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すごいよ!大場くん

    今、仕事先ではあるアニメとコラボをしている。特定の商品を頼むとカードがついてきたり、お子様のセットのおもちゃがそのアニメグッズだったり。今回は商品を入れるビニール袋までアニメになった。
    ドライブスルーのお客様が多い私のいる店舗では、予めビニール袋の中に箱を折って入れておき、いつでも商品を入れてササッと出せるように準備をするのだけど、そんな箱入りのビニール袋を作っている時にふと思った。
    アニメだなぁ。。。そういえば、大場(仮)くん。どうしてるかなぁ?1つしか作品知らないけど、あの後も何か出してるのかなぁ?どんなの描いてるんだろうなぁ?今どこにいるんだろうなぁ?…そんなこと。

    大場くんとは、同じクラスになったことはないけれど、小、中学生の時、一緒に剣道をしていた。お互いにそんなに一生懸命剣道をしている感じでもなく。まぁ続けているよ、的な感じで。1回だけ、中1の時、隣のクラスにいた大場くんに教科書忘れて借りたかな。意外な人に借りたな、って思ったのでなんだか忘れずに覚えている。ただ、すごく面白い人だった。それだけ。そんなに接点もなく、会えば話していたとは思うけど、お互いそんなに記憶もない間柄。だけど、いつも私の中で勝手に競争していたことがある。
    書道展と絵画展。このふたつは一度も彼に勝てたことがない。それだけはものすごく覚えている。彼はものすごく字が綺麗で、ものすごく絵が上手い。私もいつも賞に入る方ではあったけれど、彼のは上手いのレベルが違った。群を抜いていた。大人レベルだと勝手に思っていた。

    彼は中学を卒業して、あまり私のいた中学校からは通う人がいない、ちょっと離れた高校に進学した。そこには美術科があった。不思議だった。彼はすごく頭が良かったから。その高校は彼の頭のレベルではなかった。なのにそこに行くんだ、と、何だか私の中ではもったいない気がしていた。だけど彼は高校卒業後上京し、漫画家となっていることを知った。そのちょっと後だったかな、彼の作品がジャンプで連載されている、と知ったのは。

    ただ一緒に剣道をしていた、と言うだけの仲。お互いにお互いの家族までよく知っている。別に意識をしたことも無い。そんな彼が描いた漫画を購入して読んだ。

    ギャグ漫画。ま、面白い。たまに中学校の時にいた先生をモデルにしていたりして。一時はテレビでも放送されていたな。でも、なんか私のツボと違って読むのが続けられなくて。それから読んでなかったなーなんて思って。私もあれから結婚して子ども産んで、それどころじゃなくて。忘れてて。

    ふと思い出して、彼のペンネームで調べてみた。出てくる出てくる。めっちゃ太ってるー!でもどこからどう見ても大場くんだった。あれからいくつか作品も出してて。美人な奥さんもいて。子どもも産まれていることを知った。なに?6億円の豪邸?マジか!凄い!

    なんだかなぁ。すごいなぁ。彼は漫画一筋だったんだなぁ。成し遂げてるし。私はなーんにも成し遂げてないなぁ。色んなものが中途半端だもんなぁ。なんて思ったりして。

    いやぁ。すごいわ。すごいよ!大場くん。




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