母の止まらない愚痴、加速する愚痴に向き合い穏やかな日常が訪れた
私の母はもうすぐ84歳になります。
父が他界して24年独りで過ごしてきた母の愚痴を、私はずっと聞いてきました。
「あなたにだから言うんだよ」
と母は言います。
そう言われると断れず聞いてきました。
さすがに何度も同じことを聞き続けるのは、苦しくなります。
受け止めてみたり
「それは違うんじゃない?」と返してみたり
時には右から左に流してみたり……
いろいろ試しました。でもどんな対応をしても、愚痴は止まるどころか、むしろ加速していくのです。そして気づけば私自身が気持ちをすり減らし、心が沈んでいく。
母には特性があるのだと気づきました。
息子たちを育てているから気づけたと思います。
そこで
はっきりと境界線を伝えることにしました。
「これ以上は聞きたくない。」
「娘でもその話は聞かない。」
はじめは、母は憤慨していましたが、
愚痴を受け止めたあと、私は母にこう話し続けました。
「嫌な気持ちをずっと言い続けていると、自分の心も体も辛くなるよね。だから、元気で穏やかな日常を送りたいよね。そのために、嫌な気持ちに支配されずに自分で切り替えることが大切なんだよ。応援するよ。」
少しずつ、母は気持ちを切り替えるようになり、今ではだいぶ穏やかになりました。
84歳になっても、自分の気持ちを切り替えられるんだ、と思うと希望が湧いてきます。「遅すぎる」なんてことはないのだと改めて実感しました。