【広島】オーガニック&ロックンロール!夜明けのジョニー農園
もう一年程前になるが、ジョニーさんに「人生は自由なんだよ」と言われたことが、今でも忘れられない。僕は、この出会いを機に、大学を休学し、全国の農家を巡ることになる。
有機農業との出会い
当時の僕は、環境問題について考えまくっており、ヴィーガン食を普段から取り入れ、オンラインで環境活動をしていた。就活もオンラインでパソコンとばかり向き合う日々。コロナ禍でオンラインでの活動が盛んになったことで、広島の地方住みという地理的制限がなくなった一方で、自由に動き回ることもできず、大学、スーパー、シェアハウスをぐるぐるまわる生活をしていた。
農村で生まれ育った僕は、そんな生きた心地のしない生活に疲れていたのだと思う。
そんなある日、夜明けのジョニー農園に友達に誘われて、初めて来た農園が夜明けのジョニー農園だった。
「野菜と卵が最高に美味しい!」
「ジョニーさんの作る昼飯も最高に美味しい!」
とだけ聞いていた。農業には全く興味がなかった僕だったが、農作業が楽しく、ジョニーさんのされている有機農業に感動してしまった。
サーキュラーエコノミーの大先輩
環境問題について、考えすぎていると、理想を思い描く大学生としては、「あれもだめか、これもだめか、、」と思うことがよくあった。しかし、夜明けのジョニー農園では、批判するところが思いつかず、ただずっと「いいね~、いいね~」と言ってたのを覚えている。
ジョニー農園は、少量多品目の野菜栽培と鶏の平飼いをされている。鶏の餌に使われているのは、
どの餌も身近なところにある「人がいらない」と思うものをかき集め、発酵させ、それが卵になり、鶏糞は土の栄養になる。その土から野菜が育ち、広島県内の消費者へと届けられる。
「これがサーキュラーエコノミーか~」と純粋に思ったし、アニマルウェルフェア(動物福祉)にも配慮されている畜産にも感動した。
このような有機農家は60年ほど前に起きた公害がきっかけとなって全国的に広がっている。
人生は自由なんだよ
当時の僕は、就活真っ最中の大学3年生。理想を追い求める大学生から、現実と向き合わなければならない「忙しい社会人」になる準備ができていなかった。なぜなら、視野が狭かった僕は「これだ!」と思えるような仕事が見つけられていなかったからだ。
そんな僕に対して、ジョニーさんは「人生は自由なんだよ」と言ってくれたことが、今でも忘れられない。ジョニーさんは就職せずに、農業などの自営業で生きていく道を見せてくれた。それは、田舎で仕事を「つくる」ということだった。僕は、都会で就職して会社を「選ぶ」道しか見えていなかったし、「大学卒業して、農業なんて、、、」というより、そもそも仕事としての農業について殆ど考えたことがなかった。
この有難い出会いから、田舎で活躍されているかっこいい大人たちと出会うことになる。