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【実録】職業、野心家のリアルレポート
元週刊誌の記者である師匠に弟子入りしたボクは、毎晩、色々な夜会に参加させてもらうことになった。
飲み会、勉強会、異業種交流会…etc.
とにかく、PR職人っていうのは人脈づくりが大事らしい。飲み会に出席して「顔」を売っておくのも仕事のウチなんだって。
ということで、ボクも師匠の弟子(背後霊)として覚えてもらえるように「はじめまして、野心家です」っていう自己紹介をしてみることにした。
果たして、世の中の大人はどんな反応を見せるのか?ボクの「実験」がはじまった。
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『孤狼の血』とプッチンプリン。
ある晩のこと。ボクは、師匠に連れられて某企業の屋形船パーティーに参加することになった。
久々に穴子の天ぷらが食べられるんだ。ラッキー!って思っていたけど、船上で待ち受けていたのは筋金入りの〇クザ!?
ではなく、『孤狼の血 LEVEL2』に出てきそうなガチ野心家(経営者)だった。
ボクは、気合の入ったパンチ頭を見て、ちょっとだけプッチンプリンみたいに震えた。が、こんなコトくらいで実験をやめるワケにはいかねぇ!
ボクは、思いっきりドヤ顔をしながら「野心家です(けど何か?)」と吠えてみた。
すると、パンチ野郎はフハハッと爆笑。そして、ボクに乾杯の挨拶をするよう命じてきたのだ。
こ、これは一体どういう状況!?
でも、迷っている暇はない。
ボクは、パンチに促されるまま100名近い参加者の前で「野心家だ!」と挨拶。
3行スピーチの後に「カンパイ!」と叫んで、見事大役をやってのけた。ドッカーン!
会場内は拍手喝采の大賑わい。パンチの仲間から「素晴らしい挨拶だったね!」と褒められた。
ああ、俳優業のときに「アドリブの練習」をしていてよかった!と思った瞬間だった。
数日後。
ボクは、師匠と一緒にパンチのアジトに呼び出された。師匠曰く、ボクはガチ野心家に気に入られたとのこと。
で、この日はなぜかドバイの経済事情についてトクトクと語られたんだけど…
床で暴れまくっているビションフリーゼが気になりすぎて右から左だった。
あー、なんも入ってこないよー。
それにしても、強面な人ほど可愛すぎるペットを飼っている確率が高いよね。
やっぱり、自分にないものを求めるからかな?それともこれはボクの偏見なのだろうか?
『挫折したままの13人』
「足のマッサージですか?」
『はじめての野心』の表紙を見せると、こんなセリフを言ってくる人が現れた。
その数、なんと13人!
最初の1人に言われたときは、へぇ、ユニークな発想だな~って思って気にも留めていなかった。
けど、2人目からは俄然興味がわいてインタビューを開始。
根掘り葉掘り。
いろんなコトを聞いた。
すると、現れた13人には「とある共通点」があることが判明!それは…
挫折経験があるということだ。
更に、その挫折から今も立ち直れていないという点も一緒だった。
そうです。
ボクの目の前に現れたのは、『鎌倉殿の13人』ではなく『挫折したままの13人』だったのです。
つまり、この事実から考えられることは一つ。「挫折をすると足にくる」ということだ。
わかる。
ボクも挫折をすると、なぜかリフレクソロジーに通いまくってしまう。やっぱり、ココロとカラダは繋がっているからかな?
挫折って、心が折れて立ち直れなくなることでしょ?だから、無意識のうちに足を癒したくなるものなのかもしれないね。
ちなみに、拙著『はじめての野心』の装丁デザインについてなんだけど。この表紙には、深い深い深いメッセージが込められている。
担当編集家とラップバトルさながらの「議論バトル」の末に決定した思い入れのある表紙なのです。キニナル方は、ぜひぜひご一読くださいませ♪
「男性の嫉妬」のほうが怖いって、ホント?
答えはYES!野心家です。って自己紹介をすると、時々とんでもない「敵意」を向けられることがあった。
それは『はじめての野心』を出版した頃から薄々感じていたことだけど、ほとんどのMENSが「殺意」に近い空気感を醸し出してくるのだ。
あからさまに無視したり、嫌味を言ってきたり。
あの優しかった人でさえ、ボクの喉元に「冷たいナイフ」を突きつけてきた。
な、なんで!?
ボクは、この恐怖体験を「ブルゾン風味」のキャリアウーマンに打ち明けてみた。すると、ブルゾンはため息交じりに一喝。
「それは、嫉妬ね!」
え、嫉妬!?
