私のリップクリーム嫌い
堂々とタイトルにも書いたが、私はリップクリームが苦手だ。
苦手になったそもそもの原因は、
母親の唇にべっっっっっったり塗りたくられた口紅だったがトラウマだったのかもしれない。
母の母、私から見たら祖母であるが、その祖母は商店街で化粧品店を営んでいた。
母も独身時代はその店を手伝って、化粧品は好きだったようだ。
結婚後も試供品をもらって試すことも度々あり、試供品といえど余すことなく使い切りたい母は
前途の通り、口紅をべっっっっっっっったり塗りたくって過ごすことが多かった。
(今思うと何も一日で使い切ることもなかろうとは思うが)
口紅を塗ると、口をつけるもの全てにキスマークがつく。
そして唇の内側にも塗り込まれているがために前歯にもしっかり色がついている。
私は子供の頃、悪くなった口紅の匂いを嗅いで気持ち悪くなったことがある。
結局口紅は油分の塊であるので、油が酸化してまさにクレヨンの匂いなのである。
母は別に悪くなった口紅を使用していたわけではないが、子供の脳にはイコールで結びついてしまうこともある。
そして、前歯につくということは舐めてしまうことがあるということ…
「いやいやクレヨンは口に入れらんないよー!」ときっと当時の私は思ったのだろう(覚えてない)
それから数年の年月をかけながら、その他化粧品に対しての印象が着々と悪くなり、
化粧品屋さんの孫という立場でありながら化粧=嫌悪という図式が成り立つまでとなった。
ティーンエイジャーになってから、友達の影響である程度その図式も薄れたが
40になった今でも口紅だけは苦手なのである。
その派生でリップクリームはとても苦手なのである。
だが普通の人間よろしく、冬には唇は荒れるし、日差しの強いところへずっといれば日焼けでヒリヒリするのである。
リップクリームを塗る習性がないので唇が荒れる前の予防ができない。
荒れてからリップクリームを買う始末。
そして今年もやってきたのだ、リップクリームを買う日が。
最近のリップクリームは、リップクリームらしいリップクリームでもないリップクリームが出ているもので
今回私が買ったのは精油リップスティックという、アロマ色の強いリップクリームである。
グレープフルーツとベルガモットが香る、気分転換にもちょうどいいリップである。
塗り心地はオイリーでいいのだが、やはり唇に違和感が…
それでも荒れ果てた私の唇には必要なアイテムである。
外出時に身支度をする場所に置いてあるのだが、これがすぐ忘れる。
リップクリームを見ているはずなのに、無視してしまう。
ここまで嫌われて申し訳ない気持ちでいっぱいであるのだが、出かけている途中で忘れたことを思い出す。
しかし毎日使うわけではないので出先で買うこともしたくない。
結果我慢して用事を済ませ、また唇を荒らして帰ってくるのである。
リップクリームを塗る癖と携帯する癖をどうにかつけたいものである。