【シリコンバレー発】脳科学スタートアップのNeuroSky提供する2万円以下のお手軽脳波測定
・BrainMedia第17弾!
(脳科学のビジネス応用可能性をお届けするブレインテックメディア)
今回は、2004年にシリコンバレーで創設されたスタートアップ企業NeuroSkyについてご紹介します。NeuroSkyのEEG脳波計は、比較的安価で使いやすく、多くの企業や研究でも用いられているようです!
1. 米国NeuroSky.ltdとの合弁会社
日本のNeuroSky株式会社は、株式会社ジャパンインベストメントアドバイザーと米国のNeuroSky.ltdとのジョイントベンチャーとなっており、日本企業が87.5%の株式を保有する形になっています。
モバイル脳波計や脳波の解析といった、脳科学分野のビジネスだけでなく、心電や筋電などの生態データも活用して様々なソリューションを提供しています。今回は、脳科学を応用した分野に絞って紹介したいと思います!
2. NeuroSky-モバイル脳波計の開発販売
NeuroSkyは2万円以下の競合に比べて比較的安価な価格でEEGのモバイル脳波計を販売しており、センサーモジュールも合わせた累計販売台数は世界で100万台以上となっています。
https://www.neurosky.jp/brainwaves/
NeuroSkyの信号処理技術及び脳波解析アルゴリズム
を搭載した脳波センサーチップ
3. 脳波解析アルゴリズムの開発
また単に脳波計を販売するのではなく、脳波計から得られるデータを解析し、人の感情や精神状態を読み取るための脳波解析アルゴリズムを開発して提供しています。
museやVIE STYLEの脳波計はリラックスや集中度合いが中心でしたが、NeuroSkyではその他に「活動負荷」「習熟度」「興味度」といった様々な指標を取り入れており、シーンに応じて欲しいデータを使い分けることが可能です。
Mental Effort (活動負荷)
被験者に対して精神的・身体的なタスクを与えた際の、脳の活動量の変化を「見える化」するアルコリズムです。
Familiarity (理解度・習熟度)
被験者が、一定のタスクを繰返し行う事での習熟度の改善傾向を「見える化」したり、与えられたタスクに対しての難易度/ 容易度を脳波を基に「見える化」するアルゴリズムです。
Appreciation (興味度)
被験者が、対象物に対してどの程度の興味を示しているのか?という脳の活動変化を「見える化」するアルゴリズムです。
(引用:https://www.neurosky.jp/brainwaves/)
4. 脳波応用例1(BMI:ブレインマシンインターフェース)
脳波を活用する事例の一つにBMI(ブレインマシンインターフェース)が挙げられます。BMIとは、脳から情報を出力したものを外部のコンピュータなどに伝える仕組み・アルゴリズムのことで、イーロン・マスクの創立したNeuralinkなどでも開発が進められています。
BMIを用いると、例えば身体障害者が自分の手足を使わなくてもものを動かすことができます。他にも、脳で考えるだけで動かせるゲームのようなエンターテイメント分野や、脳の反応から最適化するマッサージチェアや自動運転車など、より快適な空間やサービスを生み出すためにも利用できます。
https://www.neurosky.jp/brainwaves/
5. 脳波応用例2(ニューロフィードバック)
もう一つ、脳波の応用が大きく期待されているのがニューロフィードバックです。
例えばニューロマーケティングのように、脳から得た情報によって、どのような商品や広告がいいのかを検証するなど、商品開発等に活かすことができます。また医療面では、例えば脳の活動から高齢者が認知症になる予兆を検知して予防を実施するなど、人々の健康を支えるための脳科学の利用が期待されています。
https://www.neurosky.jp/brainwaves/
NeuroSkyの続編では実際にNeuroSkyの脳波計を使って行われた実証実験等を紹介していきたいと思います!
参考・引用:
・米国 NeuroSky, Inc.との合弁会社設立について
https://finance.stockweather.co.jp/contents/dispPDF.aspx?disclosure=20181012417006
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?