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立花隆の最後の言葉が響く。遺体はゴミとして捨ててほしい」「蔵書は全て古本屋に売り払ってほしい」

テレビがないのでNHKオンデマンドで見た。
完全版ではいものは、たぶん実家のテレビで見た。
その時もショックを受けたが、完全版もすごかった。
とはいえ完全版が増えていた部分は立花隆氏の仕事の部分が多かったように思う。ただ、立花隆氏を支えた人たちの発言も増えていたか。そのあたりは興味深い部分ではあった。

ただ、あたりまえだが、やっぱり結論の部分は同じで、しかもここは、NHKのディレクターが自分で考えることになっているんだが「人類の全体知に融和し、個は消えていい」とまとめているが、それはどうだろうか、と思う。

もし人類の全体知に貢献するなら、自分が集めた蔵書を猫ビル(立花隆氏の仕事場)に残して立花隆文庫、とかにしたほうが知の系譜が散逸せずに後世に残せる。

死について徹底的に考察し、生と死の汀である臨死体験も生涯を通じて追求した立花隆氏が到達したのは、まずテレビで本人も言っていたが「来世はない」「絶対的に不可知である」ということ。
私感だが、人間の営為は文化であり知の総体に寄与することではあるが、一人の人間そのもは、物質の現象が織りなす一つのプロセスであり、とるにたりないことだ、だから野菜ゴミと一緒に死んだら捨ててくれ、という境地に達したのだと思う。
蔵書は、たぶん遺族への思いやりだ。妹さんが語っていたが、書籍以外の財産はほとんど残さなかった。それをご遺族に還元するためだろう。
もうひとつは自分の痕跡すら消したかった、ということではないか。

晩年ガンになった立花隆氏は、ガン研究をテーマにしていたにも関わらず、自分の治療法、延命できるためのことについては調べない、とし、死が近づいても、一切の検査を拒否し、延命処置も望まなかったらしい。
講演会で「ガンの戦いは必ず敗北します。だからQOLを下げて数ヶ月余分に生きようとは思わない」と平静な顔で語ってた。この境地が最終境地なんだろうな、と思う。

これから成人病とことになる私にとって、示唆に富む番組になった。
ありがとう、立花隆さん。

見えた 何が 永遠が ~立花隆 最後の旅~

膨大な知の領域を渡り歩き、2021年に亡くなったジャーナリスト立花隆さん。「遺体はゴミとして捨ててほしい」「蔵書は全て古本屋に売り払ってほしい」と言い残していた。なぜ「無」に帰ろうとしたのか…。17年間共に番組を制作してきたディレクターに、遺族から100箱にのぼる資料が託された。生涯をかけて追い求めたものとは。私たちに残したメッセージとは…。人生と思索の軌跡をたどり、“知の巨人”の人間像に迫る。

https://www.nhk-ondemand.jp/program/P202200316500000/

この本には大変大きな影響を受けました。すばらしかった。

これも読んだし、NHKの番組も見た。

これは読みたいと思います。

これも読みたいと思います。



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