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中国のゼロコロナ対策は共産主義の主知主義、知性第一主義の悪い点である。3

コロナウィルスという自然の猛威を人間の知性で押さえ込めるという考え方は、人知への価値が異常に高い共産主義の悪い側面がよく出ている。

の補足。その2

中国でゼロコロナに対する反対運動が公然と行われてるようになった、というニュースに驚いている。


中国共産党は盤石であり、もうすぐアメリカのGDPを越え、世界一の国になる、という見込みは間違いないと思ってきた。
とくに全世界的にコンピューター化が進みデータサイエンスによる統治が進む中で、共産主義は実はめちゃくちゃ相性がいいので、どんどん生産性があがって世界を凌駕するのではないか、とも思っていた。

ところが、政治的な動きではない「ウィルス」が中国共産党を追い詰めているところが興味深い。

先日も書いたが、これは人間の知と、自然との闘いであり、ロゴスとピュシスの戦い、と見ることもできる。

だが、中国に置いてはイデオロギーと民意の戦いでもある。イデオロギーがロゴス(まさにそうだ)であり、ピュシスが人民だ。人間の肉体がいつか老化して崩壊すると同時にその知も失われるのと同じように、最終的にはピュシスがロゴスを崩壊させるのだろうか。

とはいえ、これは政治的な動きではないし、コロナは永続する物ではあり得ないわけで、すでに西欧諸国はワクチンと集団的自然免疫の獲得で乗り越えつつある。遅かれはやかれ中国のコロナ禍も沈静化するだろうから、共産主義が崩壊するというのは考えすぎだろうな。「次」が用意されていないからな。


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