「JAMPの視線」No.17（2020年4月26日配信）

次世代の、挑戦する金融へ
日本資産運用基盤グループ メールマガジン【JAMPの視線】

目次
①JAMP 大原啓一の視点
②NewsPicks ダイジェスト
③メディア掲載情報
④インフォメーション

JAMP 大原啓一の視点　2020年4月26日

コロナウィルス感染リスクに対する危機感が高まり、東京都下を中心に外出自粛要請が出されてから、実際にはそれほどではないにせよ、かなりの時間が経過したような感覚を持っています。弊社本社が所在する兜町・日本橋界隈も、金融商品取引所が通常通り開かれていることもあり、周辺の金融機関等に出勤している方々も少なからずいるものの、やはり普段に比べてまばらなように感じます。
一方、各種経済指標に表れつつあるように、色々な経済活動が停滞しつつあるなか、非常に有難いことに、弊社・日本資産運用基盤に対して証券・資産運用会社等の金融機関から頂く新規事業のご相談の件数がここ数か月ほど連続して増え続けています。
この要因として考えられることとして、証券・資産運用業界で進むパラダイムシフトがあります。昨年後半からはじまった証券ブローカレッジ手数料のゼロ化やそれと並行して進む大手証券会社による地域銀行その他対面チャネルの囲い込みなど、リテール金融業界のビジネスルールが根本から変わるなか、各金融機関が新規事業領域に参入しなければならないという危機感がかつてないほど高まっています。特に、先月3月頭に野村アセットマネジメントが運用報酬ゼロの投資信託の提供を発表して以降、このパラダイムシフトへの危機感は更に高まり、証券・資産運用会社の新規事業の取組みも加速したように感じます。
ここで興味深いのが、同様にリテールビジネスに取り組む金融機関であっても、このコロナショックをこれまでのサービス・ビジネスのあり方を見直し、新たな新規事業を仕込む「機会」と捉える金融機関と、「現在のこの状況では何も検討しようがない」「社内で議論を熟成させる雰囲気にない」等、「停滞」を仕方ないと考える金融機関に大きく分かれるように感じられることです。
前者の金融機関の場合、各種リモートワークツールを活用し、コロナショック前には考えられなかったようなスピード感で経営陣も巻き込んだ新規事業の検討・具体化準備が進んでおり、この機会にこれまでの事業モデルの見直しや業務プロセスの無駄を除去しようとする組織全体の意気込みが強く感じられます。
個人のお客様のお金に係るサービスを提供する金融機関である以上、当然ながら危機管理をどのように行うかが最重要であるかは言うまでもありませんが、そのうえで危機を「機会」と捉えるのか、「停滞」と捉えるのか、それぞれの金融機関でカルチャーが様々であることを改めて感じるとともに、近い将来にコロナショックが沈静化し、ビジネスが平常モードに戻った後、こうした考え方の差が新しいリテール世界の金融業界の勢力争いに大きく影響するように想像する今日この頃です。

News Picks ダイジェスト（2020年4月20日～2020年4月26日）

2020年4月20日
【ネット証券、クラウドファンドに本格参入　auカブコムは新興勢と提携】
大原コメント→
投信商品の種類・数が飽和状態にあり、アセットマネジメント付加価値のコモディティ化が進むなか、米国に続き、日本でも運用報酬がゼロの投資信託が今年3月に登場するなど、アセマネ事業利潤の消失が急速に進んでいます。
一方、このようなアセマネ事業領域においても、・・・（続きを読む）
https://newspicks.com/news/4836900?ref=user_121187

2020年4月22日
【「シェアリング」保険　損保ジャパンが販売　故意の損壊なども補償】
大原コメント→
各種シェアリングサービスが広がる流れのなか、特有の事業リスクを管理し、事業者の参入・運営を促進する素晴らしい保険商品だと思います。
リスク量の推計がなかなか難しそうである一方、・・・（続きを読む）
https://newspicks.com/news/4845544?ref=user_121187

2020年4月24日
【富裕層向け投資一任専用投信、１兆円超の残高減　コロナ禍で運用悪化】
大原コメント→
投資一任運用スキームが顧客に提供する付加価値のうち最も重要なものは「継続的に伴走するフォローアップ」付加価値であり、「投資運用」付加価値ではないことに注意が必要です。
単なる「投資運用」付加価値であれば、・・・（続きを読む）
https://newspicks.com/news/4848752?ref=user_121187

メディア掲載情報　　　　　　　　　　

■メディア掲載：ニッキン投信情報での弊社取組みの紹介
「ニッキン投信情報」（4月20日号）でQUICKとの提携を取り上げて頂きました。
https://www.jamplatform.com/news/2020/04/22/1238/

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