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地方で、いい情報を集めるためには、日頃からやりたいことを発信しつづけるしかない
今週は、宮崎県庁や都城商工会議所での講演や、慶應大学SFC井庭崇教授の講義にゲスト参加など、たくさんの外部の方々と話す機会を頂けました。
なにかと”長”のつく人たちも多く、僕自身の学びや刺激も多くてとても楽しかったです。やっぱり外に出なきゃダメですね。リモート生活の便利さに甘えて、受身になりかけてた自分に気づけました。
地方創生やまちづくりのテーマでありながら、最終的にはどこに行っても、最後は人材育成や、コミュニケーションの話になってたような。。
1.情報受信のためには発信が必要
興味深かった質問は、「中川さんは、次から次へとベラベラしゃべりますが、その情報ってどうやって集めてるんですか?」でした。これは都農町に来る以前から、大学生や若手メンバーからもよく聞かれていたことですが、僕の答えはいつも「こちらから発信してるからじゃない?」です。ま、そもそも僕がしゃべってる内容や情報のレベルや精度は置いときまして。。
ボーッとしててもスマホさえ見てれば、多種多様な情報が入ってきます。その都度、興味があるものをせっせとシェアしたりブックマークしたり、、もちろん僕もやりますが、基本、疲れませんか?というか楽しくない。苦行になってくる。
楽しいのは、自分がやりたいことをいくつか絞って、いろんなところで発信して、それに対するレスポンスや関連づいた情報が集まってくることです。僕はこっち派です。
発信というと「SNSは苦手で」って答えを聞くことも多いのですが、別に発信=SNSではないので全然、問題ないかなと。
要は、自分はこれがやりたい、だからこの情報が欲しい、という内容を誰にでも伝わるような簡単な言葉にして、SNSが苦手な人はリアルに話せばいいのではと思います。
2.発信のために必要な自分がやりたいこと
問題は、やりたいことの整理です。
このやりたいことでおすすめなのが、日頃から徹底的にリスト化して日々アップデートしていくことです。
前の記事「まちづくり、企画のコツ7選」で紹介した慶應大学SFCの井庭崇さんと作成した『プロジェクト・デザイン・パターン』から、やりたいことの整理におすすめのパターンを抜粋します。
やりたいことに絞っていうと、No.14の「徹底リスト」とNo.15の「考えるための点数化」がおすすめです。
まず、やりたいことを、たくさん書き出します。
3. やりたいことの絞り込み
この書き出し方で、僕が参考にしているのは、GRIT(やり抜く力)で紹介されていたウォーレン・バフェットの方法です。
ウォーレン・バフェットが、お抱えのパイロットに伝授した「目標達成法」では定期的に25個の目標(やりたいこと)を書き出します。実際に、目標は達成するために設定するもの、人間が達成できるために意識できる目標の数は5個という考え方、自分なりの軸を定めて25個を評価して上位5個を定める、というやり方です。
僕自身、いまも継続して実践しています。僕の場合は25個書き出した上で、それぞれに評価する基準を ①面白さ ②重要度 ③組織目的への貢献度、の3つでそれぞれ10段階で評価して掛けて、1,000点満点で計算、評価しています。
これが「考えるための点数化」の例です。
やりたいことっていうと、なにやら楽しげで、余裕があるときに考えること、になりがちではないでしょうか?
4. やりたいことを考えることが最優先
僕なりには、「やるべきこと」は、多くは他者から依頼・指示されることが多いので、仕事においては圧倒的に分量は多いけどあまり自分で考えなくてもできるかな、と思ってます。
「できること」についても、日々やってればそれなりになにができて、なにができないか、わかってくるので、あまり自分で考えなくてもできるかな、と。
一方で「やりたいこと」は、100%自己責任です。つまり、自分で考えないことには出てきません。
これまでは、過去の経験に照らし合わせて、「やるべきこと」×「できること」をやってれば、組織内でも出世できたり、そこそこの成果は残せてきたと思います。
ただし、これからは、全くの不透明、見通しが立たない中、言い尽くされてきてますが、創造性が求められるのは僕も同感です。
では、創造性はどうやれば身につくのかといえば、そんなものに即効薬はなく(あればとうに売れている)、自分で考えなければ始まりません。
そうなると、この「やりたいこと」を考える、ということ自体、もっと、日常的、継続的に実践されなければならないのではないかと思うわけです。
「やりたいことはなに?」って質問に対して、、
「ちょっと最近忙しくて考える暇ないんですよね〜」「ですよね、余裕のあるときに考えたいなぁ」とか答えてた人たちは要注意かもしれませんね。
都農町という1万人の町にきて、いくらオンライン化が進もうとも、やっぱり東京と比べて情報や人的ネットワークのハンデは尋常じゃありません。東京にいた時よりも、やりたいことを、シンプルに、シャープにして発信していかないと、なかなかユニークでありがたい情報にはめぐり合えないなと危機感体感中です。