ちょっと分かりにくい英語表現

状況を想像しても分からないメタファー


英語の会話にはメタファー(隠喩)の表現がたくさん出てきます。一瞬「なに??」と思ってしまうこともあるのですが、状況を想像したりしてみると意味が分かるものも多く、以前にそういった英語のメタファーを「知らなくても分かる英語表現」としてご紹介しました。

ただ、メタファーの中には「これは知らないと分からないだろうな」と思うものもあります。今回は、ちょっと分かりにくい英語のメタファーを集めてみました。

空に浮かんだおいしいもの?


Pie in the sky (空のパイ)🥧
状況を想像してみると、空にパイが浮かんでいる???・・・と、余計に分からなくなってしまいそうですが、これは「現実にはあり得ないこと」という意味の表現です。”pie-in-the-sky idea”(非現実的でないアイデア)とか、”pie-in-the-sky people”というのは、「ありえない人たち」つまりは、口から出任せばかりで信用できない人たちということですね。

日本語に「絵に描いた餅」という表現がありますが、"Pie in the sky"とほぼ同じ意味ですね。「どんなに美味しそうでも、実際には食べられないもの」と、言語が違っても同じような表現をするのは面白いところです。


Long arms(長い腕)💪
“He has long arms”などという表現を聞くことがありますが、"long arms"をメタファーで使う場合は、「影響力の範囲が広い」という意味になります。腕が長いと、いろいろなところに手が届くということで「影響力の範囲が広い」という意味で使われるようです。

Mothballed(防虫剤・・・の受動態)🐛
“moth”は「害虫」、”mothball”は「防虫剤」のことです。ここでのポイントは、”mothball”に”-ed”が着いて受動態になっていること。「防虫剤の受動態?」と、余計に話がややこしくなりそうですが、「防虫剤が染み込んだ」というような意味ですね。「防虫剤が染み込むくらい長い間しまい込んでいたもの」ということで「長い間使われずにいたもの」「先延ばしされていた」という表現です。連想ゲームみたいですが、一生懸命に考えれば「なるほど!」という気にもなりますね。(ならないかしら?💦)

 ちなみに、”mothballed”と似ている表現に”dust off”もあります。直訳すると「埃を払う」ということになりますが、こちらは長い間使っていなくて埃をかぶっているものを引っ張り出すというときに使われる表現です。

Ball of fire(火の玉)🔥
日本語で、やる気に満ちているときに「燃えている」と言ったりしますが、”ball of fire”(火の玉)は、「やり手」とか「腕利き」という意味です。”She is such a ball of fire”(彼女はやり手だ)など、エネルギッシュにバリバリ働くような人のことを表します。

Loose canon(ゆるい大砲)💣
”Canon”(大砲)を打つときに、しっかり固定されていない状態(loose)だと、弾がどこに飛んでいくか分からないことから、"loose canon"はメタファーで「何をするかわからない人」とか「手に負えない人」という意味になります。

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