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映画「イコライザー」「イコライザー2」「イコライザー ファイナル」を観て

CIAを退任し、死んだことになっているロバート(デンゼル・ワシントン)は、世界中の市井の民を苦しめる犯罪組織と対峙して民を救う、という筋書きは世界を股にかける水戸黄門のようである。

ただ、ロバートは恰もパソコンゲーム「ディアブロ」の戦士のように容赦なく激しいバトルを繰り広げ、犯罪組織の中枢に迫って行く。

ピューリタン的几帳面さを忘れない生活態度は見習わなければならないと思う反面、その几帳面さで相手を殺していくシーンは何度も中断しなければならない程、目を覆いたくなる惨状が繰り広げられる。

善悪二元論はキリスト教と相性がよい。

犯罪組織との激しい情報戦と攻防を経た戦士は国家にとっても知り過ぎた者として邪魔な存在になるのであろうか、スピルバーグ監督の「ミュンヘン」という映画でもモサドのリーダーが国籍を剥奪されていた。

「イコライザー2」では、CIAを退任したチームのその後の生き方を描き、果てしない殺し合いの末にささやかな日常の大切さを悟ったロバートと、殺しのプロとしての再就職先として闇堕ちした仲間との壮絶な死闘が描かれる。

私はすっかりデンゼル・ワシントンの虜である。シチリアに最後の居場所を見出したロバートに幸あれ。

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