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やりたいことは探さなくていい

「本当にやりたいこと」を探し求めている人が多い気がする。
 僕もそうだった。ずっと探してきた。

 でも、何年も見つからなかった。やりたいことで生きていきたいと思っていた僕にとって、それは絶望的なことだった。

 ある人から言われたことがある。

「本当にやりたいことがわかって、それがカタチになるまでに最低でも7年くらいはかかるよ」と。

 正直、「そんなに待てるか!」って思った。

 でも、実際にやってみて、今振り返ってみると……。確かにそのくらいかかったなあと気づいた。

 ここで僕が言いたいのは、本当にやりたいことがカタチになるまでに、年月がかかるということじゃない。

 あるとき、ちょっと面白いことに気づいたのだ。
 それについて書きたいと思う。

 本当にやりたいことは探してはいけない。

 探していると、セミナージプシーみたいになっちゃうのだと思う。少なくとも、僕はそうだった。

 今の僕は、やりたいことをやって生きている方だと思う。
 じゃあ、どうやって見つけたの? ってなるけれど。

 実は、すごくシンプル。

 やらずにはいられないことをやる。

 それだけ。

 僕にとって、それは文章を書くことだった。誰かに頼まれるわけじゃなくても。お金にならなかったとしても。でも、ずっと書いていた。振り返ってみれば、子どもの頃からずっと。

 仕事で書くようになってからは、ひどく悩むこともあったけど、やりたくないことをやっているときのような苦痛はない。それは今もそうだ。

 もちろん、この過程で何度も「仕事で書くなんて無理だ」とか「自分に才能はない」とか思ったことはある。でも、そこから離れて違うことをやっていても、結局は書いてた。

 書かずにはいられなかった。

 これって、ある意味、好きな食べ物と同じかもしれない。
 なぜ好きなのか、理由はいろいろ挙げられるかもしれない。でも結局のところ、「おいしいから好き」。
 その理由は「おいしいから、以上!」みたいな。

 だから、やりたいことなんて見つけなくていい。 やらずにいられないことをやるのが大事なのだと思う。

 当たり前すぎて、なかなか気づけないかもしれないけれど。 でも、それが人生の突破口になることが、多々あるんじゃないのかなあと思う。

 結局のところ、本当にやりたいことは、もうすでにやっているのかもしれない。ただ、それが「やりたいこと」だって気づいていないだけで。

 そういう観点から言っても、やりたいことなんか無理に探さなくていい。 
 大切なのは、今やっていることに目を向けてみること。 そこに、「やらずにはいられないこと」があるかもしれない。

 それが見つかったら、あとは淡々とそれをやるだけ。

 そんなことを繰り返しているうちに、気づいたら自分の人生そのものになっているんじゃないだろうか。


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けーすけ
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