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「JAMPの視線」No.245(2024年9月8日配信)

次世代の、挑戦する金融へ
日本資産運用基盤グループ メールマガジン【JAMPの視線】

目次
①JAMP 大原啓一の視点
②NewsPicks ダイジェスト
- 代表取締役 大原啓一
- 主任研究員 長澤敏夫
③メディア掲載情報
④インフォメーション

JAMP 大原啓一の視点 2024年9月8日

 今週末は金曜日に休みを頂き、家族で遅めの夏休みを満喫しました。まず、初日の金曜日は横浜で開催されている「巨大恐竜展」でどっぷり恐竜を満喫したあと、みなとみらい駅前のコスモワールドという遊園地で夕方までを過ごし、中華街で晩ご飯を食べるという横浜フルコース。2日目の土曜日は豊洲のキッザニア東京で夕方まで子供たちの就業体験に親も楽しませて頂いたあと、ららぽーとを散策、3日目の今日は昼から夕方にかけて隣町の夏祭りに参加ということで、夏休みの遅れを一気に取り戻すかのようなハードスケジュールでした。今後は普段の週末の仕事量を抑え、できるだけ家族イベントを分散しないと、体力が持たないな・・・と改めて反省しました。
 
 さて、こんな盛りだくさんのイベントのなかで特に印象深かったのが、子供向けの就業体験アミューズメント施設・キッザニア東京でした。近所のパパ友達からも以前からおススメされていたのですが、聞くのと体験するのではやはり全く違いますね。すごく良かったです。自分の子供たちが様々な職業の衣装を着て、頑張って仕事に取り組んでいる様子を見るのももちろん素晴らしいことは言うまでもないのですが、キッザニアという施設内の「世界」が非常にうまく構成されていることに感銘を受けました。
 例えば、私の長男は最初にヤマト運輸で宅配の仕事の体験をさせて頂いたのですが、その集荷や配達はどのように行うかというと、施設内にある企業のオフィスや店舗から荷物を預かり、別のオフィスや店舗に届けるという仕事の流れになっており、それぞれの仕事がお互いにつながりあっているということも体験できるようになっています。また、仕事をすると「キッゾ」というキッザニア内の疑似通貨でお給料をもらうことができるのですが、その「キッゾ」を使ってスポーツジムに通うことができたり、施設内の観光バスに乗ることができたり、運転免許教習所に通ったり、デパートで買い物をすることもできます。更には、「キッゾ」は施設内にある三井住友銀行に預けることもでき、次回またキッザニアに来るまでに年率5%で金利もつき、ATMで自由に引き出すことができるという工夫も凝らされています。
 ひとつひとつの仕事がお互いにつながりながら社会が構成されているであるとか、そこで得られる給料で自分たちの生活が豊かになるとか、「お金」という存在が自分たちの社会や生活を支えており、そこに銀行という存在があることなど、色々な仕事の体験を楽しみながら、自然と学べるようになっている仕組みというか「世界観」にとても感動しました。
 
 ただ、ちょっと個人的にそこで残念だったのが、金融業の存在感の薄さです。自分の子供たちにも「ほら、証券会社のお仕事は並ばずに入れるよ」「銀行とかどう?」とか水を向けても、「絶対にやだー」「つまらなそう」と全く興味を示してくれず、もっぱらゲーム作りの体験ができる「任天堂」やハイチューを作って食べられる「森永」等にばかり関心を示す始末です。よくよく見てみると、そんな風に金融業に興味を示さないのは私の息子たちばかりではなく、企業調査の体験ができる証券会社や銀行店舗業務の体験ができる銀行等はあまり人気がないようで、いつ見ても待ち時間はあまりないように見受けられました(ちなみに現実世界では就職ランキング上位の商社もあまり人気が無かったように見受けられました)。
 また、キッザニアの世界においては、上述の通り「キッゾ」という疑似通貨の存在があり、それを預け入れたり、ATMから引き出せたりする銀行の存在は大きいはずなのですが、当然ながら銀行の存在感が大きくなるのは「キッゾ」を預けて帰らなきゃという必要性が高まる最後のタイミングのみであり、夢中になって遊んでいる最中には「キッゾ」という疑似通貨の存在は意識することはあっても、なかなか銀行に立ち寄ることすらありません。そうなると銀行での店舗業務の体験といっても、やっぱり人気が無いのは仕方ないなあと感じる次第です。

