3月9日 WBCレポート 大谷翔平選手、まさに2wayでの活躍!
1. 大谷翔平選手レポート(2way!)
初回
1イニング目
投球練習の1球を投じただけで、歓声があがる東京ドーム。主人公のための舞台としか思えないマウンドに立つ大谷選手には、日本中、いや世界中から注目が集まっていると言っても過言ではないでしょう。
65球という球数制限があり、いつも以上に1球1球注目が集まるこの日。大谷選手が初球に投じたのは、157キロのストレート。早速、東京ドームがざわめき立ちます。ストレートをもう1球続けた後は、一転してスライダーを連投。昨年も何度も何度も見せてくれた、腕の角度を自在に操りスライダーを投じる姿ですが、これを日本のスタジアムで見られるというのがやはり良いですね!
最後は、5球目、高めのスライダーで先頭打者から早速の空振り三振を奪います!
その後、後続の打者も、ストレート/ツーシーム/スライダーの、3球種のみで、簡単に内野ゴロに打ち取り、たった11球で初回を終えた大谷選手。球数制限も踏まえた配球だったとしたら、完璧と言えるこれ以上ないスタート。なんとも頼もしい立ち上がりとなりました。
(また、ベンチに帰る前に、審判の方にいつものように粘着物質のチェックのために手を差し出したところ、「今日は必要ないんだよ(笑)」「あっ、そうか」と言った感じで、審判の方と大谷選手のなんともWBCらしい、微笑ましいやりとりも見られました。)
大谷翔平選手第1打席 -四球
ヌートバーがヒットで出塁し、近藤選手もストレートの初球。大谷翔平選手のWBC第1打席は、早速の得点圏となりました。強化試合の京セラドームから変わらない、打席に向かう際の大きな声援は、アメリカのFOXスポーツのアカウントにも取り上げられるほど。
訳 : 「ショウヘイ・オオタニが初回の打席に向かうのを、東京ドームの観客が総立ちで迎えます。」
「いきなり3ランホームランとかどうですか?」なんて思った方も、私KK以外にもたくさんおられたはずですが(笑)、残念ながらここでは、中国の先発投手ワン投手の制球が全く定まらず、近藤選手に続いてのフォアボールとなりました。
2回
2イニング目
上述のように、1回の裏の攻撃では四球で出塁した大谷選手。そのまま攻撃が終わるまで塁上におられたので、そのままマウンドに上がることになりますが、2wayの大谷選手にとってはこれもある意味当たり前。心配する方が無粋なんじゃないかと思うほどに、ファンとしても十二分に見慣れた光景です。
2回に大谷選手が対したのは、中国代表の4番5番6番の中軸。でしたが、正直、ヒットが出る気配もないような投球で、この回も簡単に三者凡退に。先頭打者の1塁ゴロの後は、スライダーを決め球にして、見逃し三振→空振り三振と連続三振で打ち取りました。
訳 : 「オオタニが火のようなボールを投げ込む🔥」
大谷翔平選手第2打席 -ショートゴロ
中国代表の先発、ワン投手が制球に苦しみ、この回も四球を連発。なんと、2回にも大谷翔平選手に打席が回ります。しかも、2死満塁。何度も述べてきていますが、やはり主人公としか思えない。
すると、中国代表も監督が出てきて、まだ2回ですが、ここで投手を変えてきます。
「大谷としては、こっちのピッチャーの方が良いかもしれないね。ストライクが入りそうな投げ方ですもんね。」とは、今日解説のジャイアンツ・原辰徳監督が、お言葉。
でしたが、変わった中国のワン・ウェイイー投手も、そこまで制球が抜群という感じでもなく、適度にボールが荒れます。2球目にファウルを放った際には、持ち前のフルスイングも見せてくれた大谷選手。期待が高まりますが、ここはフルカウントからボールゾーンの直球を引っ掛けて、ショートゴロとなってしまいました。
訳 : 「2イニング連続で、中国が満塁のピンチを切り抜けました!」
3回
3イニング目
この回もベンチからではなく、フィールド上からそのままマウンドに上がることになった大谷翔平選手。ですが、この回も全くそんな影響を感じさせません。
先頭のコウ選手を直球で内野ゴロに打ち取った後、8番のルオ・ジンジュン選手が放った当たりは、完全に詰まっていて浅い外野フライに。ここでは、大谷選手との仲の良さが注目されるヌートバー選手が守備で魅せます!
これには大谷選手もガッツポーズ。驚いたというよりは、「捕ってくれると思ってたよ」と言わんばかりの表情から、ヌートバー選手への信頼を感じますね。
その後、9番リ選手には、この日初めてのスプリッターを投げて、セカンドゴロに打ち取りました。この回も3者凡退で、危なげない投球が続きます。
4回
4イニング目
テレビの実況の方が、「この回も大谷がマウンドに上がりました!」と少し驚かれた中で、4回のマウンドに上がった大谷翔平選手。
先頭打者は内野ゴロに打ち取りますが、2番のヤン・ジン選手に、この日初めてのヒットを許してしまいます。これには、中国代表のベンチも大盛り上がり。レポーターの方が、「中国ベンチが今日1番の盛り上がりを見せましたね。大きな声を選手たちあげています。」とおっしゃるほど。普通のヒットを打つだけで、それほど盛り上がるというのは、ある意味で「大谷翔平」のすごさを物語っていますね。
初めてのランナーを背負ったものの、もちろん大谷選手には動揺が見られません。続く3番の真砂選手、4番のチェン選手を連続の三振。
訳 : 「大谷が4回を投げて、5つの三振を奪う🔥」
大谷選手は決め球のスプリッターをほとんど使っていないのにも関わらず、上記のように4回までで5奪三振。49球を投げて、被安打はたったの1。四球も0。素晴らしい投球で、投手としてはこの日の登板を終えられました。
大谷翔平選手第3打席 -レフトへタイムリーツーベースヒット!!
