『暮しの手帖』で心のストレッチ
隔月刊(奇数月の25日発行)の『暮しの手帖』をご存じですか?1948年に創刊され、何ともう70年以上も親しまれてきた、生活雑誌です。
私自身、その存在は以前から知っていましたが、自分で購入して読むようになったのは、14、5年前のあることがきっかけでした。
仕事と子育てで手一杯になり、文字通り自転車操業の毎日だった頃、近所のクリニックの待合室で初めてこの雑誌を手に取り、パラパラとめくってみました。
そこには、当時の自分とは対極にあるような「丁寧な暮らし」が展開されていて、不思議に心が癒やされたのを覚えています。
その頃から、2ヶ月に一度、本屋さんで購入するのが楽しみになりました。
表紙をめくったところには毎号この言葉が記されています。
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これは あなたの手帖です
いろいろのことが ここには書きつけてある
この中の どれか 一つ二つは
すぐ今日 あなたの暮らしに役立ち
せめて どれか もう一つ二つは
すぐには役立たないように見えても
やがて 心の底ふかく沈んで
いつか あなたの暮し方を変えてしまう
そんなふうな
これは あなたの暮しの手帖です
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「今日」でなくて「いつか」・・・今は無理でもいつか丁寧な暮らしに近づけるかも・・・とホッとしました。
お料理、お裁縫、そして各地の紹介、毎号バラエティーに富む内容で飽きることがありません。実際の日々の暮らしに使わなくても、読むだけで心が満たされるような気持ちに浸れます。
その中でも、私にとって最も心に響くのが「暮らしのヒント集」。毎号、20のヒントが書かれていて、ちょっとした気づきをもたらしてくれます。
例えば、1月25日発行の「早春号」(第5世紀10)の中にはこんなヒントが載っています。(同号「暮らしのヒント集」より引用させていただきました。)
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2
かつては「ため息をつくと幸せが逃げる」と言われたものですが、ふーっと息を吐くと肩の力が抜け、リラックスできます。ストレスを感じたら、大いにため息をつきましょう。
13
目標は大きくしすぎず、ちょっと頑張れば達成できる「身の丈に合ったもの」にします。達成することで自己肯定感が満たされ、次の目標につながるでしょう。
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別に目新しい内容ではないかもしれませんが、日常のあれこれに流されそうになっているときには、これらの言葉が、大切なことを思い出させてくれるように思います。
これまでも何度もこの雑誌に救われてきました。恐らくこれからも・・・。
難点はただ一つ! 内容が盛りだくさんで少々分厚い(約1cm)ので、これが1年に6冊となると、置き場所に困ること。
それでも懲りもせずまた次号を楽しみにしている私です。
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