2024年に【Starlight】やすば拡大解釈しながら蜜月期解釈。


Starlight (作詞 渋谷すばる)

作詞時期 2008年8月30日前後



あんなに愛し合って 傷つけあって
キズ舐め合って 逃げるように眠った。

あの頃愛について もう語れなくて
ギスギスしたって 抱き合うたびに忘れた。

親友の域を超えた距離にあった二人。
毎日一緒に出掛けて、買い物をしたり、楽器屋に行ったり、カラオケに行ったりして共に日々を過ごした。お互いが代替が効かない存在だった。それほどまでに大切な存在だった。
音楽では素直になれるのに、愛について直接相手に語れない。
もしかすると、今まで伝えていた愛の言葉さえも時間が経つごとにもう語れなくなっていたのかもしれません。

けど、足らない言葉のせいでㅤ二人の間にすれ違いが生じても近い距離がそれを忘れさせた。

《備考》
時期不明のエピソード、Kiroroの“長い間”(二人で行ったカラオケで渋谷が安田の前で本気で歌い、それを初恋みたいな目で渋谷を見ていた安田くん。)

2007年安田章大作詞の“わたし鏡”
【愛を確かめたくて夜中に電話したね】
【受話器越しに優しく抱いてくれた。】
【悲しみ隠して無理した笑顔と喜び素直に見せた笑顔を今宵も感じ華色混じりで眠る月夜】

これらは全て2008年作詞のstarlightにも繋がる部分があります。

変わらないよ 今だって
わからないよ いつだって
伝えたいよ どこだって
本当は寂しいんだって

いままでよりも多忙になり、環境の変化で自然と見える世界はお互いに変わっていった。
二人で何処かに行くこともあまりしなくなった。
二人とも他の人と一緒に居る時間がずっと増えた。

お互い、成長していった。

でも、“本当は寂しい”なんて打ち明けられない。

《備考》
2008年
安田「そういえば最近、2人で飲みに行けてないね。落ち着いたら、しぶやんとまた行きたいなぁ」
渋谷「うん(コックリ)。オレはヤスにしばらく会ってないと、めっちゃ会いたくなるときがある」
安田「ウハハハハハハ!(爆笑)これは僕も同じときがあるなって笑いですよ!会ってない日が続くと、オレも、しぶやん、今ごろ元気してるのかなぁ、って思う瞬間があるもん」

届けるよ どんなに遠くたって
繋げてよ 秘密の光で starlight

“繋げる”=二人の心。
“光”=願い。starlight。

この歌詞の“秘密の光”は、恐らくstarlight(正確にはこの曲の歌詞の意味)を指しているのではないでしょうか。
“どんなに遠くたって”というのは離れてしまった心の距離でしょう。

どんなに遠くにいても、この曲を君に届けるからどうか二人を繋げてほしいという切実な願い。

背負うもの重すぎて もう 戻れなくて
キスしたくて 誤魔化すために離れた。

“背負うもの”とはなにか。
ここで二通りの解釈が浮上します。

ひとつは、仕事。
もうひとつは、自分の重苦しい感情です。

前者の場合、環境の変化で関係が変わってしまった多忙な2008年と解釈しました。※備考有り
この場合、“もう 戻れなくて”とは蜜月だった頃の自分たちでしょうか。分かりません。

後者の場合、自覚がある自分の依存体質ゆえの重苦しすぎる感情と、それに耐えられない自分の繊細すぎる心だと解釈しました。
この場合、“もう戻れない”とはなにも考えずにただ楽しく過ごしていた蜜月期。もしくはそのような関係になる前の二人と考えるのが自然です。

君が恋しい。
いまこの時もますます君への想いが募って辛くなってしまう。それを誤魔化すために自ら離れてしまった。

《備考》
・2008年6月上旬時点(ありがとう、オカン。撮影もそろそろ。)「最近、考えることが多すぎる。ありがたいことに仕事がいっぱいありすぎて。大変やで。(割愛)自分のキャパシティを超えてる気がするわ。未知の領域に入ろうとしてる。それは楽しみ半分、不安半分。がんばらなアカンな』
・2009年『時間に余裕がある方が最高のものを届けられるので、2008年くらいの仕事ペースが理想に近かった。だから2009はより一層マイペースに仕事をしたい。』

2008年の仕事ペースは理想だったけど、2009年は一層マイペースに仕事をしたいと語られているのでやはり少しだけキャパオーバーな所もあったかもしれません。

夜空に星が流れて
言葉にメロディが乗っかって
君に音が届いて
その時 二人ははにかんで

星=starlightにおける光のこと。
つまり“願い(starlight)”です。

自分の素直なありのままの言葉にメロディが乗っかり、この曲となり、それが君に届いた時 ようやく二人はあの頃のように笑顔になれる。

届けるよ どんなに辛くたって
繋げるよ 飾らない光で

素直になれなくて自ら離れてしまうほどに、君への想いが募って辛くなってしまった自分の現状のことを指しているのではないでしょうか。
それでも、飾らない素直な自分自身の音(この曲)を君に届けて、きっと二人を繋げてみせるよ。

