ネイト・スミスが素晴らしかった
ブルーノートのネイト・スミスの公演に行ったことも書いておく。
1週間に2回もブルーノートトーキョーに行ったのは初めてだった。
最初に行ったのがモノネオン、そして週末に行ったのがネイト・スミス。
どちらもファンク・ジャズシーンの最先端を行く旗手でだが、アプローチが全然違って印象的であった。
モノネオンの感想はこちら。
ラウドでうねる、ロック的なモノネオンのアプローチとは対照的に、ネイト・スミスのバンドの演奏はコンテンポラリージャズであって、ラウドな印象は一切なかった。
一分の隙もない、最先端のコンテンポラリージャズで、全員がめちゃくちゃ上手いけど熱くはなりすぎない。そのあたりのバランスがクールだ。
モノネオンはあくまでベース&ボーカルで主役、ソロとバックバンドだったのにたいし、ネイト・スミスはバンマスであって主役はバンドだ。バンドサウンドは一分の隙もないし、サックスソロもギターそろも素晴らしかった。曲はKINFOLK2というアルバムのものが多かった(と響が言っていたのでかえって聞いたらそうだった)
音楽的にはパット・メセニー以降の最先端ジャズを担っているようなメインストリーム感で、ドラムだけがめだつというようなことは一切ない。とはいえバンマスとしての存在感と、音楽を推進する演奏ではある。
すばらしい。
ドラマーで、ここまで音楽を拡張するような最先端のことをやっているアーティストはなかなか少ないのではないか。
ネイト・スミス、さすがだ。めっちゃくっちゃタイトで上手いドラマーではあるが、実はそれ以上の存在であることがよくわかった。
とはいえ馬鹿ウマを聞きたいお客さんのために、アンコールはなんとドラムソロ。こちらも恐れ入りました。