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いまどき「あれはフェイクニュース」で言い逃れられるのか
「今は21世紀なんだから、映像はなんでもつくれる。ロシア軍による民間人の虐殺はフェイクニュースだ」、と国連のロシア大使が言っていたが、あまりに稚拙ないいわけだ。
21世紀なんだから逆に欧米諸国から「ロシア軍による民間人虐殺はフェイクニュースではない」という証拠はすぐだせるだろう。
特にウクライナは現在紛争地帯であるから、諜報活動として各国の衛星から衛星写真を可能な限り高精細、高頻度に撮っているだろうし、現地に住む多数の市民がスマホの写真やムービーを膨大に撮影しているだろう。
ウクライナに衛星によるネット回線を供給しているイーロン・マスクは偉大だが、やっぱりなんといっても、Appleのスティーブ・ジョブスはすごかった。スマホによって映像を民主化した。
以前は動画を撮影して編集し、それを番組という形で公開できるのは数少ない大手メディアだけだった。権力は都合のいいように編集・改変できた。
でもiPhoneがあれば、市民はだれでも自分の手許で記録を映像として残せる。21世紀は超民主化した映像の世紀であり、フェイクか否かは膨大な動画や画像からすぐに判明してしまうはずだ。全ての動画をフェイク化することはできない。
そしてなにより、ウクライナは虐殺などの戦争犯罪の証拠があるうちにそれを保全し、公的な戦争犯罪を裁く第三者の機関に捜査してもらっているに違いない。
今どき「あれはフェイクニュースだ」という言い逃れは、きちんとした証拠を出しながらでなければ、あまりに稚拙な反論だといわれてもしかたない。
いずれ真実が知りたい。胸くそ悪くなるような怖ろしいことが真実なのかもしれないが。