ホノルルからの飛行機で

飛行機での出会い

 飛行機の中は意外にもすいていて、1つおきに座席が空いていました。1つ空けて私の隣に座っていたのは、先ほど搭乗ゲートでにぎやかだったグループのうちの1人の女性です。大勢でしゃべっていたので、グループで並びの席かと思いましたが、同じ列に座っていたのは彼女一人でした。

 旅行中は精力的に動いていたので、さすがに疲れ、すぐに眠りに着きました。目が覚めてから機内食を食べ、ぼんやりしている時にふとしたことから隣の席の女性と話を始めました。

 女性は仲のいいグループで来ているのかと思ったら、同じツアーで知り合った人たちだということでした。そのツアーは参加前からマラソンの練習会などがあり、交友を深めていたそうです。
 そして、ホノルル最終日の朝に海岸で盛り上がっていた人たちは、そのツアーの人たちだったということが分かりました。最終日のレクレーション中だったそうです。そのままのテンションで空港でも賑やかだったんですね。
 一人でいる時のその女性は静かでした。(当たり前か)

 色々おしゃべりしているうちに、私たちは同じ市内に住んでいることが分かりました。同じ飛行機だし、それくらいの偶然はあるかな?と思いつつ、しばらく会話が弾みました。

飛行機から降りてから

 飛行機から降りて、隣の席の彼女と私は違う通路に行き、もう会うことはないと思っていました。だけど、なぜかまた合流し「またお会いしましたね」と言い合いました。その時に、ふと頭に彼女と同じ町内に住んでいる友人のことが思い浮かびました。その人はマラソン仲間で、同じ時にホノルルマラソンに参加していました。家族で来ていたし、旅行中に連絡を取り合うことはありませんでした。その彼女と年齢も家も近いんじゃないかな?とふと思い「~さんって知っていますか?」と聞いてみました。
 そうしたらなんと小学校の頃からの同級生ということでした。2人とも生まれ育った場所にずっと住んでいたようです。そして同じ時にマラソンに出ていたことが、ふとしたことから発覚しました。それだけのことなんですが、私は色々なことを思い出したら口に出してみるものだなと感じました。

ご縁

 その彼女とは、その後もマラソンの練習会で再会したり、ちょこちょこご縁があります。ツアー先で知り合ったHさんとも東京マラソンの応援の時に再会しました。

 出会った人とはずっと仲良くしようとか、連絡を取り続けようとかいう努力はあえてしません。でも、細く長くどこかで人と人とが繋がっていることを感じると、嬉しいです。

 この旅行で出会った人たちとは、お互い通りすがりに過ぎないようなささやかな出会いでした。でも私の心の中にずっと残っていて、今でもこうやって思い出し、私の幸せの一部になっています。

 濃い付き合いになる出会いと通りすがりのような出会い、どちらにも優劣はなくて、私の人生の彩りです。私が覚えていないけれど、私のことを覚えていてくれる人もいるかもしれないです。通りすがりだったと思っていた人と、どこかで濃い付き合いが始まることもあります。
 人が同じ時代に生きているって、面白いなと感じます。

バスで家へ

 飛行場からはバスに乗り、家に向かいました。これで私のホノルルマラソン旅は終わりました。

 明日以降は、帰ってからのことと、ホノルルマラソンに出るという夢を叶えた過程をちょっと振り返ってみたいと思います。

 長い旅にお付き合いいただき、ありがとうございました。

 写真は飛行機から撮った富士山です。噴火しているのかと思ったら、雲でした。

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