20240909:極限状態と殺人
「方舟」(夕木春央)を読みました。ネタバレしない程度の内容ですが、気になる方はこの日記を読む前に本作を読んだ方がいいと思います。
友人がおもしろいと言っていたのでいつか読もうと思っていたところ、読んでいないうちにコミカライズが始まり、文庫版まで発売されていたこの作品。元々結構話題になっていたのは知っていたんですが、知らないうちに色んな賞も取っていたみたいです。
ネタバレなしで感想を言うのであれば、「良質なミステリ、人に勧めやすい作品」。文章も読みやすかったし、しっかりおもしろかったのでそりゃ話題にもなるなと思いました。
本作品で特徴的なのは、「主人公たちが山奥の地下建築に閉じ込められ、このままでは全員死んでしまうが、誰か1人を犠牲にすることで残りの人間は助かる」という極限の状況下で「なぜか殺人事件が起きる」という点。
「犯人は誰なのか?」だけではなく、「なぜ犯人はそんなことをしたのか?」という謎もあって、最後まで楽しませてくれた作品です。私としてはおすすめの作品だし、この内容だったら映像化される可能性もあるんじゃないかな?と思っています。
外的要因で閉じ込められている中でなぜか殺人事件が起きる、という点ではダンガンロンパに近いものがあるのかな?と思ったんですが、こっちは「学級裁判」という殺人が起こらざるを得ない要素があるので結構違いますね。
※ ↑ 私がプレイしてから随分経ったこともあり、想像以上にお手軽な感じで売られている「ダンガンロンパ1~v3」。
個人的には、「極限状態で殺人事件が起きる」と言うところよりも単純に「地価建築内で出入り口が塞がれ、時間経過とともに水が迫ってくる」という状況が一番怖かったかもしれません。
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