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光は闇を知る人にしか見えない

 成長という言葉が、妙に重たく感じられる日がある。

 それは、きっと成長というものが、いつも痛みを伴うからなのだろう。  
 明るい光の裏には、必ず影がある。
 でも、その影があるからこそ、光の存在が際立つのかもしれない。

 僕はよく、自分の歩みを振り返ることがある。
 前に進もうとすれば、必ず抵抗がある。
 その抵抗と向き合うたびに、どこか体の芯が強くなっていく気がする。

 誰かに認められたくて、必要以上に背伸びをしていた時期もあった。
 でも、自分の道を歩き始めると、そんな気持ちは少しずつ薄れていくのだとわかった。

 たまに、やたらと静かな夜がある。

 誰からも電話も、メールも来ない。そんな夜は、案外心地よかったりする。自分の歩みが、少しずつ形になってきた証なのかもしれない。

 最近では、日々の困難を「試練」なんて大げさな言葉で片付けるのは止めた。ただの「お稽古」。そう思えるようになった途端、肩の力が抜けた。

 この世の中で起きることは、すべて自分を育てるためのものなのかもしれない。

 そんなことを、夜更けに、ふと思う。


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けーすけ
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