思ってもいない一言にボクは動揺した。
どうやら、ボクは自分でも気がつかないうちに男性の「地雷」を踏んでいたようだった。
そういえば、執筆中に担当編集家が「こっちに入っていくのはキケンだ!」ってしきりに訴えていた場所があったっけ。
そうか。
あれは野心本を「男性の嫉妬」から守るための「忠告」だったんだな…。
それなのに、当時のボクは編集家が言ってくれていることの「本質」をまるで理解していなかった。で、結局ガッツリと「危険ゾーン」に入ってしまったという。(トホホ…)
ボクが怯えている様子を見て、ブルゾンは「男の嫉妬の数、どれだけあると思っているの?35億!」とは言わなかったけど、今後は気を付けなさいね!と喝を入れてくれた。
知らなかったな…。
日本って、まだまだこんなにもジェンダーギャップが激しいんだ!
しかも、一見大人しそうに見えるヤツほど「強靭な刃」を持っていたりする。
ホント、要注意だ。
それにしても、ブルゾンって強いんだなぁ。だって、ボクが野菜界にいるときからずーーーっと危険ゾーンで戦っているんでしょ?
ボクはムリ。
もう、1秒も戦いたくない。ボクは、野心を風呂敷で包んで「器の小さなBOYS」から離れることにした。
サヨナラ。
今後は、男性でも女性でもないトリックスターみたいな存在を目指したいと思います。
「ド真面目」ほどフリーズドライで、お湯ください!!!
野心家の自己紹介をして、一回だけ相手をフリーズさせてしまったことがある。
もうね、完全に固まっちゃって、瞬きも応答もナシのノーリアクション。
ボクは、目の前で「氷」になったフリーズマンを溶かそうと何度も話しかけてみた。
あのう…
あのっ!
でも、何度話しかけても一向に溶ける気配がない。ど、どうしよう?
すると、会場の片隅でコトの一部始終を見ていた元TVディレクターが、カチカチの現場を「解凍」するために走ってきた。
「気にするな!アイツもお前も悪くない。ただ、ド真面目に生きてきた人間にとって野心家っていうのは刺激が強すぎるんだよ。アイツは消化不良になっているだけだ!」
消化不良!?
ボクは、改めて「新しい存在」を理解してもらうことの難しさを感じた。
あたり前のことだけど、相手に理解してもらいたいと思ったら、相手が食べやすいように「料理」しないといけないんだな…。
やっぱり、野心家もスライスとかしてみる?
それとも、みじん切りのほうがいいかな?ってぶざけてる場合じゃなくて、とりあえずフリーズしちゃった人にはお湯ください!!!
週刊誌の記者は「愉快」な仲間たち?
元週刊誌の記者である師匠のはからいで、ゴシップな夜会に参加させてもらったことがある。場所は、やけに天井の低い「タイ料理屋」だった。
開始時刻になると、週刊誌の記者たちが次々と集まってきた。スポニチ、新潮、現代、ポスト…etc.
正直、ボクはめちゃくちゃ震えていた。
だって、世の中を揺るがすような「記事」を書いている人たちだよ。冷酷非道なフローズン野郎かもしれないじゃん!って構えていたけど。
実際に話してみると、みーんな『知らなくていいコト』に出てきそうなキャラクターばかりで拍子抜けした。(でも、真壁ケイトや岩谷編集長みたいな記者は1人もいない…)
「野心家!?お前、面白いな!」
ボクが名刺を渡すと、記者陣は目をキラキラさせながら大歓迎してくれた。
嬉しい。
たぶん、野心家の自己紹介をしてきた中で、一番リアクションが良かったんじゃないかな?
ボクは、ドンチャンドンチャンと騒ぎまくる記者陣を観察しながら、ああ、みんな人間という生き物が好きなんだな、と思った。
週刊誌の記者は、人間が「多面的」であることを熟知している。
光と闇。
人間には両極あるんだってことを受け入れた上で、あえて「人間の闇」にスポットを当てようとしている人たち。
なんとなくだけど、人間の光の部分を描くより、闇の部分を晒していくほうが「人間力」が必要な気がする。
きっと、彼らには人間のブラックな面を目撃しても受け止めるだけの「覚悟」があるのだろう。
そりゃあ、野心家に出くわしたくらいじゃ驚きもしないよね!
クリエイターは野心家がお好き♪
トトロの森のクリエイター陣は、ボクが野心家になったことを面白がってくれた。
まぁ、さすがに『野心の全貌』っていうタイトルのプレゼン資料を見せたときはコーヒーを吹き出されたけど…。
クリエイターと呼ばれる人たちは、キホン、ボクが何者になろうとも否定しない。やっぱり、新しいものを生み出すのが仕事だからかな?
