<後編>「Still Day One」を忘れない! サウナ部の社内AIアイデアソン出場記
こんにちは。Finatextホールディングス CHROの 岩本恵子です。2022年2月に入社し2024年1月からCHROとして人事領域を管掌しています。そして入社後しばらくしてサウナ部に入りました。
いつもはこのようにサウナとおいしい食事を楽しんでいるサウナ部のAIアイデアソン出場記の後編になります。
<前編>「Still Day One」を忘れない!
サウナ部の社内AIアイデアソン出場記にて、こちらをお伝えしました。
サウナ部がHR課題に向き合ったこと
私のエンゲージメントに対する想い
AIアイデアソン予選会までの準備
ぜひ前編をご覧になってから後編をお読みいただけると嬉しいです。
<前編>「Still Day One」を忘れない!サウナ部の社内AIアイデアソン出場記は、こちら
またアイデアソンの運営をしてくれた、藤井くんのレポートはこちら
予選会
予選会には18チームが出場し、7チームが決勝に進むことができます。
今回のアイデアソンは業務改善が目的となっており、評価指標はこのようになっていました。
絶対に決勝に進めるという自信はあったものの、他チームのアイデアに圧倒され、不安にもなりました。
そして、私たちサウナ部の出番がやってきました!
私たちサウナ部が発表した「Still Day One」概要
<前提>
Finatextグループはオープンな社風です
入社が決まった時に、Slackにtimesのチャンネルができます
全員timesチャンネルがあり、自由な投稿ができます
半年に1度のFeedbackにて使用するセルフマネジメントシート(SMS)は、自分以外も見ることができます
Feedbackは「gift(贈りもの)」と定義しており、Feedbackコメントを互いに贈ります
Feedbackの取り組みの詳細はこちらのnoteをご覧ください
このような社風・風土の基、「Still Day One」を考えました。
みなさんも思い出してください。入社初日はどんなお気持ちでしたか?
私は、すごく覚えています。
自分の至らなさもあり前職ではあまり活躍もできず、短期間で離職を決意しました。情けなさと申し訳なさ、次こそは!という思いにあふれていました。プレゼン資料のまさにこんな様子だったと思います。
この気持ちがずっと続いたら良いですよね。
でも、中途入社の方は
入社した後、このような気持ちになったことはなかったでしょうか。
思っていた環境とちょっと違うのかな
前の会社ではこうだったのに
早く成果を出さないと
たいていの人が、環境適応やアンラーニングの難しさ・評価へのプレッシャーを少なくとも感じていると私はおもいます。そのため、入社後面談においても上記ポイントでフォローをするように意識しており、可能な限り人により時期を見極めて声をかけるようにしています。
ただ、入社者数も増えてきており、全員にベストなタイミングで声をかけるのも難しくなってきました。
入社時に抱いたあの情熱を保つには、入社後も常に、成功体験や成長実感があり「ワクワク」が感じられる状況であるとよいですよね。また、うまくいかない状態に陥った時に、情熱が下がりそうになっていることを自ら早めに察知できることが必要だと考えています。
このような世界観を普通にすることができたらよいなと考えました。
※SMS:セルフマネジメントシート(振り返りシート)
「Still Day One」では、自らの発信内容を分析してアドバイスを得るというアプローチを考えました。
<個人の発信内容をAIで分析>
Slackのオープンチャンネルの投稿を、一定期間で比較して、発信量・発信内容を分析する
日々の発信内容から、気持ちの変化や状況を教えてくれて、新たな気づきを与える
半期に1度作成しているセルフマネジメントシート(SMS)の前回分・今回分を比較分析する
Updateに必要なアドバイスを与える
人同士の言いにくいフィードバックもAIが伝えてくれる
具体的には、以下2点をAIに聞いてみました。
個人のSlackのメッセージの内容の特徴から、どういった心や状態の変化があるかを教えてください。
個人のセルフマネジメントシートから、より成長のために挑戦したほうが良いことや、改善したほうが良いことを教えてください。
実際の分析結果の一部を紹介します。
***
・入社2カ月目のBizDev社員のSlack分析
分析結果:
1. メッセージの頻度: before期間では6件のメッセージがあり、after期間では14件のメッセージがあります。これは、after期間の方がコミュニケーションが活発になっていることを示しています。確からしさ: 8/10
2. 時間帯: before期間のメッセージは主に昼間に集中しており、after期間のメッセージは昼間だけでなく夕方や夜にも分散しています。これは、after期間の方が社員が様々な時間帯で働いていることを示しています。確からしさ: 7/10
3. メッセージの内容: before期間のメッセージは主にお礼や感謝の言葉が多く、after期間のメッセージはお礼や感謝の言葉だけでなく、質問や情報共有も増えています。これは、after期間の方が社員同士の協力や情報共有が増えていることを示しています。確からしさ: 8/10
