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文化的な週末

今週は授業で少し重めの課題があり、アルバイトでも少し大変な案件があった。それらひとつひとつを何とかこなし、ひとまずやり切った。そんな1週間だった。

そのご褒美というわけではないけれど、文化的な日曜日を満喫した。

シネ・リーブル池袋で映画『猿楽町で会いましょう』を観劇、そのままの足で上野の東京都美術館に向かい、特別展『イサム・ノグチ 発見の道』も観てきた。

まずは映画の方から。


たまに、映画の登場人物に取り憑かれることがある。良くも悪くも、自分の頭からこびりついて、暫く離れないような存在に出会ってしまう。
この映画で石川瑠華演じる田中ユカはまさにそんな人だった。信用出来ない人物だし、何考えてるか分からないけど、そうなってしまった理由も分かる。物語を通じて彼女のあらゆる面を第三者目線から知ってしまったからこそ、理解出来たり、出来なかったりする部分があって、歯痒い。でも、とても魅力的。守りたい気持ちと突き放したい気持ちが交互にやってきて、揺さぶられてしまった。

次に、展覧会。


立体作品の展覧会に来たのは、初めてだと思う。360°どこからも見られるからこそ、見えてくるものや感じるものがあって面白かった。
特に好きだったのは、「雲の山」と「雨の山」という2つの作品。どちらも金属でできていて、一見無機質なもの。ただその題名を見ると、少しずつ作品の見え方が変わって、金属の表面に見える模様から、水墨画のような情景を、題名通りの山を感じることができた。

↑「雲の山」

↑「雨の山」

また展示を見る際、通常の音声ガイダンスではなく、「サウンドツアー」というものを購入した。これはサカナクションの山口一郎が手掛けたもので、イサム・ノグチが実際に聴いていた音楽をもとに楽曲リストを選び出し、展示空間に合わせて編成された。いわばフロアごとに設定されたプレイリストだった。イサム・ノグチが聴いていた音楽の多様性にも驚かされるが、音楽によって聴覚を支配されることで、目の前の抽象度の高い作品たちの見方も変わっていったのがとても興味深かった。

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