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「JAMPの視線」No.103(2021年12月19日配信)

次世代の、挑戦する金融へ
日本資産運用基盤グループ メールマガジン【JAMPの視線】

目次
①JAMP 大原啓一の視点
②NewsPicks ダイジェスト
- 代表取締役 大原啓一
- 主任研究員 長澤敏夫
③メディア掲載情報
④金融専門人材募集情報
⑤インフォメーション

JAMP 大原啓一の視点 2021年12月19日

先週とある金融機関のご担当の方とWebミーティングをしていた際に、「ファンドラップは基本的に全てゴールベースアプローチ型ですよね?」という趣旨のご質問を頂きました。今回に限らず、このようなご質問を頂くことが割とよくあります。そのご質問に対しては、「ゴールベースアプローチ型の資産運用サービスは継続的なアフターフォローが重要であるため、アフターフォローを役務に組み込みやすいファンドラップ(投資一任)サービスは親和性が高い」とお答えをさせて頂きましたが、その親和性の高さゆえ、ファンドラップ=ゴールベースアプローチ型とセットで認識されていることが多いように思います。資産運用サービス・ビジネスの一層の拡大のために、ゴールベースアプローチ型サービスの必要性・重要性を訴えている私としては、その認知度が高まっていることを嬉しく感じると同時に、その整理も正確に発信する必要があるなあと改めて感じました。
ゴールベースアプローチ型のラップサービスとそうでない従来型のラップサービスは、どちらが良い悪いということではなく、両方ともに投資運用付加価値を提供することに加え、お客様に対して継続的なアフターフォローを組入れるという点で、投資信託にはない新規性があるものです。親和性のあるお客様カテゴリーや提供チャネルは異なるものの、サービスとしても、ビジネスとしても、両方とも中長期的に大きな成長が期待されると考えています。
ゴールベースアプローチ型かそうではないかというのは、お客様に提供する投資運用付加価値として、何を重要視しているかということが違いだと私は整理しています。即ち、ゴールベースアプローチ型サービスはお客様に対して適切な資産運用計画(「プラン」)を提案・提供することをより重視しているのに対し、従来型のサービスはお客様に対して高品質な投資運用戦略(「ポートフォリオ」)を提案・提供することをより重要視しているという整理です。もちろん、どちらも0か100かということではなく、ゴールベースアプローチ型サービスが重要視する「プラン」にも投資運用戦略の提案・提供が含まれますし、従来型サービスでも「プラン」の観点にたった提案等が含まれていることも多くあると認識しています。あくまでどちらを重要視しているかという違いです。
老後の生活資金等の将来の資金需要に対しての提案を行なうゴールベースアプローチ型サービスの場合、単に適切な「ポートフォリオ」を提案するのみならず、それに加えて積立や取崩といった投資運用行動を含む「プラン」までも提案する方が、例えば給与による毎月なキャッシュインフローがある30‐40代のお客様に対しては、より具体的・現実的なサービスになるように思います。一方、手元にある程度の規模の余裕資金がある富裕層・準富裕層のお客様に対しては、その資金をどのようにより効率よく運用するのかという「ポートフォリオ」を重視したサービスが求められるように思います。つまり、対象とするお客様によってサービスの使い分けが行なわれるのが理想的だと考えています。
弊社は、地域金融機関等がこれまで投資信託でお取引できていない現役世代や投資未経験層にアプローチする際には、ゴールベースアプローチ型サービスが有効であるという考えを積極的に発信していますが、それも全ての地域金融機関等でその方向性が有効ということではなく、それぞれの金融機関が今後どのようなお客様に対して資産運用サービスを訴求していきたいかということで異なっていくように考えています。逆にいうと、足もと地域金融機関でのファンドラップサービスの採用が広がっていますが、ファンドラップの採用ありきではなく、自行庫が預かり資産ビジネスをどう成長させたいのか、そのためにどの顧客カテゴリーを主にターゲットとしたいのかを整理したうえで、どのタイプのファンドラップサービスが必要なのかを戦略的に見定めることが必要であると考えます。

News Picks ダイジェスト(代表取締役 大原啓一)

2021年12月11日
【地銀のファンドラップ販売、6割が計画以上】
大原のコメント→
ファンドラップサービスに代表される投資一任運用スキームが足もと更に拡大しているのは、新しい「商材」としてではなく、資産運用アドバイスという新しい「伴走型支援」付加価値を提供するサービススキームとしてであるという理解が必要と考えます。
従来の投資信託を用いた資産運用サービスではお客様本位のサービスに十分でなかったところ、その投信販売が事業としても成り立たなくなってきている環境下において、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/6448338?ref=user_121187

2021年12月17日
【スタートアップ投資は日本経済を救うのか? 政府が推進する「オープンイノベーション促進税制」を解説】
大原のコメント→
後半の「国が民間に責任転嫁をしすぎていないか」という筆者の指摘もさることながら、下記引用の小粒スタートアップの大量発生に関する問題提起についても、私自身が大手企業と事業提携も行っているスタートアップ経営者として、重く受け止めたところです。
スタートアップ企業と大手企業の事業提携の事例が増えてはいるものの、その関係が本当に新しい付加価値を、それも大手企業単体では生まれなかったものを、スピーディに生み出すことができているかということは、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/6470319?ref=user_121187

News Picks ダイジェスト(主任研究員 長澤敏夫)

