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「○○の夢小説」を書くのか、「夢主人公の物語」を書くのか

 オリキャラ系夢創作を満喫する夢書きこと蛍月です。たまに「はらへり系夢書き」とも名乗っています。

 さて。最近はもっぱらオンラインイベントに向けて長編夢小説の原稿を書いています。今までに書いたことのない長さになりそうで、楽しみ半分苦しさ半分といった感じです。
 その苦しさの一因が、表題の問題でした。
 現状立てているプロットでは、後者の「夢主人公の物語」を描こうとしています。しかし長い話の原稿中とは「これ本当に面白いの?」「読んでもらえるの?」と不安になりがちなもの。私もその例に漏れずしっかり不安になり、そもそものプロットを疑い始めました。
 だって、この物語を読む人は「○○(=お相手キャラクター)の夢小説」を目当てとするわけじゃないですか。私はもうサークルカットにもオンラインイベントの申込みにも「○○×夢主人公」と明記しているのです。当然、興味を持ってくれる方はそのキャラクターの夢小説が読みたい人だと思います。
 なのに「夢主人公の物語」が始まったらどう思うんだろう。そんな不安はどんどん膨らんでいきました。知らないキャラクターの変化の物語が始まったら、「なんだこれ(そっ閉じ)」になるのではないだろうかと考えてしまいました。悩んで悩んで、ぐるぐる考えて……決めました。

 それでも私は、「夢主人公の物語」を描こうと。

 夢主人公がお相手キャラクターと出会うことで変わっていく。その過程を描きたいというのが本来の目的だったから。これが一番の理由です。そして本来の目的を思い返していくと、この夢創作に私が求めていたものも見つけ出すことができました。私はきっと、自分の弱いところを投影した夢主人公を、お相手キャラクターに救ってほしいと願っていたのです。
 なるほどこれが自己投影かと腑に落ちましたし、同じような弱さを持つ人が同じように救われたいと思ったときに、自分が書いている「夢主人公の物語」を求めることもあるかもしれないと思いました。私が夢創作を書く理由には同じものが好きな人へのおすそ分けもあるので、そことも合致しますね。むしろ自分が納得いかないまま書いた話をおすそ分けしてどうするんだという話ですし。
 だから、私は「夢主人公の物語」として今書いている原稿に向き合おうと思いました。このnoteは一番書きたいことを見失わないようにという自分用の備忘録も兼ねています。

 それと同時に、このnoteを読んでくださった方で同じような悩みを抱えている方がもしいたら。同じように「何を書きたくて筆を執ったのか」を考えてみてほしいです。作者の自己投影だからよくないとか、オリキャラの話だからよくないとかではなくて、自分が最初に抱いたものはなんだったのか。「書きたいもの」の重要性はあらゆる小説講座系の記事やら本やらで見かけると思いますが、実際のところ、悩んだときに一番頼りになるのはやっぱり「書きたいもの」だと思います。
 ……なんとなくいい話っぽくまとめてみましたが。誰かの悩みを解消するきっかけになれば幸いです。


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