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年金が塩漬け?! 慌てて退職した会社の「年金基金」を確認してみた

独立前、会社に勤めていた期間があるみなさん、会社員時代に加入していた年金の種類って覚えていますか?
厚生年金オンリーなら問題ないのですが、プラスで入っている年金がある場合は、退職後の手続きが適正でないと、せっかくの老後の資金が目減りしてしまうケースもあり、社会問題にもなっているそうです。

正月早々、ヒヤッとした私の体験談をご紹介しますので、身に覚えのある人は確認してみてくださいね。

年金が知らない間に減っている…!?

お正月、箱根駅伝を見ながらまったり過ごしていたときのこと、ふと目にしたネットの記事に不安がよぎりました。

記事はこちら(↓)。

記事のリードには、

企業型DCに加入している人が、退職時にきちんと手続きをしないと、資産が塩漬け状態となる「自動移換者」になってしまいます。また、手続きをしていたつもりでも、資産が目減りしてしまう場合も……。いったい、どのような点に注意したらいいのでしょうか?

とある。
企業型DC(企業型確定拠出年金)は、(厚生年金とは別に)掛け金を企業が拠出し、従業員が運用する投資型の年金制度。
退職時に、適正に手続きをしないと、資金は国民年金基金連合会へと「自動移換」され、 移換時に4000円以上徴収、さらに毎月52円、年600円以上の手数料が取られると。運用はされず利息もつかないため、手数料だけが延々取られ続ける事態になる、、、と。

私がひっかかったのは、記事に書かれた、

資金は国民年金基金連合会へと「自動移換」され、

という部分。
ん、年金基金連合会ですと? 
これって、もしかして、アレのことだろうか。。。

私が会社を辞めてフリーになったのは十ン年前。
その会社は厚生年金のみ。企業型DCなどもやっていなかったので該当しません。

が! その会社に転職する前、私が新卒で入社した会社は、その会社独自の年金基金があって退職時に証書みたいなものが郵送されてきたのでした。同封された手紙には、
「大切に保管して、年金がもらえるようになったら(60歳になったら等)、連絡してね」
とだけ書いてあって、その後、ナントカ年金基金連合会から、
「あなたが辞めた会社から支給義務を受け継ぎましたよ」
といった内容の通知が来て、それも一緒に大事に保管している。
「なくさず持ってればいいのね」
と時が来るまで温めていたけれど、、、え、まさか、雀の涙の年金基金(2年ちょいで退職したので)がすでに干上がっていたりするってこと?!

社会問題化するほど、自動移換者の数はふえているそうで、記事には丁寧にコールセンターの番号も記載されている。
というわけで、業務初めを待って、さっそく電話をしてみました。

今はなき「厚生年金基金連合会」

結果から言うと、私の不安は取り越し苦労でした、、、(ほっ)。

記事に書かれたコールセンターに電話をして、保管していた証書の情報を伝えたところ、

「こちらは国民年金基金連合会ですが……」

と困惑した声で応答されまして。
そう、私が加入していたのは、基金は基金でも、厚生年金基金
書類に記載されていた団体名は「厚生年金基金連合会

通知のハガキにあった番号にかけてみると、「おかけになった、03-×××・・・は番号が変わりました」のアナウンス。もしや、と「厚生年金基金連合会」で検索すると、「企業年金連合会」が出てきました。番号もこちらと一致。かけ直し、電話口に出た職員さんに、
「実は、こんな記事を読んで心配になりまして、、、」
と事情を説明して、確認したところ、当初の認識通り、支給時期まで待っていればよいとのことで、手数料がひかれることもない、と。

ただし、住所も氏名も当時のままだったので、現在のものに更新をしてもらい、新しい情報が記載されたものを送ってもらうことに。
後日、送られてきたのがこちら(↓)。


支給開始年齢は当初の60歳から65歳に引き上げに。時代の変遷を感じます


調べてみると、厚生年金基金は実質的に解散廃止されたものとわかりました(2014年以降は新設せず、2019年4月をもって解散)。
企業型DCやiDeCoなどがそれに代わるものとして登場してきたということでしょうか。

「日本の年金制度の図」(楽天証券サイトより)

ともあれ、新卒入社の会社で払い込んだ年金基金分は、無用な目減りをしていない、ということが判明。
雀の涙ではありますが、受給年齢に達したら、年に一度、近場の温泉で一泊して帰ってくるくらいの資金として活躍してくれそうです。

今回、事なきを得ましたが、確認してよかったことは、

・住所・氏名など連絡先を更新できた
・更新した書類を入手、私に何かあったときも連絡がスムーズ
・年金制度について再確認できた

など。

退職、転職、独立などで環境の変わった人は、過去の年金について、今一度確認してみるとよいかもしれませんね。


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