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世界を旅するキッチン:ギリシャ料理
世界を旅するキッチン、今回は自宅でギリシャ料理に挑戦しました。村上春樹の「遠い太鼓」を読み返して気分を盛り上げながら。
夏のエーゲ海の幸を楽しむ趣向で、ランチはタコのギリシャ風グリル、ムール貝の地中海風ピラフ(ミディアピラフィ)、スイカとフェタチーズのサラダとタラモサラダ、ザジキ(ギリシャヨーグルトと胡瓜のディップ)などを。あと小皿料理で雰囲気出してみました。
ディナーはさらに、ムサカ(ギリシャ風茄子とミートソースのグラタン)、そしてスブラキ(肉の香草串焼き)を。ギリシャ料理は食材も魚介をはじめ、素材の旨味をシンプルに味わう、ヘルシーな料理が多く日本人好みですね。スパイスはあまり使いませんが、オレガノがギリシャ風味出してます。娘も食べやすく、お気に入りだそうです。
ギリシャはジョージアとともに最古のワイン産地ですが、地場品種が多く、しかも現代的な生産者がテロワールを活かして魅力的な自然派ワインを作ってますね。今回はギリシャ随一のナチュラルワイン・アオトン レッツィーナ (サヴァティアノ種:醸造時に松脂を添加するギリシャ古来の製法)と、クレタ島の絶滅危機品種を再生したリララキス プリト(プリト種)の白で。前者は独特の香りと風味が、後者は果実味溢れる爽快な味わいで、料理の旨味を引き立てます。
夜はギリシャ映画でも見ようと、夏の観光地的楽しさ溢れる「マンマ・ミーア」もいいのですが、青い空も海もない、湿ったギリシャの素顔を描いたテオ・アンゲロプロスにしてみます。