英語は「6年間やったのにできない…」のではなく、自分に適してない環境と方法でやったからできない
「自営業として英語を教えてるんですよ」と言うと、「英語やりたいなー!でもそれって、完全な初心者向けじゃないんでしょ?×××すら分からないんだよね…」と返されることが多々あるんです。結論から言うと、完全な初心者にも対応してます!でも大事なことって、「なぜそのセリフが出てくるのか」なんですよね。
「英語の勉強って、英語を勉強できる人にしか、できないもの」という意識が理由だと思うんです。
英語の勉強の始め方が分からないという方が多いように思うんです。
おそらくそれは「中高時代に6年間も勉強したはずなのに、自分はなにも習得できていない」という経験から生まれる意識です。
「自分は英語を勉強してきたけど、現在できてない。ということは、英語の勉強って、英語ができない人には無理なんだ。英語ができる人だけが、英語の勉強をできるんだ」という感覚を無意識的に、経験から感じ取っているのかもしれません。
だから、必要性を感じてオンライン英会話などを検討しはじめても、「ある程度の土台(文法知識と語彙)がなければ…でも自分にはその土台は(作れて)ない」と感じてしまい、おっくうになってしまう。
「じゃあ土台を作るぞ!」と奮起しても、市販の文法教材は「学校の英語」(会社で使わないような英語)か「資格のための英語」(難易度が高すぎる英語)でしかなく、自分が必要としているものとは違うように見えてしまう。
「参考書の模範的な英文が難し見えてしまい参考にならない」というのもよくあるように感じます。
高校で教えていても「自分は英語無理なんです」という言葉をよく聞きます。これもやっぱり原因は、「それなりの期間勉強してきたのに、できてない」と感じているからなんですよね。(学校では特に点数や順位で、視覚化されてしまい、比較されてしまい、劣等感を感じやすいですよね。)
学校でやった6年間は、ほとんどの人にとって、適切な学習環境・学習教材ではなかった
さきほど述べたようなタイプの方々は、40人もいる集団授業で「英語学習をした」経験を基準に考えているんですね!
このような方々は「英語学習に対する前提条件のアップデート」が必要なんです。
教室に40人いて、40人がきっちり時間内に100%の内容を理解することなんて、絶対ありえないと断言できます。
ほとんどの人は、1度話しただけで新出表現やルールを覚えることは絶対にありません。
それを2・3度繰り返しても、やはり覚えません。
授業中に英語を話す経験・書く経験が一切なければ、大人になっても話せないし書けません。
英語を話す経験・書く経験が仮に週1回あったとしても、大人になって満足いくようなレベルで話せる・書けるかと言われたら、厳しいでしょう。なぜなら、先生から十分にフィードバックをしてもらえないからです。
間違えたまま話し続ける・書き続けるなら、意欲があればきっとできます。でも「自分が満足できるレベルまで上達する」には、絶対に個々のフィードバックが必要です。
適切な学習環境:フィードバックが生まれる環境
本当に一人の英語力を伸ばそうとするなら、個々のレベルや目標、意欲、性格を考慮したうえで、
「今なにができているのか」
「なにが苦手なのか」
「どんな間違い方をしているのか」
「どんな知識・考え方が必要なのか」
「そのための課題はなんなのか」
「どんな教材が適しているか」
「どのような頻度で行えるのがベストなのか」
などを個人的にフィードバックするする必要があるんです。
ほとんどの学校の先生には、この学習環境は作れません。さまざまな制約があるからです。
対象の人数が少なく、時間にゆとりがあり、残業したら適切な給与も出る、という勤務状況になれば、可能になるかもしれませんが、現状では難しいですね。
教材に関しては、環境以上に適していない可能性があります。
だいたいは学年やコースごとに学習計画を練りますので、3クラスくらいが同じ教材を使うんです。40人×3クラスですから、120人が同じ教材を使って英語学習をすることになります。
その教材が「まさに自分にピッタリ!」と感じる生徒は半数もいない、というのがわたしの実感です。
このことから言えるのは「学校でやった6年間は、ほとんどの人にとって、適切な学習環境・学習教材ではなかった」ということです。まずはこの視点を持つことが、英語学習へのハードルを低くしてくれます。
英語学習に対する心理的ハードルは、自分で意識して下げるしかないんです!
適切なサポートがあれば、英語学習は誰だってスタートできる
※サポートがなくても英語学習をスタートできる人は、心理的ハードルを感じないタイプの「これまで英語をやってこなかった人」です。
適切なサポートをもらうために人を雇わなきゃいけないんかい!お前自分の仕事の宣伝したいだけだろ!
と感じたかもしれませんが、半分そうです。でも、半分は違います。
自分のサポートは自分でもできる、ということをまずはお伝えしたいんです。
「自分をサポートする」ということは、「自分に英語を教える」ということでは決してありません。
「英語学習者である自分を、サポーターの自分が監督する・分析する・評価する」ということです。
例として、なんだか読めない英語の文章に出くわした状況で考えてみましょう。
英語学習者である自分を、サポーターの自分が監督する・分析する・評価する方法
「むりだー!難しいー!英語なんてキライだー!」となるのは英語学習者としての、素直な気持ちですね。この気持ちは否定しなくていいんです。知らないことに出くわしたとき、挫折を感じたときの、当たり前の、自然な反応です。
でもこの気持ちを延々と引きずったり、この気持ちが湧いたタイミングで中止してしまうと、あなたの中のサポーターが姿を現すことができません。
あなたの中のサポーターは、あなたの英語学習を監督し、分析しなければならないので、学習者の気分からサポーターの気分へと、気持ちをしっかり切り替える必要があるんですね。
サポーターのあなたは、さきほど挙げた以下の点を客観的に確認します。要は、自己分析と自己評価です。
「今なにができているのか」
「なにが苦手なのか」
「どんな間違い方をしているのか」
「どんな知識・考え方が必要なのか」
「そのための課題はなんなのか」
「どんな教材が適しているか」
「どのような頻度で行えるのがベストなのか」
これが「適切なサポート」です。
ただ、人には、得意・不得意があります。
適切なサポートを自分で自分に与えることが得意な人もいれば、苦手な人もいるはずです。
分かってるんだけど、できない、と感じたり、自分じゃ自分のことを客観的に判断できない、と感じたりします。
そういう方には、第三者の学習支援者が必要になってきます。
英会話の先生、Twitterのユーザー、ユーチューバー、そしてわたしのような個人事業主と、世の中には色んなタイプの支援者がいますので、自分に合うと思った方を選ぶと、よりスムーズに快適に学習できるようになっていきます!
本記事は自分のサイトで書いた記事から、みなさまに知っていただきたい内容を一部抜粋したものです。全文は以下のサイトで読むことができます。
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