春待月と枇杷の花
いよいよ12月ですね。2020年もあと1ヶ月かと思うと、「あれもやらなくちゃ、これも・・・」と焦りを感じ始める頃。
昨日は1日でしたので、地元の神社に朔日参りに行ってきました。4月から12月まで、こうして何とかお参りを続けることができ、心から感謝しています。
ご存じのように、12月の「月の異名」は「師走」ですが、この漢字を見ると、焦って走りたくなるのは私だけでしょうか。
そんな思いでいたところに、昨日の新聞の漫画の台詞に、「12月は春待月」と書かれているのを見つけました。私は初めて知りましたが、旧暦12月を「春待月」とも言うのだそうです。
旧暦のことですから、実際の季節感としては、もう少し先のことになるかと思いますが、「春待月」という響きは、何だか心をふんわりと包んでくれるような感じがして、ほっとしますね。
1年の終わりだからと言って、あまり気負いすぎることなく、「春を待つ」気持ちで過ごしたいものです。
そして、ベランダにふと目をやると、鉢植えの枇杷の枝先に、小さな白い花が咲いていました。
(写真はお借りしました)
もともとは、子どもが小学生の頃、理科の発芽実験に使った枇杷の種を試しに植えてみたものです。鉢植えにも関わらず、結構立派に生長し、一昨年末に初めて花が咲き、昨年、小さな実をつけました。意外に味が濃く、おいしかったのを覚えています。
残念ながら、昨年末は花が咲かず、どうしたのか・・・と心配していました。
初めて枇杷の花を見たとき、そもそもそれが花であるのかどうかもしばらくわかりませんでしたが、こんな季節に花が咲くなんて・・・とびっくりしました。
寒さに向かう季節に、小さく、ひっそりと咲いている花ーーだからあまり人に知られないのかもしれません。
「枇杷の花」はなんと冬(初冬)の季語なのだそうです。これも今回調べてみて、初めて知りました!
枇杷の原産地は中国で、中国語でも「枇杷(pipa)」と言います。
俳句にはいろいろ詠まれているようですが、漢詩ではどうなのでしょうね。また機会を見つけて、調べてみたいと思います。ご存じの方がいらっしゃったら、是非教えてくださいね。
では、皆さまも、焦らず、慌てず、「春待月」を楽しんでお過ごしくださいね!(自分に言い聞かせています)