![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/3327821/rectangle_large_3eebd6fb13f7f2b085c82d76c056a40c.jpg?width=1200)
インドの旅は手強い
インドという国はおもしろいもので、ただそこにいるだけでネタにつきることがない。
デリーから、タージマハールの街、アーグラまでの電車で移動の日。
前日に長蛇の列に並び、2時間ほど並んでGETしたアーグラ行きの電車のチケット。
インドの電車は遅れるってわかってはいるけど、やはり時間通りに駅に向かう律儀な日本人。
だってもしかしたら、時間通りに電車が来るかもしれない。
この「もしかしたら、時間通りに電車が来るかも」という発想がインドだ。
けどやっぱり電車は来ない。
10分経っても、20分経っても来ない。
駅員に聞いてみる。この電車は遅れているのか?いつ来るのか?
「この電車はまだ来てない。ここで待て。」と言われ、また待ち続ける。
1時間経っても、2時間経っても来ない。
いつ来るかわからないから、トイレにも行くに行けない。お腹の空いてきた。そしてなにより暑い。
再び駅員に聞くも、同じことを繰り返すのみ。
だんだんと不安とイライラが増していく。
電車は遅れているのか?
本当に来るのか?
ホームを間違えているのか?
騙されているのか?
本当はもう行ってしまったのではないか?
わからない時間。
「結果がわかるまで」の時間が不安で仕方ない。
その間のモヤモヤした不安なキモチ。
来ないとわかれば抗議しなくちゃならないし、一方で、スケジュールの立て直し、先の予約の取り消しや再予約、本日の宿の確保、いろんな手続きをこなさなきゃならない。
めんどくさいことこの上ない。
フリーの旅は、こんなふうに8割方不安と段取りでできているんだよなぁと思ったり。
でも、一方でイライラしても仕方ないという気持ちもある。
来るものはいつか来るし、来ないものは来ない。
インドの旅は、時間に気持ちに余裕を持って、ドンと構えて挑むしかない。
周りを見ても誰もイライラしてるインド人はいない。
ホームで子供達が線路に向かって立ちションしている。
食べたゴミもポイッと線路へ。
当然線路はゴミだらけで汚い。
物乞いの子供が「クッキーかお金ちょうだい」とずっとついてくる。
相変わらずカオスな街。
結局、電車が来たのは5時間後だった(笑)
本当にこの電車が、私たちが乗るはずだった電車なのかどうかもわからない。
きっとインド人の感覚って8時=8〜15時くらいの感覚なんだろう。
とりあえずのアーグラ行きに安心する。
でも電車に乗っても安心はできない。
自分の予約した席に向かうと、当然のように私の席に座っているインド人。
はぁーっとため息が出るけど、ここで負けるわけにはいかないので私の席を巡っての戦い。
ようやく席についたあとも安心してはいられない。
遠慮ない好奇の目でじろじろと見てくるインド人。
話しかけてくるインド人。
知らないおっさんたちと肩を寄せ合い(だいたい混んでる)、
大きな荷物を抱え、スリやセクハラに気を張り、
ついた時にはヘトヘトだった。
タージマハールを見て、そのまま寝台列車でバラナシへ向かう予定だった私たちは、電車が5時間以上遅れたため、タージマハールの滞在時間が15分しか取れなかった(笑)
そしてまたイライラと不安を抱え、電車を待つ時間。
やっぱりインドの旅は手強い。