チームのフィジカルトレーニングを行うときのインターバル(休息時間)の作り方の工夫
トレーニングではインターバル(休息時間)の設定も重要な変数の1つです。
運動間のインターバルを短くすると身体へ持久力の要求を高めます。
高い出力を要求(筋力、スピード)したい場合には逆にインターバルを長く設定することが必要です。
そもそもなぜインターバルを設定するかというとそのほとんどが以下の理由でしょう。
目的の運動が質・強度的に維持できないことは持久力トレーニングとしても、筋力トレーニングとしても、スピードトレーニングとしても、そして競技のスキルトレーニングとしてもデメリットがあります。
そしてチームトレーニングでインターバルを設定するときにはインターバルの時間を決めるだけでなくインターバルをどのように設定し、インターバル中の選手の行動をどのようにコントロールするかも考える必要があります。
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例えばスプリントトレーニングで20mのスプリントを10本行うとします。
加速局面のスピードトレーニングとして行いたい時、10本全てをできるだけフレッシュな状態で行いたいところです。
そこでスプリント間のインターバルを1分で設定するとします。
20mを1本走ることを想像してみてください。
およそ3秒。
20mスプリントを1、2本行っただけでは1分間のインターバルは必要のない疲労感のはずです。
それは選手も同様で、単に1分間待たされると
「休み長くない?」
「早く次に進めてくれよ!」
と感じてしまいます。
サッカー選手をはじめとした高い持久力も兼ね備えるアスリートであればなおさらです。
そのため1分を待たずに次のスプリントを始めたそうにこちらを伺ったり、時間の使い方を掴めずチームメイトと会話を始めたり、なんとなく欲求不満・やきもきするようなな雰囲気になったりということも起こりやすいです。
インターバルが大切だからといって、不自然に長く「待たされる」とそのトレーニングに集中・没頭できません。
だからといって休息時間を20秒にしてしまったら、10本スプリントする間にだんだんとスピードは落ち、持久力トレーニングとしての色が強くなってしまいます。
「1分」と決めたのであれば、そこには意図があるはずなので、「やっぱりなんとなく雰囲気的に長い気がするkqらインターバルを短くする」のは良い意思決定とはいえないでしょう。
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フィジカルトレーニングセッションだけでなくチームのトレーニング(サッカーであれば90〜120分程度)全体の流れや選手の集中力なども踏まえると、目的に合わせたインターバル時間を設定することと同時に、それを自然な形で設定する工夫も現場では大切だと思っています。
1分という短い時間でもこの1分間をどのようにコントロールするかでそのトレーニングやその後のチームトレーニングの質が大きく変わります。
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