一番好きな絵本
「かたあしだちようのエルフ」
~感動すると涙がでてくることを
教えてくれた絵本~
私の実家には絵本がたくさんあった。
わが子のためではなく、デザインを仕事としていた父が、趣味で集めた絵本たち。
大事に大事に扱わなければならない絵本たち。
そっと見て、元に戻すなら見ることを許してくれる絵本たち。
でも、母が夜寝る前にも読んでくれる絵本たち。
毎日何を読んでもらおうかと、楽しみに姉弟で選んでいた絵本たち。
もちろん読んたら母は元の場所に戻す絵本たち。
そんな環境で育った私は、自分で読む時は本棚の前で。おそらく正座をして読んでいたのではないか、と思う。
色んな絵本を読んだ。
楽しいことを想像したい気分の時はコレ。
少し考えたい時はコレ。
そんな選び方をしていたような気がする。
その中でも、とても泣きたくなる本があった。
それが「かたあしだちょうのエルフ」だった。
あれはいくつの時だろう。
この絵本をひとりで読んでは涙を流していた。
でも、幼かった私はなぜ涙が出てくるのか理解が追いつかなかった。
その頃の私はまだ、涙は悲しさを現すことしか知らなかったから。
確かにこの本は主人公のエルフが死んでしまうし、悲しくないと言えばそうではない。しかし、自分が悲しくて泣いてるのではない、ということだけは理解していた。
いくつの時に気づいたのだろう。
自分が感動している、ということに。
涙は、感動しても流れるのだ、ということに。
その事にやっと気づいたとき、とても納得したのを覚えている。
ライオンに襲われて片足になってしまったエルフ。
動けず、最初はみんながエサを持ってきてくれていたものの、だんだんと忘れ去られていく。
そこへ黒ヒョウが襲ってくる。弱っているからだで、それでも子どもたちを護り抜くエルフ。最後には木になり、涙は泉となる。
何度読んでも胸がギュッとなるお話し。
力強く生き抜いたエルフを象徴しているかのような、木版画の絵もすきだった。
失礼して。とても分かりやすく解説してあるAndrea@ポジティブマインドクリエイターさんのnoteを載せさせていただきました。
幼いながらに、絵本を読んで感動していた記憶。
悲しくなくても涙がでることを教えてくれた絵本。
飽きることなく、何度も何度も読んだ絵本。
これからも、たくさんの子どもたちに読んで欲しい絵本のひとつ。
そして、読み聞かせを通して色んなことを感じて欲しい、と願う気持ちから続けているボランティア。
想像力豊かな子が、人の気持ちがわかる子が、夢をたくさん見れる子が、いっぱい育ってくれるといいなぁ。