ホント、99.9%のクリエイターが野心家に対して好意的だった。
が、0.01%だけ否定してくる人間がいた。
そういった「バッシング野郎」に共通していたのは、クリエイティブな仕事に苦痛を感じているということだった。
おそらく、クリエイティブな世界に間違えて入ってきちゃったのだろう。
その後、野心家を否定してきた「偽クリエイター」は一人残らず別の世界へと旅立っていった。
みんな、元気にしてるかな?
今度こそ、自分に合った場所で頑張ってね。GOOD LUCK!!!
野心に年齢制限はないのに…。
パンパカパーン!
ここでちょっと「野心家の年代別好感度調査」の結果について発表したいと思います。
まず、30~40代は好感触。
たぶん、元々『33才までの野心学』っていうブログを書いていた影響もあると思うけど、この世代からは「応援の声」が多かった。
でも、50代に入るとアンチが急増。
60代に入るともうダメダメだった。一部のガチ野心家(経営者)を除いては、露骨にビシバシと「嫌悪感」を示してきた。
なぜだろう?
こんな疑問を胸に、夜会をパタパタ飛び回っていると、ある日、白髪にピンクメッシュを入れた50代の起業家が話しかけてきた。
「野心なんて僕ら50代からしたら遠い昔に"封印"したものだからさ。そこへ君みたいに堂々と野心なんて言葉を掲げる人が現れると動揺しちゃうんだよ。野心なんて、誰もが持ち続けていられるものじゃないからね」
どうして?
野心に年齢制限はないのに…!
って叫びたかったけど、ボクは何も言い返すことができなかった。フフッて微笑むピンクメッシュが、あまりにも寂しそうに見えたから。
自分で自分に「年齢制限」をかけている大人には、何を言ってもムダだと思ったからだ。
野心家狩りは25才以上、33才未満。
50才以上からバッシングを受ける一方、25~33才までの青年からは大人気だった。
「ぼ、ぼくの"野心"を聞いてください!」
「私だってやればできるんです!」
「是非、応援メッセージをください!」
日々、こんな熱い熱い熱いメッセージがHPに届きまくるという事態。だがしかし、ボクは1㎜も嬉しいと思わなかった。
正直、知らねぇし!
と、思っていた。
更に、こういったメッセージが来るだけでなく、夜会でも頻繁に絡まれるようになった。
なんかね。野心家です。って自己紹介をしていないのに、ホイホイと青年たちを引き寄せてしまうんだよね。
で、みーんな熱く熱く熱く自分の「夢」や「野心」について語ってくるワケ。
これ、マジで地獄です。
だって、どこの馬の骨だか分からないようなヤツの『夢物語』を永遠と聞かされるんだよ。
ああ、疲れる。
それにしても、どうしてボクが野心家だって知っているんだろう?やっぱり、野心家オーラみたいなものが出ちゃってる?
それとも、『はじめての野心』の出版を機に雰囲気が変わっちゃったとか?
どちらにしても、このままじゃいくらエネルギーがあっても足りない。って言っているそばから狙われてるぅぅ!
に、逃げろー!
ボクは、徐々にメラメラ系の青年を華麗にスルーできるようになっていった。
今までは大人に囲まれていて気づかなかったんだけど、どうやらボクは「後輩風を吹かす」「年下アピール」「慕われる」ってことが苦手らしい。(年上が上から目線でくるのはもっとイヤ!)
なんか、対等じゃないと疲れるんだよね。
ということで、
青年諸君、サヨナラ!!!
以上
職業、野心家によるリアルレポートでした。
いやぁ、なかなかにハードな日々だった。おそらく、3ヶ月で1000人以上には自己紹介できたと思う。色々な夜会に参加しているだけで「統計データ」が取れちゃうなんて、ラッキー。
そういや、野心本を執筆しているときに「本が売れると良くも悪くも人が寄ってくるんすよね~♪」って担当編集家が言っていたけど。(ドヤ顔で)
ウソじゃん。
売れてなくても寄ってきたし!
っていうか、もみくちゃのクチャクチャになったわ!でも、四コマ漫画みたいで面白かったからOK。
はじめまして、野心家です。って自己紹介をすると、大抵の人は「は?何言ってんだコイツ?」って顔をしてくるんだけど、『はじめての野心』の表紙を見せた瞬間にリアクションが激変するんだよね~。
え、野心家ってガチだったのォ!?っていう心の声が聞こえてきそうだった。
ボクは、その様子を見て『DEATH NOTE』に登場するリュークと同じことを思ったよ。
やっぱり
人間って…面白!!…
ってね。
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