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WEB3冬時期の採用と解雇のリアル

AkiverseでHRサポートをしているKeikoです。
現在、シンガポールにあるWeb3.0企業、Vict社のHR業務をサポートしています。先週に続き、Akiverse Projectの一貫で行っている企画「深読みシリーズ」の第2弾。締め切りに追われる、ライターさんの気持ちが少し分かるようになった、ここ最近です。

解雇のニュース

一緒にお仕事をさせて頂いている、ラフ https://note.com/lraough のしもたくさん(カリフォルニア在住)からBlockFi人員削減のニュースが入って来ました、6月13日の事です。
そして翌日はCoinbase。Coinbaseはこの2週間前から、採用の取り消しを始めており、新規募集も停止をしていたそう。その後続々とニュースが続き、この週だけでもクリプト系以下4社、計650人程の解雇が行われた事となりました。

BlockFi     20%     200人
Crypto.com   5%     260人
Gemini      10%     100人?
Bitso      10%     80人

CB Insightsの調査によると、2021年に暗号市場に注ぎ込まれた252億ドルのベンチャーキャピタルマネーのうち、大部分は取引所とレイヤー1プロトコルに注ぎ込まれ、取引、サービス交換、投資、暗号資産融資に焦点が当てられていることが分かっています。

あまりにも多くの資本が取引所、レイヤー1ブロックチェーン、マーケットメーカー、暗号レンダーに流れたことを、「我々はここの容量が多くなり過ぎていると思う。次の資本の波は、暗号をより使いやすくする実世界のアプリケーションに向かうだろう」と語るのは、WEB3広告のPermission.io CEO Charlie Silverさん。コロナ渦よる経済の歪みから、巨額の資本が急激に流れ込み、マーケットの修正が起きているのは、仮想通貨だけではありません。人員削減の波はまだ続く、という意見が散見されました。

解雇のニュース ー 従業員目線では?

Coinbaseの解雇は、該当個人にメールでの連絡、それからCEOがMediumに今回の解雇についての声明を出しています。メール連絡の直後に、業務に必要なアクセスが一切使えなくなり、各自Mediumの声明を読むという対応に、批判の声も見られました。

Coinbaseのキーワードでツイートを6月13日に絞って検索し、今回の解雇対象になったスタッフをサーチしてみましたので、いくつか取り上げてみます。akhilaさんは、解雇の数日後にツイートを見ていたのですが、それからすごい勢いでリツイート。解雇から2週間経ち、いずれの方も後続の仕事が決まったとの報告はされていませんが、かなりの数のDMが来て対応に追われている、素晴らしいネットワーキングになったとのコメントがありました。個人が直接繋がれるWEB3、求職にも個々のネットワークワーキング力が問われてきそうですね。

一時期、需要の過熱していた感のあるエンジニア職でしたが、マーケットと共に、少し落ち着きを取り戻すのか、気になるところです。

退職者へのサポート

Coinbaseの解雇対象者へのサポートは、

  • 最低14週間の退職金、1年を超える勤続年数ごとに2週間の追加退職金

  • 米国内では4カ月間のCOBRA健康保険、グローバルでは4カ月間のメンタルヘルス支援

  • 他の企業(Coinbase Venturesや他のトップクラスの暗号VCファンドのポートフォリオ企業を含む)のオープンポジションが掲載されているTalent Hubへのアクセス

Coinbaseはここ1-2年で急成長をしているので、今回の解雇対象者の勤務年数はそれ程長くないはずです。解雇の通知方法に疑問の声もありましたが、日本ならば勤務年数5年以下、イギリスの場合は2年以下は退職金支払い義務がない事を考えると、誠意を感じる対応とも取れるのでしょうか?

イギリスでの一般雇用状況

さて、イギリスでの状況はどうかというと、他の国と同様に、過去体験した事のない早さで物価が上がっています。5月末の数字ですが、直近12ケ月のインフレ率は9.1%。Brexit、コロナウイルスとすでに企業の体力が落ちている所に、このインフレ。250人以上従業員のいる、10社に3社が今年度中に人員削減を考えている、との調査結果が4月に出ています。
解雇に関しては、アメリカのat-will employmentとは大きく異なり、諸手続きを踏み解雇に至るまでに時間が掛かるので、現在準備中といった所でしょうか。EUはイギリスよりも雇用が守られているので、状況は似たりよったりですが、厳しい状況がまだ暫く続きそう。

まとめ

WEB3冬時期の解雇を企業側、従業員側から考えてみました。いつまで続くか分からない、冬の時期。乗り越え方は、それぞれです。ゲーム一択!なんて声も聞きますが、マーケットが常に動き続けるクリプトは週末のお休みも取りずらいので、家族との時間を楽しむのもありですね。冬を超えるごとに新しい分野が増え、NFT、X-to-earnなど、地合いが悪くても楽しめるエリアも次々と増えていますので、基礎体力つけながら、次の波を気長にまつのが得策なようです。

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