「天空の絵描きたち」木村友祐著を読んで
ビルの窓ガラス清掃の人たちの物語。職人技のオンパレードなので、前半は用語説明が多くなる。
広告代理店で徹夜作業の続く小春は空しさを感じ徹夜明けの朝、ビルの窓ガラス清掃の人達を見て自分もやりたい、と思う。付き合っていたほかの広告代理店に勤務する河野とも価値観の違いから別れる。常に命がかかっている真剣勝負のガラス清掃に臨む仲間たちが生き生きと描かれる。まさにブルシットジョブとエッセンシャルワークの対比、ホワイトカラーとブルーカラーの対比となっている。
好意を持っていた仲間の転落死により、打ちのめされ揺れ動く小春の心情。そこから立ち直り、真っ直ぐな心でガラスを拭いていく小春は、やっと自分が打ち込める仕事と出会ったのだ。
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