いつだって 本当のことは
音になって どこまでも 飛べる 君にも

いつだって本当のことはなかなか相手に伝えられないけれど、音楽なら素直な気持ちを遠くの君にも届けられる。

《備考》
“長い間”を安田くんの前で歌ったすばるくん(それを初恋みたいな顔で眺めてた安田くん。)。
数年後に「実はあのとき落とそうと思ってて。でも堅かったな〜」
「ホンマは落ちてたんやけどな。」
という会話があります。

変わらないよ 今だって
分からないよ いつだって
伝えたいよ どこだって
本当に 愛してるんだって

前に“メンバーのなかで一番好き”と言ってくれたけど、その実いつだって君の気持ちは雲のようで分からない。なにも言ってくれない。いまだって君の気持ちがどこにあるのか分からない。
けど、どこにいたって僕は君を本当に愛してるよ。

届けるよ 夜空を流れて
繋げてよ 二人の光を starlight

たとえ二人がいまどこにいても、心が離れていても、直接言葉に出来ずとも、この曲を歌うたびに「本当は寂しいんだ」「本当に愛してるんだ」と君に本当の想いを届けるよ。

二人の光(心、願い)をどうか繋げて。


【補足】

2013年10月号「With」

安田くん「渋やんがいつも刺激を受けるものをプレゼントしてくれるからね。ある画家の番組をDVDに焼いてくれたこととかあったよな」
すばるくん「えっ、あれ見てくれとったん!?『これ絶対ヤスが好きやわ』と思って渡してんけど、何も感想がないから、迷惑やったんかな、あんまりこういう押し付けがましいことしたらあかんのかな、と思ってた……」
安田くん「見てるよ!番組のタイトルまできちんと書いてくれとって、嬉しかったし」
安田くん「そういうの、ちゃんと伝えなあかんねんな~。渋やんに薦められて聴くようになった曲もいっぱいあるねんて」
すばるくん「それも知らんかった……(涙)」

すばるくんは我が強くとにかく我儘で寂しがり屋な人間ですが、大変繊細で臆病な所があります。
安田くんに「送信メール見ていい?」とびっくりするようなことを聞くのに、「あのDVD見た?」の一言も言えずにひとりで勝手に思い悩んでしまいます。

そして、安田くんもすばるくんとは違った意味で“言葉足らず”なところがあるのが分かります。
このエピソードの時系列は不明ですが、人一倍繊細なすばるくんだからこそ、そんな安田くんの言葉足らずなところでどうしても不安になってしまうのかもしれません。

それに続くこちらのエピソード。

すばるくん「昔はよく2人でカラオケ行ってたけどな」
安田くん「男2人でバラード歌ったりな」
すばるくん「実はヤスのこと、落とそうと思ってて。でも堅かったわ~(笑)」
安田くん「ホンマは落ちてたんやけどな。そういうのも、ちゃんと伝えなあかんな~(笑)」

このときに歌ってたのが Kiroroの「長い間」です。


笑ってるあなたの側では素直になれるの
愛してる、まさかねそんな事言えない

きっと、彼の本音だったのでしょう。

そして、本当のことはいつだって音楽を通じてしか素直に届けられないすばるくんが、あれから数年経った2013年には
『実はヤスのこと、落とそうと思ってて。でも堅かったわ~(笑)』
とぶっちゃけています。
あの頃愛について語れなかったのに、今なら言えるすばるくん。

「ホンマは落ちてたんやけどな。そういうのも、ちゃんと伝えなあかんな~(笑)」

ここでふと思うのが、“すれ違い”です。
想像ですが、一緒に楽しい日々を過ごすなかでも心の距離が近すぎたり意識しすぎるあまりすれ違いが起きていたのではないでしょうか。
その原因のひとつに、“お互いに言葉が足りなかった”というのがあると思います。

あんなに愛し合って 傷つけあって
キズ舐め合って 逃げるように眠った。

あの頃愛について もう語れなくて
ギスギスしたって 抱き合うたびに忘れた。

それでもきっと、そんなこと以上にものすごく幸せな毎日を送っていた。
それこそ47ツアーで“わたし鏡”を歌ってる安田さんを見れば一目瞭然ですね。

わたしとあなた
ワガママだけどはよ逢いたい


翌年、環境が変化してすれ違ったところから余計に心の距離が出来てしまった二人。
彼はあの頃、どれほどのまでの切実さでこの曲を歌っていたのでしょうか。
安田くんに向けた“秘密の光”はちゃんと届いたのでしょうか。
二人は笑顔になれたのでしょうか。

きっと二人にしか分かりません。

ですがその翌年の2009年に、このような安田くんの発言があります。

 『愛してるよ。あとは何もいらない。』(2009年3月)
『一番とは言わんけど、これからも何番目かにボクを愛してください。』(2010年12月8日)

私はこれを、starlightのすばるくんへの安田くんなりのレスポンスではないかな……。と感じました。

2009時点で、「自分と渋やんの関係も、すごくいい距離感にあるなと思ったよ。」と話しているので、お互いがお互いの一番だった頃の2007年とはまた別に、少なくとも安田くんは今の渋谷との距離感に満足していると読み取れます。
それを踏まえて、『一番とは言わんけど、これからも何番目かにボクを愛してください。』は、お互いにとって前向きな言葉だと感じました。


長くなりましたが、ここまで読んで頂きありがとうございました。
※あくまでも個人の勝手な拡大解釈です。


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