薄っぺらな価値観~学歴・クイズ王・東大信仰
「東京大学医学部へ行けなさそうだから、落ち込み、人でも殺傷し事件でも起こして死のうと思った」
これがもし本当に彼の本心だったなら、何とくだらぬ、つまらぬ価値観だろうか。なぜ東大でなければならないのか? 医師になりたいならば、他にいくらでも道はある。 東大卒ならば他の医師より高収入と勘違いしたか? あるいは、東大(医)という記号に憧れたか?
たかがクイズ王で、東大王だのなんのと、さも天才であるかのごとく大袈裟に彼らをもてはやすのは止めたらどうだろうか。それほど東大がすごいならば、なぜいつまでも日本は不況なのか?いつまで少子高齢化を克服できないのか?そんなにたくさんの秀才がいて、この日本のザマはなんだろうか?
馬鹿者の定義はこうである。「どこかに、自分の想像を超えるすごい天才がいて、いつか全ての難問を解決してくれるかもしれない……という幻想をいつまでも持ち続ける、痛々しい世間知らず」。
だからいつまでも簡単に騙される。 政治家や、高学歴を掲げる者や、ほんとうの詐欺師や、インフルエンサー?に・・・要は上記のごとき馬鹿者をカモ・餌食にする連中に騙され続けるのである。
答えのわかっている入試やクイズにおいていくら正答率高くても、ほんとうの未知の難問に適切な解を出せるかは、まったく別問題であることくらいどうしてわからないのだろうか。そして現実に、現代の諸問題、ほとんどが解決していないことも。
医師になりたいのではなくて、東大(医)という勲章(クイズの)が欲しいだけの高校生を生み出したのも、これは親というより社会であると私は思う。京王線ジョーカーもそうだったが、今回の東大正門前刺傷事件も、明らかにこのくだらぬ価値観を鼓舞する社会こそが生み出している。
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