4. 対話のパターン: before期間では主に1対1の対話が多く、after期間では複数の人が関与する対話が増えています。これは、after期間の方がチームワークが向上していることを示しています。確からしさ: 7/10
5. 感情分析: before期間のメッセージはポジティブな感情が多く、after期間のメッセージもポジティブな感情が多いですが、若干ネガティブな感情も見られます。これは、after期間の方がストレスや心労が増えている可能性があることを示しています。確からしさ: 6/10
6. 応答時間: before期間の応答時間は比較的短く、after期間の応答時間は長くなっています。これは、after期間の方がタスクが増えているか、他の要因で応答が遅くなっていることを示しています。確からしさ: 6/10
総合的な確からしさ: 7/10
以上の分析結果から、after期間の方がコミュニケーションが活発でチームワークが向上している一方で、ストレスや心労が増えている可能性があることが示唆されます。また、応答時間が長くなっていることから、タスクが増えているか、他の要因で応答が遅くなっている可能性があります。これらの変化に注意して、社員のモチベーションや心労状況に対応することが重要です。
・中途入社2年目のBizDev社員へのセルフマネジメントシート分析
専門知識のさらなる深化: 下期の活動を見る限り、専門的な知識やスキルが求められる場面が多くなっています。法令や契約書作成など、専門的な知識をさらに深めることで、より信頼されるBizdevとしての立場を強化できるでしょう。
プロジェクト管理能力の向上: 複数のプロジェクトを同時に進める中で、プロジェクト管理能力がより重要になってきます。タスクの優先順位付けや時間管理、リソースの効率的な配分など、プロジェクト管理スキルを磨くことが今後の成長につながるでしょう。
コミュニケーションスキルの強化: 顧客や社内メンバーとのコミュニケーションが多いため、これらのスキルをさらに磨くことで、プロジェクトの進行がスムーズになり、より良い結果を生むことが期待できます。特に、異なる背景を持つステークホルダーと効果的にコミュニケーションを取るための技術を身につけることが重要です。
フィードバックの活用: P2Pフィードバックや1on1の機会を活用して、自己の業務の改善点や成長の機会を探ることが重要です。これにより、自己の盲点を発見し、継続的な自己改善を図ることができます。
これらのアクションを通じて、さらなる専門性の向上とプロジェクト管理能力の強化を図り、周囲からの信頼を得ながら、自己のキャリアをさらに発展させることができるでしょう。
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コンテストは業務改善が目的となっていましたが、「Still Day One」は改善や削減が目的ではなく、これからの未来への投資、プラスαの価値をもたらすことができることを評価指標に照らし合わせて発表をしました。
決勝
そして私たちサウナ部は、予選を勝ち抜き、決勝へと進みました。
予選では伝えきれなかった反省点もあったため、決勝の朝まで、新しい分析を行い、発表内容の修正を行い、悔いなくやり切ることができました。
結果発表
5月31日に行われたMega Townhallにて結果発表が行われました。
Finatextグループでは月に1回のGroup Townhallが、3〜4カ月に1度は拡大版となり、Mega Townhallとして実施しています。
そして、私たちサウナ部の結果は、最優秀賞ではなく、イノベーション賞の受賞となりました。
審査員からのコメントはこちら
イノベーション賞:サウナ部
解決したい課題として「入社後の活躍とUpdateの継続」というユニークなテーマを選定し、それに対して、Slackの投稿頻度やセルフマネジメントシートから自分自身を分析するという発想がとても画期的でした。また、そのソリューションに至る過程にHRの課題を洗い出すという丁寧なプロセスを経ているのも素晴らしいです。よって、イノベーション賞を授与いたします。
もう私は、悔しくて悔しくて。受賞できなかったチームもあったから立派だよ!と複数の方に言っていただきましたが、最優秀賞に強くこだわりたかったのは、「実装」できるという賞の特典があったからです。今回、最優秀賞は逃してしまいましたが、「Still Day One」の実装を実現できるよう模索してみようと思います。
そして最優秀賞のチーム「ハイテク忍者」は予選会から強敵になるなとマークしておりました。
ハイテク忍者のアイデアは保険事業の損害査定業務の効率化で、この後 テックブログでも紹介される予定ですので楽しみにしてください。
2か月にわたったAIアイデアソンの準備は、本業の繁忙期もあり正直大変でしたが、チャレンジして良かったです。
来年も開催されるようなので、またサウナ部で出場したいと思います!
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