『泣いちゃう』
小沢健二の新曲『泣いちゃう』のMVが公開された。
まずは、1度聴いてもらえますか?
『泣いちゃう』の前半は、「冷静でいたいけれども、流石にもう無理なこと、あるよね」という思いを私の中で募らせる。生きることも時々辛くなるし、為政者やマスな存在にうんざりすることにも、もう疲れてきた。
欲望は変わらずに存在する。
もはや恥部みたいに隠すようになったあなたの口元を私は見たいし、酒でも飲んで大きな声で話したい。自分と他人の境界線がなくなるほどのライブハウスで、好きなものを好きなだけ分かち合いたい。
よく1年も耐えてるよな、と。
もうすぐ2度目の夏ですよね、と。
あらゆる絶望は、梅雨時の雨より当たり前に降ってくる。うんざり。
『泣いちゃう』の中盤以降。曲調が変わったあたりから、暮らすことや学ぶこと、そして何よりも生きることに、燦々と光が当たる。
決して今現在の絶望がなくなったわけではないし、辛いことは消えないし、やっぱりしんどい。
でも、それでも、世のありさまを呪いつつもゆくのだ、と小沢健二は教えてくれる。暮らすのだ。学ぶのだ。生きているから、わからないことは増えていく。でもまじめに暮らしているから、わかることも増えてくる。
如何様に悩んでも、苦しんでも、呼吸を続ける限り私は未来へつづく。それは呪いでもあり、救いでもある。
あああ、どうしようもないけれど。あああ、どうにかまずは暮らすのだ。
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