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世界を旅するキッチン:メキシコ料理
世界を旅するキッチン、今回はメキシコ料理に挑戦しました。
「メキシコ料理大全」(森山光司)によると、日本に戦後入ってきたメキシコ料理は、ファーストフード化した米国南部のいわゆるテクス・メクス料理で、本来のメキシコ伝統料理とは異なるもの。テキサスとカリフォルニアは、19世紀半ばまでスペインから独立したメキシコ領土であり、共通点が多いわけですね。
メキシコ料理には、紀元前のマヤ・アステカ文明からトウモロコシ・唐辛子・いんげん豆を主食とする伝統食文化の系譜があり、スペイン植民地時代に欧州の食材と調理法が持ちこまれて融合し、さらに独立後は米国の食文化と影響を与え合いながら現代化してきたそう。
タコスだけではなく、多彩なチレ料理に魚介や肉料理、複雑なソースのモレ料理など豊かな地方食文化を持ち、ユネスコの無形文化遺産にも登録されるほど。21世紀にはスターシェフが続々登場し、オーガニックで健康的なモダン・メキシカンをリードしていますね。
さて、今回ランチは、まず赤(サルサ・メヒカーナ)・黄(パイナップルにパプリカ)・緑(アボガドと枝豆など)・紫(ビーツに赤玉ネギなど)のサルサで彩り豊かな食卓に(1時間ぐらいひたすら食材刻んでました...)前菜にタコのセビーチェとワカモレサラダ、そして肉料理で蒸し鶏のケサディーヤと、豚ロース肉とサルサのタコスを。
そしてディナーはアロス・アラ・トゥンバーダ(魚介の炊き込みご飯)とカウボーイビーンズ(メキシコ版チリコンカン)を。唐辛子とコリアンダーが苦手な娘に合わせて、出来合いの調味料は使わず、チレを隠し味的に使ってみたところとても気に入ったようで、油少な目で野菜たっぷりのヘルシーさも非常に良かったです。
サルサ・バンドの音楽をかけながらメキシコビール、ライムをたっぷり絞ったモヒートも作ってご機嫌です。