 ということを考えているときに思いついたのは、キッザニアの世界で投資信託商品を販売するのはどうだろうということです。キッザニアの世界に存在する全ての企業の株価を指数化した「TOPIX」ならぬ「KIZOX」的なものを導入し、銀行に「キッゾ」を預ける際に、銀行預金だけではなく、「KIZOX」連動の投資信託での運用も選択することができるようにする(「TOPIX」そのものでの連動でも良いと思いますが)とか、また、証券会社ではキッザニアに参加している個別の企業の株式を購入することができ、その個別企業の株価はキッザニア世界での子供たちの日々の人気(利用状況)によって変動するということにするのはどうでしょうか。
 そうすると、キッザニアを楽しんでいる子供たちも、自分たちが稼いだ「キッゾ」の運用方法が銀行預金だけではないということや、証券会社は銀行とは違う個別株式という金融商品を購入することができるということ、個別株式の価値はそれぞれの企業の人気(利用状況)で変動し得るということなどが、ゲーム感覚で理解することができるように思います。
 逆に、銀行や証券会社の就業体験においても、投資信託や個別株式の販売の際には、「投信や株式は価格が下落するリスクがあります」みたいな説明をしなければなりませんよということを、金融機関側からの目線で理解してもらうと、金融経済教育の幅も広がるように思います。
 
 金融経済教育推進機構の皆さま、東京証券取引所の金融リテラシーサポート部の皆さま、投資信託協会や日本証券業協会の皆さま、三井住友銀行や大和証券のキッザニアご担当部署の皆さま、こんな企画をみんなで一緒にキッザニアジャパン様にぶつけてみるのはいかがでしょうか。そうすると、いままさに盛り上がりつつある金融経済教育により幅を持たせ、実効的なものにすることにも資するように思いますし、我が家のみならず、皆さまのご家庭での金融業の存在感もより大きくなるように思います。企画書はもしよろしければ日本資産運用基盤グループが(というか私が)ドラフトさせて頂きますので、いつでもお声がけ頂きますようお願いいたします m-_-m

News Picks ダイジェスト(代表取締役 大原啓一)

【クロスオーバー投資戦略ファンドの自社運用を開始】
大原のコメント→
 レオスキャピタルワークスや野村アセット、アセットマネジメントOne等、政府の「資産運用立国」構想の流れのなかで実現された投信の未公開株式組み入れ基準の緩和により、続々とクロスオーバー戦略投信がリリースされています。
 投信受益者にとってこれまでアクセスできなかった投資機会にアクセスできる手段が提供されるというのは高い付加価値がありますし、一方で公開資産を対象とする投信商品のコモディティ化と運用報酬率低下に苦しんできた運用会社にとっては新しい道すじのひとつになり得るものであり、・・・(続きを読む)

【日興AM、アモーヴァ・アセットマネジメントに社名変更】
大原のコメント→
 「アムンディ」的な名前だなあというのが第1印象ですが、社名に込めた思いは理解できるものの、なかなか日本人的には発音しにくいなという気がします。
 ちなみに資産運用会社の社名変更で個人的に秀逸だなと感じたのが、古巣である「DIAMアセットマネジメント」から「アセットマネジメントOne」への変更です。
 みずほグループの運用会社の統合を経ての社名変更ではありながらも、第一生命の合弁会社であるというプロファイルもあり、・・・(続きを読む)

News Picks ダイジェスト(主任研究員 長澤敏夫)

【生保、ターゲット型保険見直し 金融庁指摘など受け 一部銀行も要望】
長澤のコメント→
 外貨建て一時払い保険の目標値設定機能の見直しが進んでいるということですが、単に廃止さえすれば適切な販売態勢が構築されるのか疑問に感じるところがあります。
 本来長期保有を前提とする外貨建て一時払い保険は、顧客の長期的なゴールなどを十分にヒアリングした上で販売すべきであり、フォローアップ時には、家族構成や資産状況の変化などがないか確認をしつつ、必要に応じ、見直しを行う金融商品と考えます。そうしたゴールに見合ったターゲットを設定し、その達成状況をフォローアップ時に確認するのであれば、・・・(続きを読む)

メディア掲載情報

■コラム公開:コンプライアンスチームの連載noteの公開
新興・海外資産運用会社の立上げ等の支援を提供している弊社コンプライアンスチームがnoteに第47回目の記事を公開しました。

「「顧客本位の業務運営に関する原則」改訂案について (シリーズ2)」

インフォメーション

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