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「JAMPの視線」No.232(2024年6月9日配信)

次世代の、挑戦する金融へ
日本資産運用基盤グループ メールマガジン【JAMPの視線】

目次
①JAMP 大原啓一の視点
②NewsPicks ダイジェスト
- 代表取締役 大原啓一
- 主任研究員 長澤敏夫
③メディア掲載情報
④インフォメーション

JAMP 大原啓一の視点 2024年6月9日

 先月28日の当社6周年の創業記念企画として、社内有志メンバーで新宿にあるモノマネ劇場に行ってきました。モノマネ芸人の方々のパフォーマンスに爆笑しまくりだったのは期待通りながら、何よりもMCを務められている店長のマイクパフォーマンスが半端なく、個人的にはそこに最も魅了されました。劇場内のお客様を一組ずつイジリまくり、自然と劇場の雰囲気に溶け込むよう誘導する店長のパフォーマンスがあってこそ、モノマネ芸人の方々が活きるのだと感じました。私も仕事で色々な金融機関の皆さまにプレゼンテーションをする機会が多いのですが、あんな風に感情を揺さぶるプレゼンテーションをしたいなとしみじみ思います。
 さて、先週半ばに2日間にわたってホテルオークラで開催されたS&P社主催のETFカンファレンスに参加してまいりました。8年前の2016年から毎年参加させて頂いていますが、16年目となる今年はグローバルから過去最多となる1,500名以上もの金融・資産運用会社の専門家が参加しており、資産運用業界の盛り上がりと日本への関心の高さを改めて強く感じました。
 私自身は2日目午後の「資産運用業の成長機会と新たなアプローチ」というパネルディスカッションでモデレーターの大役を務めさせていただきました。日系・外資系の大手資産運用会社の事業責任者としてビジネスの最前線で戦われている4名の専門家にご登壇頂き、現在の状況をどのように捉えているかについて、各社の具体的な取り組み等をご紹介頂きながらお話をお聞きしましたが、モデレーターである私が最も勉強させて頂けたように思います。汗だくになるほどに緊張しましたが、本当に役得でした。
 新NISA制度への移行を含む「資産運用立国構想」のもとでの具体的施策の推進等、資産運用業界にポジティブな動きがある一方、投信手数料水準の低下で収益性が先行き不透明になる等のネガティブな要因も懸念されますが、登壇された4名の皆さま全員が「現在の状況は『危機』ではなく、『機会』」と捉えられていることをお聞きし、業界人のひとりとして力強さを感じました。日本の大企業はともすると「困難」や「変化」を過度にネガティブにとらえ、どんどん縮小均衡に向かう行動に自らを追いやるところが多いように感じる今日この頃、業界でも存在感の大きな主要な資産運用会社の皆さまが積極的にリスクを取り、拡大成長の機会としようとされていることに感銘を受けました。
 また、各社がリテール事業領域に注力され、新しい商品開発に努めるとともに、個人のお客様向けに様々な手段で情報発信をしたり、直接コミュニケーションをしたりという従来にない取組みに挑戦されている様子を個人的に興味深く聞かせて頂きました。
 この辺り、私はこれからの資産運用業界のリテール事業領域で資産運用会社が生き残るためには、いかに個人のお客様との関係を再構築するかにかかっているという風に考えています。資産運用会社が投資信託等の資産運用商品を開発・運用し、販売金融機関がそれを個人のお客様に販売するというのが明確だった従来型事業モデルはもはや過去のものになりつつあり、これからは販売金融機関側でも資産運用会社が担っていた投資運用判断を伴うアドバイスにも投資助言等の形で踏み込んだり、一方で資産運用会社が自ら直販モデルで販売に乗り出したりと、「製造」と「販売」の境目が曖昧になり、融合しつつあります。私たちが推進しているゴールベース型投資一任運用サービスも、資産運用会社がその投資一任運用サービスの主体になるということは、新しいサービスの開発ととらえることもできますし、資産運用会社が販売工程にも踏み込み、販売金融機関や個人のお客様との関係を再構築する動きであるととらえることもできるでしょう。
 ただ、資産運用会社の取り組みについては、自らが直販に乗り出すやり方自体を否定はしませんが、それは既存の販売金融機関と競合することにもなりますし、何よりも個人のお客様との直接の接点を持たないもしくは持つことに長けていない資産運用会社がそこを担うことに優位性を見出すことは困難です。そのような理由によっても、資産運用会社が個人のお客様との関係を再構築する手段として、販売金融機関との役割分担を新たに定義するゴールベース型投資一任サービスの有益性は大きいように感じます。
 資産運用ビジネスに取り組まれる金融機関の新たな事業モデルは様々あろうかと思いますが、そのなかのひとつの有力な選択肢として、今後もゴールベース型投資一任サービスの推進に注力してまいります。今回のパネルディスカッションを横でお聞きしながら、そのようなことを改めて強く感じました。

News Picks ダイジェスト(代表取締役 大原啓一)

【「学生ベンチャー」が1200社近くまで増加 東大生「学生にとって『起業』は当然の選択肢」】
大原のコメント→                                      
 自分自身もスタートアップ企業を起業・経営している立場として、これからの日本で若い世代の方々のキャリアプランにスタートアップ企業への就職や自ら起業することがひとつの選択肢となって来ていることは素晴らしいと感じます。
 一方、伝統的な大手企業でしか学べない/経験できないことも当然ながら多くあることは間違いなく、学生のうちから「起業一択」と考え、行動するということにも若干の違和感を感じます。
 無難なコメントにはなってしまいますが、起業やスタートアップ企業への就職も大手企業への就職も、・・・(続きを読む)

News Picks ダイジェスト(主任研究員 長澤敏夫)

【最新【新NISAつみたて投資枠】売れ筋ランキング30「良い投信ばかりではない」】
長澤のコメント→
 SNSなどの情報発信サイドですら「新NISAの対象投信は金融庁が認めたお墨付き(だから安心)」と言い切る人がいるのは驚きですが、ということはそれを信じて買って、国のお墨付き投信で損をしたといって苦情を言いに来る人もそのうち出てくるような気がします。また、金融機関の店頭にNISAを買いたいと来る、NISAを金融商品と勘違いしている顧客もいると聞きます。新NISAで投資初心者が急増していることはいいことですが、・・・(続きを読む)

メディア掲載情報

■メディア寄稿:金融財政事情
主任研究員の長澤が「週刊金融財政事情」に寄稿しました。

「金融庁モニタリングで焦点となる「外貨建て保険」の販売態勢」

■コラム公開:コンプライアンスチームの連載noteの公開
新興・海外資産運用会社の立上げ等の支援を提供している弊社コンプライアンスチームがnoteに第44回目の記事を公開しました。

「「金融商品取引法及び投資信託及び投資法人に関する法律の一部を改正する法律案」の概要について(シリーズ3)」

■メディア掲載:FinGATE Interview
弊社代表の大原のインタビュー記事をFinGATE Interviewでご紹介頂きました。

「運と縁が生まれる街から金融の構造を大きく変える」

インフォメーション

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