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中国のリアル情報(7-8月の「新型コロナ」の現状編)

中国のリアル情報を日本の方にお伝えしたいと思い、今日は「中国の新型コロナの現状」をぼくの視点からお届けします。

※中国のリアル情報といっても、ぼくが住む「寧波」の話題中心になります。
また、ぼくが個人で調べたり、感じたりしている、ぼくの主観を通しての内容ですのでその点ご了承くださいー。 

●中国の新型コロナ政策について

中国は新型コロナに対して「ゼロ政策」をとっています。 
中国は人口が14億人もいますから、感染拡大してしまうと、医療崩壊が容易に想定できるから「ゼロ政策」を取らざるをえないんでしょうね。

 「ゼロ政策」の主な対策・手段は、ぼくは以下の2点だと思っています。 

①  水際対策の厳格な徹底
②  1件でも発生したらとにかくそのエリアを封鎖して徹底的に消滅にかかる


まぁ、この方法、中国でしか実施できないですよね。
日本ではできないやり方ですね。

 余談かつ有名な話ですが、
東京オリンピックに参加した中国チームの選手、関係者も中国帰国時に21日間の隔離をしています。
(指定ホテルでの2週間の集中隔離+自宅での1週間の隔離)
集中隔離は私も経験しましたが、ホテルの部屋から一歩も出れないので、なかなか辛いです。
日光を直接浴びれない、外の空気を思いっきり吸えない、お世辞にも美味しいとは言えない弁当が1日3食×2週間続く、などなど。

 きっとオリンピック選手は一般とは違って、特別な対応をしてもらっているんでしょうけど。それでもワクチン摂取済のオリンピック選手までに隔離を強制するのは徹底していますね。

※ぼくが昨年10月に経験した「隔離生活」の状況は以下にまとめていますー。

●デルタ株の感染について

中国でもデルタ株の発生が見られています。
広州での発生がはじめてだったと思いますが、その後中国の一部エリアでのデルタ株の感染拡大が報告されています。
 ここ最近では「南京」での感染拡大が問題になっています。
南京空港の職員が集団感染したという内容でした。
(たしか7月13日前後だったと思います。)

 そこから「南京」の位置する「江蘇省」で徐々に広がっていき、「揚州」という街でも集団感染が見られました。
「南京」「揚州」それぞれで、単日最大約50人の感染報告がされていたと思います。

 このデルタ株の感染が見られるまでは、中国はほぼ完璧に新型コロナの感染を押さえ込んでいたので、中国全土でも毎日一桁の発生報告という状態でした。
それが一エリアだけで50人規模になったので、「おっ、だいぶ広がってきてるやん、ちょっとヤバいかな」という印象を受けました。

 昨日8月20日時点での中国のコロナ感染情報はこちらです。↓  

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 ●「寧波」の新型コロナ状況

「寧波」は半年以上(もしかしたら1年ぐらい経つかも)新型コロナ感染者が出てなかったのですが、8月10日に1名の感染が報告されました。

「寧波」には中国でも有数の大きな貿易港があるのですが、そこで働く方とのこと。
港では勤務者に2日に1度のペースで全従業員にPCR検査を実施していたので、感染を早期発見できたようです。
中国はこのへんはやはり厳格ですよね。
(PCR検査費用も安いです。病院では80元(=約1,360円)で検査してくれます。)

 ●「寧波」での今のコロナに関する「規制」について

8月10日のコロナ発生を期に、「寧波」でも徐々に規制が厳しくなりました。
現在の規制状況をまとめると、こんな感じです。↓

 ・公共交通機関、役所、病院利用時はマスク着用、健康コードのグリーンをチェック
(「健康コード」:下の写真が実物です。
中国ではスマホの移動情報等を確認されています。これがグリーンだと正常だという意味ですね。) 

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・商業施設、オフィスビル、ホテルに入店する際の検温

・大きなイベント、会議、展示会の開催禁止 

・指定エリアから寧波に入境する際は、「48時間以内のPCR検査の陰性証明」が必要

上記以外の、生活面での規制は現時点ではないです。
夜の会食やお酒の提供もまったく何の制限もありませんし、寧波内での行動制限等もありません。

今までノーマスクが当たり前の「寧波」だったのですが、街中では自主的にマスクをしている人が少し増えてきたな、と個人的には感じます。
当社のオフィスでは全員マスクしてないですけど。。 

仕事では規制によるいくつかの弊害が出ています。 

当社は「寧波」でも「アウトレットモール」を運営していますが、政府からの指示で、集客イベントや大体的な広告・PRは禁止されています。
(アウトレットの営業は通常通り行っています。) 

当社の「寧波アウトレット」は、この9月に「10周年」を迎えるので、大きなイベントを企画していたのですが、すべてのイベントの取りやめを決定しました。(各ブランドと交渉して10周年イベント用に用意してもらった特別商品や限定商品は通常通り販売します。)
過去最大の売上を狙っていただけに残念ですが、政府の指示なので仕方ありませんね。 

※当社は「アウトレットモール」を中国全土で10施設運営しています。「寧波」以外の一部エリアでも政府からの指示で集客イベントや大体的な広告・PRが禁止されている施設が何ヶ所かあります。

 ●さいごに、中国と日本の間の、隔離免除での自由な往来について

中国もワクチン摂取が進んでいるし、「北京オリンピック」も来年2月に控えているから、そろそろ可能性あるかな、と個人的には淡い期待をしていたのですが、残念だけど、まだまだ先になるだろうなと感じています。

 ぼくがそう感じる理由は2つあります。

 ①   ワクチンの有効性の問題
中国のワクチン摂取は世界の中でも進んでいるほうだと思います。
昨日8月20日時点で、「累計19.1億回」のワクチン摂取が完了しています。

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人口14億人で、学生以下を非対象とすると、それなりの摂取率になると思います。 
が、優先的にワクチン摂取しているはずの空港職員や港湾職員がデルタ株に感染しているということは、中国の既存ワクチンはデルタ株には効果が低い可能性があるということですよね。
(もちろん、政府はそういうことを認めてませんが) 

②   市政府幹部の更迭
日本ではあまりニュースになっていないと思いますが、コロナが発生・拡大した市では、市政府の副市長や担当部門の責任者が次々と更迭されています。
7月以降でも30−40人は更迭されていると思います。

中国の大学生の間では公務員は大人気の職業です。
その大人気の公務員で、しかも副市長や担当部門の責任者までのぼり詰めたにも関わらず、コロナ対応のミスで簡単に更迭されるんですから、たまったもんじゃありませんよね。

そりゃ、もしぼくが市政府の担当部門責任者だったら、コロナが落ち着いた状態になったとしても、いつまでも厳格な規制を続けろ、って指示しますね。
だってせっかくのぼり詰めたこのポジションを更迭されたくないですもん。

 という上記2つの理由から、
中国ではワクチン摂取がさらに進んでも、水際対策はこれからも厳格な状況が続くんだろうなとぼくは推察しているので、
中国と日本の間の、隔離免除での自由な往来はまだまだ先になりそうだなと、残念ながらそう感じています。
 本当にはやく隔離なしで自由な往来ができるようになってほしいです!
これ本当に心の叫びですー。

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