2021年12月7日
【仕組み債「情報開示不十分」】
長澤のコメント→
昨日開催された金融審議会「市場制度ワーキング・グループ(WG)」で、個人向けに販売されている仕組債について、手数料の情報開示が不十分、投資信託では導入が進んでいる「重要情報シート」が仕組債では進んでいない、といった点が議論されたとのことです。
 仕組債の売買に係る手数料については、販売手数料のような目に見える形の手数料はなくても、その対価(購入対価・売却対価)に売買に伴う収益が含まれています。例えば、金融商品仲介業者が仕組債を仲介した場合には、手数料としてキックバックを受けているので、自社で販売した場合にも、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/6428672?ref=user_6551307

2021年12月7日
【FFG証券、オンライン営業 福岡全域に拡大】
長澤のコメント→
以前金融庁のモニタリングレポート(2018年9月)で、主要行等・地域銀行では、営業店の販売員は一日当たり平均2.5 回面談を実施しているとの報告がありましたが、如何に面談件数を増やすかが課題だといった声もよく聞かれたところです。
 コロナ禍をきっかけに、高齢者の中には訪問されても困るという方も多いと聞きますし、今後リモートでの面談に抵抗感が薄れていく方向にあることは間違いないと思われます。こうした中、特に、営業地域が広範な地方の営業店では・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/6427664?ref=user_6551307

2021年12月13日
【地銀のファンドラップ販売、6割が計画以上】
長澤のコメント→
先日この記事を発行しているファンド情報誌の編集長に対談インタビューをさせていただき、弊社HPに公開させていただきました。その際、編集長が、金融サービスの中で最も注目しているテーマは投資一任サービスであり、たとえば地方銀行がファンドラップをどのように活用していくのか、興味は尽きないとおっしゃっていましたのがとても印象的でした。
 その中で、ファンドラップを商品のひとつとして捉えている販売金融機関と、サービスのひとつとして捉えている販売金融機関とに二分されているが、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/6448338?ref=user_6551307

2021年12月14日
【投資信託の手数料】
長澤のコメント→
最近若年層の方にも、つみたてNISAを使い投資信託による資産形成が普及してきていますが、こういった手数料の分かりやすい説明は非常に有益かと思います。
 つみたてNISAでは無料ですが、販売手数料については、パーセンテージで聞いても実感がわかない場合が多いので、実際の金額でいくら支払うことになるのか聞くのが大事かと思います。
 また、信託報酬については、記事にもあるように、長期の運用では信託報酬の差が積み重なり、運用成果において大きな差になることがあるので、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/6448397?ref=user_6551307

2021年12月14日
【長期で着実に資産を増やす 老後資金づくりのツボ】
長澤のコメント→
コア運用の方法として、何歳までにいくらの資金をつくるか目標を定め、そこから逆算して達成に必要な「運用利回り」と「毎月の積立額」を把握する方法が紹介されていますが、まさに最近注目されているゴールベースアプローチの考え方かと思います。
 目標が無く、なんとなくお金を増やしたいといって資産運用を始めるのも、まずはやってみるという点では悪くはありませんが、その場合、必要以上にリスクを取ってしまって相場急落時に狼狽売りしてしまったり、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/6448386?ref=user_6551307

メディア掲載情報

■メディア掲載:「金融ビジネス/これからの「顧客本位の業務運営」」
第3回 株式会社格付投資情報センター(R&I) 投信事業部長 岡忠志氏
「投信FD評価を活用して顧客から選ばれる金融機関を目指す」
https://www.jamplatform.com/news/2021/12/10/2687/

■メディア掲載:「Investment Japan」への英文コラム寄稿
法務コンプライアンス担当の岩淵が「Investment Japan」に英文コラムを寄稿しました。
「Establishment of Specially Permitted Business for Foreign Investors, etc. and Specially Permitted Business during Transition Period」
https://www.jamplatform.com/news/2021/12/16/2708/

金融専門人材募集情報

日本資産運用基盤グループが採用をご支援している金融機関の人材募集情報です

1)資産運用コンサルティング会社 - 資産運用コンサルティングマネージャー候補/前職を考慮して検討
https://www.jamplatform.com/hr/job/2711/

2)大手国内系アセットマネジメント会社 - 日本株アナリスト/前職を考慮して検討
https://www.jamplatform.com/hr/job/2713/

3)大手資産運用会社 - 人事マネージャー/800~1,200万円
https://www.jamplatform.com/hr/job/2663/

4)マルチアセットの運用業務 - チーフファンドマネージャー/前職を考慮して検討
https://www.jamplatform.com/hr/job/2665/

5)大手コンサルティングファーム - リスクアドバイザリーコンサルタント/~1,500万円
https://www.jamplatform.com/hr/job/2599/

6)大手生命保険会社 - 運用部門マネージャー/~1,400万円
https://www.jamplatform.com/hr/job/2569/

7)大手生命保険会社 - 運用モニタリングマネージャー/~1,000万円
https://www.jamplatform.com/hr/job/2571/

8)日本に進出する大手金融事業法人 - カントリーマネージャー候補/前職を考慮して検討
https://www.jamplatform.com/hr/job/2702/

9)日本に進出する大手金融事業法人 - コンプライアンスオフィサー/~1,400万円
https://www.jamplatform.com/hr/job/2704/

ここに掲載している情報以外にも多くの人材採用ご支援をさせて頂いています
ご関心ある方は https://www.jamplatform.com/hr/ からご登録をお願いします

インフォメーション

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