さて、初回と似たように、ヌートバー選手と近藤選手がチャンスを作って、1アウト1塁3塁で、大谷翔平選手に3打席目が回ってきます。
ワン・ウェイイー投手とは2打席目の対戦。初球のツーシームをファウルにし、2球目のストレートも見送った後、3球目の難しい低めのボールを捉えます!
訳 : 「SHOW(翔)へようこそ!オオタニの2点タイムリーツーベースで、日本が3点のリードを奪いました!」
これには解説の原辰徳さんも「いや〜、素晴らしいバッティングです。前回打ち取られたボールというものの意識をちゃんと持ちながらね。長くボールを見て、あそこまで運べると言うのはね。やっぱりもう、異次元のバッティングですよ。」と絶賛されておられました。
自分で投げて、自分で打つ。去年、幾度となく私たちが目撃してきた姿を、WBCでも存分に堪能させてくれるのが、大谷翔平選手。さすがとしか言いようがありません!
6回
大谷翔平選手第4打席 -四球
投手としてはマウンドを降りたあと、「大谷ルール」でDHとしてゲームに残った大谷翔平選手は、この日はじめてランナー無しの状況で、打席に向かいます。
初球は、インコースの厳しいところにストレートが外れます。2球目は、アウトコースに外れ、これもボールに。ボールが先行します。
3球目はチェンジアップが良いコースに決まって、空振り。力の入ったスイングに、当たればまた「天井弾」が見られるんじゃないかと期待を抱かされますが、残念ながらこのあとストライクは来ず。1打席目に続いて、この試合2つ目の四球となりました。
この打席について、原辰徳さんと共にTV解説を務められた稲葉篤紀さんは、「強引にならなかったですよね。打ちたいところでしょうけど、しっかり見極めたというところですね。」と振り返っておられました。
8回
大谷翔平選手第5打席 -ライト前ヒット
中国も1点を奪うなどして、試合も動き、4対1と日本のリードで迎えた終盤8回。先頭打者として、大谷選手にもう1打席回ってきました。5打席目ですが、名前をコールされた際は変わらずの大歓声。球場のファンの皆さんも、大谷選手を降板後も5打席も見ることができて、きっと嬉しいことだと思います。ずっと思い出に残りそう。
そんなことを考えているうちに、2ボール2ストライクと追い込まれた大谷選手。5球目のゆるいチェンジアップを捉えます。
火の出るような速い打球は、ライトの前に弾むヒットとなりました。これで、今日の大谷翔平選手は、4回5奪三振無失点に加え、3打数2安打2打点に2四球に。「これぞ大谷!」と言わんばかりの、投打両方での活躍です。
この日2本目のヒットに、解説の原辰徳さんは、「甘い球は逃さないというところでしょうね。今のなんかは、どちらかと言うと打ち損じですもんね。打ち損じて、それがヒットになるわけですから。」と振り返っておられました。
同じく解説の稲葉篤紀さんも、打者としての大谷翔平選手について「フォアボールは取れてますので、ツーベースも打ってますし、良い打席を送れてるんじゃないでしょうか。」とコメントされておられました。
大谷翔平選手第6打席 -センターフライ
と、先ほどの第5打席について書き進めてきて、まとめに入ろうとしたところで、まさかの展開。打順が1巡して、大谷翔平選手にもう1打席回ってきました。点差も開いていたので、山川選手が代打かなぁとも思ったのですが、大谷選手がそのまま打席に。
大谷選手がファウルを打ったり、スイングするたびに球場は盛り上がり、レポーターの中居さんも、「期待が大きい分、ため息と言うのか、球場の皆さんの呼吸が大きいですね。」「スイングの音が(ベンチ横まで)聞こえるんですよ。」とおっしゃいます。
23時が近いにも関わらず、とても盛り上がった東京ドームでしたが、大谷選手は残念ながらこの打席では凡退。センターフライでした。
改めて、最終的な大谷翔平選手の成績としては、投手として、4回5奪三振、被安打1で無四球での無失点。打者としては、4打数2安打2打点、2四球となりました。
開幕戦で、たくさんのメディアも含めて、日本中からこれだけの注目を浴びて、重圧のかかる中でしたが、本当に素晴らしいパフォーマンスだったと思います!大谷翔平選手、お疲れ様でした!
2. ボーナス加筆分
(記事を書いたり、ツイートをしたり、翻訳したり。KKの活動は皆さんのサポートのおかげで続けることができております。ボーナス加筆分の記事は、KKが、いつも見てくださる皆さんと個人的にシェアしたいと思って執筆した記事を、部分的に有料記事設定で公開しています。上記のレポートを楽しんでいただけた方は、良かったら、サポートの気持ちも含めて、以下の部分も覗いてみてくださると幸いです。よろしくお願いします🙇)
以下では、ポッドキャスト「Fliippin Bats」より、Ben Verlanderさんの日本vs中国の注目ポイントに関するコメント/WBCで日本代表がどこまで進めるかの予想を取り上げ(翻訳して紹介し)、その上で、今回のWBCについて少しだけ考えてみたいと思います。
・Benさんの日本vs中国の注目ポイントに関するコメントから、WBCを考える
Benさん「ショウヘイ・オオタニが、チームジャパンの優勝の可能性もある大会の、初戦の開幕投手を務めます。どこが勝つのかはまだ誰にも分かりませんが、これは必ず見るべきゲームです。」
相方のCurryさん「球場は、ものすごく盛り上がるでしょうね。満員で、すごいワイルドな場所になりそうです。ベンも少し前に実際に訪ねましたね?」
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