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生きること

クリスマスもあと数週間後ということで、子供達に渡すプレゼントを、この週末作っている。プレゼントを手作りするときには、心をこめて作るわけだが、それがお人形だったり、表情のあるものだったりするときには、作り手の私は緊張する。何か、魂のようなものを宿してしまう気がするから。自分の手に負えない仕事に、少し関わってしまう気がする。そして、私にはそんな資格がない気がしている。

それでも、心をこめてできるだけのことをする。些細な力であることは、十分承知している。

そして、この時期に園児一人一人に作るのが、羊毛のエンジェル(天使)だ。

今まさに、この天使たちを作って、この文章を書いている間に、数日前に生まれた友人の赤ちゃんが、生と死の境界線に立っている。

妊娠中から、本当に稀な心臓の病気があることがわかっていた。お腹の中で、元気にすくすくと育っていたあかちゃん。事前に医者達と話し合いを重ね準備してきて、出産後すぐに赤ちゃんは別の病院に送られ心臓の手術を受け集中治療室で、看護婦さんのつきっきりの中、全身で3日目の人生を生きている。

「3歳までは、神様の子」という表現を聞いたことがある。昔、嬰児、小児の夭逝が多かった時代、まずは、3歳まで、次に5歳、そして7歳まで無事に育つということが、まだ今ほど当たり前ではなく、神様へのお礼と厄払いのために、氏神様に家族でお参りに行った。3歳ではなく、7歳までは神の子と言われることも多い。シュタイナー教育では、乳歯が生え変わる7歳をやはり大きな節目と捉えていて、7歳までは体や感覚器官を育てることを大切にする。

それにしても、十月十日、赤ちゃんをお腹に宿し育ててきた、お母さん。今、どんな気持ちでおられるのだろう。この状況で、ご家族が日本から来られず、異国で初めて子供を産むという経験をするだけでも、ずいぶん心細い国際結婚。

頑張って、、、赤ちゃん。

今私にできることは、祈ることだけ。

羊毛で天使を作りながら、祈るだけ。