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車2台と夫婦の家探し①

⭐︎ 私たち夫婦について または家購入の動機 ⭐︎

私たちは2021年の1月1日に入籍した。

なんだかんだ10年経った付き合いだったが、

入籍に至った理由のほとんどは家を買うことであった。

家を買うといってもひとことでは言い表せないくらい、選択肢がある。
マンションにするか、一戸建てにするか
新築を買うのか、中古を買うのか…
新築なら、建売や土地から探す手段もある。

私たちの暮らし方はこうだ。

まず、子を持つことはないだろう。
二人暮らしで、かつ共働き。
そして、

車 が 2 台 あ る ! !

東京じゃない地域なら、普通のことかもしれないが
我々は東京に住み、就いている仕事も東京なので、
これからも東京に住み続ける選択肢を得る。
というか、少し郊外へ出ることも検討していたのだが、
オットのたっての希望で東京在住でいることが条件だった。

オットは東京生まれだそうだが、幼少期の生活は埼玉だった。
私自身は東京の端くれで生まれ、オットと付き合い始めて住んだ場所も同じ区内だったので
約40年、ずっと同じ東京の端くれに住んでいた。
そのせいか、郊外へ住まうことに少し憧れがあった。
その理由はこうだ。

東 京 は 駐 車 場 が 高 す ぎ る ! !

東京の端くれなので川を渡れば別な県である。
若い頃、その別な県でアルバイトをしていた時、そこが地元の友達ができた。
その友達が言う、月極駐車場の金額が私の払っている金額の2/3でだったのだ。
当時お金がなかった私にとっては羨ましすぎて吐血しそうだった。

ではなぜ車を所有していたか。
私の住まいは東京の端くれとはいえ、最寄り駅からは少し遠い東京だった。
そして父も車を持っていて、休みごとに私たち家族をどこかへ連れて行ってくれた。
休みの日の夜はドライブに連れて行ってもらうことも多かった。
その車が見せてくれた都内のキラキラしたネオンは、子供ながらに綺麗だと思ったし、
眠っていても家に着く魔法の乗り物だった。

車=便利なもの、
だったのは20歳ごろまでであった。
いつからか車が好きになって、通常の人が思う感覚、
車=相棒
になり、その後常人では越えられぬ壁を乗り越えて最終的に

車=子供

というカテゴリーになった。

当時バイトしていたのはカー用品店で、
かなり少数ではあったが同じ考えの同志はいたのは確かだった。

不遇の学生時代を過ごした私にとって、この時に味わった経験は青春であった。
青春の中の光が、車だったといっても過言ではないと思う。
だからこんなにも私を魅了し、今も生きる希望となり、
また今勤めている会社にも作用しているのだと思う。

以上のことを踏まえても私にとって体の一部のような、子供のような、
そんな存在なのである。

そんな車を手放してまで、東京にこだわる必要はない私と
壮年期を迎えて、老後のことを考えてどうにか便の良い立地=東京にこだわるオット。

こうして家を買いたい理由は合致していたものの、
何かと対立する我々の家探しがスタートしたのであった。

続く

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