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映画日記 映画「ディーバ」リマスター版を見た、と映画館のもたらす至福の時間について。そしてそれが人生の大きな果実にもなることについて。
会社員時代はあんなにたくさんレイトショーの映画を見に行ったにも関わらず自宅で仕事するようになったことで映画を観る事は激減し、このコロナ禍になってからほとんど映画館に行く事は無くなりました。
でも先日、吉祥寺の映画館で「Diva」というフランス映画のデジタルリマスター版の上演があったので、これを見逃すとおそらく二度と映画館のスクリーンでこの映画が見られることははないだろうと思い吉祥寺の映画館まで行ってきました。
Divaはもちろん、やっぱりとても素晴らしい映画でした。
フランス映画の巨匠、ジャン・ジャック・ベネックス監督のデビュー作で
私は学生時代、大塚の名画座まで行ってたぶんゴダールかトリュフォーとの2本立てで見た思い出があります。
もう一度みても、飽きるどころかますます魅かれましたし、まったく古くならない、色褪せない、まさに名作。
そして驚くべきことに、僕が20歳の頃にたった2時間を費やして見たこの映画が、その後の僕の人生にどれだけ大きな影響を与えたのか、ということを思い知ることにもなりました。
<波を止める>謎の男ゴロディッシュ(リシャール・ボーランジェ)が「シンシア・ホーキンス」とつぶやく台詞の声やニュアンス、登場人物たちのちょっとした所作や動き(偽造したカセットテープをジュールに拾わせるためにカリブ海がカセットを床に捨てるところ)、そして美しいスチール写真のような映像や風景(朝焼けの灯台から真横に車が走り出すシーンとか)、部屋のイメージの数々。
そして主人公ジュールが住んでいる部屋へのアコガレや世捨て人みたいな<波を止める>謎の男ゴロディッシュが住んでいるあの部屋の空気感、環境音楽、シンシア・ホーキンスとジュールがパリでデートをしているときの深いディレイがかかった、転調の多いピアノ曲……。それらのそれがすべてが自分の美意識の多くの部分を形成しているんだなと、もういちどDIVAをみて、強く影響されていることを認めざるを得ませんでした。
それももうひとつ大切なこと。
映画館のいいところは大きな大きなスクリーン、大きな音で映画が見られることだけではなくむしろそれ以上に重要なことは「映画上映中の90分なら、2時間なりの間、携帯もメールのチェックもせず、ただただ映画を見るだけのために、暗闇の中で座ってることができる」点だと思いました。
思えば2時間の間、携帯やパソコンを右にただ座っているということわもはや日常生活ではありえない状況になってしまいました。それが幸せかどうかはわかりませんが、日常から隔絶した2時間が得られるということだけで、
「映画館の映画」には非常に大きなエンターテイメント性がある、と感じることができました。
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これを機に、今後も積極的に映画を見ていこうと強く思いました。
この原稿は口述機能を使って書いてみた。そこそこ変換や言い直しは直したけど一気に喋ることで、構成が流れるようにできるきがしてよかったです。