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モビリティ産業を切り拓くブレインテックの可能性【NISSAN/日産】

BrainMedia第12弾!
(脳科学のビジネス応用可能性をお届けするブレインテックメディア)

トヨタ、ホンダ、マツダなど、多くの企業が脳波の測定に取り組んでいる自動車産業。モビリティは、脳科学の応用が進んでいる分野の一つでもあります。その中でも日産に注目しながら、自動車に活用される脳科学について説明していきます。

ワンペダル操作の“楽しさ”を脳科学的に証明

自動車産業において脳科学は、”ドライバーが快適に運転できるのはどのような車か"を理解するのに役立ちます。

日産が取り組んでいる応用脳科学プロジェクトで面白かったのが、ブレーキとアクセルを"ワンペダル"で行うことができる「NOTE e-POWER」の実証実験です。

「NOTE e-POWER」の"ワンペダルブレーキ"は、アクセルを踏むと通常通り加速しますが、アクセルを戻すと、ペダルの戻す量に応じてブレーキがかかる仕組みになっています。つまり、少しだけアクセルペダルを戻すと軽いブレーキが、一気にアクセルペダルを離すと強めのブレーキがかかるようになっています。

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日産webサイト

日産は、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(自動車ヒューマンファクター研究センター)と共同研究を行って、「ワンペダル操作」と、「ノート」のガソリン走行の「ツーペダル操作」の比較を行いました。

運転中には、の集中状態を測る「脳波」、視認行動を測る「眼電図」、自律神経の興奮度を測る「心電図」など、マルチモーダルなヘルスケアデータを計測して効果を検証しました。

この結果、「運転の楽しさ」と「運転の集中状態」に関係する数値に関して、「ワンペダル操作」に優位な結果が得られたようです。

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"ワンペダル"走行は聴覚誘発成分が下がり
脳が自然に集中した状態を生み出す(産総研:研究成果

脳波によるドライバーの意志の先読み

日産は米国で毎年開催される、世界最大の最新テクノロジー家電の見本市「CES」にも出展しています。

そこで紹介されたのが、ドライバーの意志の先読み技術です。

この技術ではまず脳波を測定し、ハンドルやアクセルを操作する直前に出てくる特有の電位を検出します。すると、ドライバーが実際に操作を行う0.2~0.5秒前にシステム側が操作を開始し、人間の神経反応で遅れることなくイメージ通りの運転が可能になります。ドライバーが思い描いた運転と実際の運転が異なると感じたときの脳内の電位も計測できるため、アシストはよりイメージ通りに適合していきます。

また、日産では自動運転中において、車に乗っている人の脳波を測定して、個人の好みに応じた違和感の少ない運転制御を設定できるようにすることも見据えているようです。

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日産コンセプトカー


以上、自動車産業(日産)における脳科学応用についての紹介でした。

モビリティ産業は、今後自動運転がさらに進み、移動手段ではなく"空間"としての車が開発されていくと見られています。「クルマという"空間"をいかに快適に過ごしてもらうか」を追求するため、今後も脳科学の活用が期待されそうです。

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