最後の引越し
『点滴と酸素の管と共に乗る車は伯父の最後の引越し』
暑い日々が続いています。
皆さん、熱中症にならずに過ごされていますか?
記録的な暑さにも関わらず
藍畑は活き活きとしており、炎天下での染料作りが無事に終わりました。
藍の青々とした立派な葉を刈り取り
新鮮なうちに水に漬け込み
私の汗がたっぷり入った 美しい藍の染料が出来ました。
自然の恵みに感謝🙏合掌です。
さて、お世話している伯父が5月に救急車で運ばれてから、いつ心停止してもおかしくない状況が続いています。
医師も驚くほど 「伯父さん、頑張ってます」
現在の病院で 3ヶ月以上の入院が難しく
伯父の状況では 家や施設に帰ることは出来ず
長期療養型病院に退院してほしいと連絡を受け
7月は退院先を決めるのに駆け回る1ヶ月でした。
長期療養型病院とは、最期までお世話になる病院です。
希望する病院は満床で、なかなか決まりませんでした。
我が家から車で片道20分の病院に、一部屋だけ個室が空いたというので、家族面談に行って来ました。
ベッドが空く→どなたかがお亡くなりになった→
それを待っていたという事実が、私には複雑な心境でした。
退院先の病棟は、たくさんの高齢の方がいらして
「伯父の最期の病院になるのだなぁ。」
と、しんみりした気持ちになりました。
「こんにちは〜」
と優しい笑顔で迎えてくださった看護師長さんにほっとし、今までのお話を聞いていただきました。
「ここまでよく頑張りましたね。
大変だったでしょう。
今回の転院が、伯父さんの最後のお引越しに
なります。
暑いですが、頑張って乗り切りましょう!
私達も精一杯、お世話させていただきます。」
あたたかい看護師長さんの言葉に、涙腺が緩んでしまいました。
私は、目の前のことを精一杯やっているだけで、【頑張っている】感覚はありませんでした。
もしかすると、家族を介護している人達は 気が付かないうちに頑張って 頑張り過ぎて 心も体も疲れているのではないでしょうか?
ふとした優しい言葉に涙が出てしまうほど、心が張り詰めているのではないでしょうか?
介護の助けとなる制度はありますが、心のケアはなかなか出来ないものです。
息を抜く場所を見つけてリフレッシュしないと、続けられません。
暑い中、藍の美しさを感じることができて、私の心はリフレッシュ出来ました。
さあ、明日は伯父の最後のお引越しです。
みなさんも、どうぞご自愛くださいませ。