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【続・重賞血統査定】クイーンCの全出走予定馬を血統診断!
エストゥペンダ
母エストレチャダは芝12Fの北米GⅢ勝ち馬。アウトブリードの配合形ですが、Hyperion血脈を豊富に併せ持っており、サートゥルナーリア産駒の本馬も母の特徴を継続。父の産駒らしい素軽さを兼備しつつも、母譲りの豊富なスタミナが大きな強みとなっています。折り合い面に課題は残りますが、身体面は中距離向きでしょう。マイル戦でも脚をタメやすい東京替わりはプラス材料です。
適性評価:★★★★ 素質評価:★★★★
エンブロイダリー
3代母ビワハイジ(1995年阪神3歳牝馬S)に遡る名牝系に属し、母ロッテンマイヤーは2016年クイーンC3着馬。アドマイヤマーズ産駒の本馬も無駄肉の少ない同牝系らしい馬体で、1600~2000mで脚をタメる競馬がベストではないでしょうか。東京芝1600mは得意条件のひとつです。
適性評価:★★★★★ 素質評価:★★★★
ギフテッド
3代母Arriveは名繁殖牝馬Hasiliの全妹で、母母Promising Leadは名種牡馬Dansiliとほぼ同血という間柄。本馬の半兄姉には4勝馬ルピナスリード、2023年共同通信杯勝ち馬ファントムシーフ、2024年アーリントンC勝ち馬ディスペランツァがおり、モーリス産駒の本馬も新馬勝ちを収めています。ワンペースなマイラー血統で、中山芝1600mがベスト。ただ、本格化には少々時間がかかりそうです。
適性評価:★★★ 素質評価:★★★★
コートアリシアン
母コートシャルマンは2012年安田記念勝ち馬ストロングリターンや2013年桜花賞2着馬レッドオーヴァルの半妹で、母自身も芝1400mで2勝、ダート1700mで1勝を挙げています。サートゥルナーリア産駒の本馬は父の仔らしい柔軟で末脚に優れたタイプで、脚をタメられた時の爆発力はメンバー中屈指でしょう。
適性評価:★★★★★ 素質評価:★★★★
ショウナンザナドゥ
母ミスエーニョは米2歳GⅠ・デルマーデビュタントS勝ち馬で、本馬の半姉にはミスエルテ(2016年ファンタジーS)やミアネーロ(2024年フラワーC)などがいます。仕上がりが早い反面、気性面での難しさが目立つきょうだいですが、キズナ産駒の本馬は今のところ悪い面を見せておらず、柔軟なストライド走法からも素質の高さが窺えます。Storm Catの3×4を持つ仕上がり早の血統でもあるだけに、世代限定戦の芝1600m戦はピッタリの舞台ではないでしょうか。
適性評価:★★★★★ 素質評価:★★★★
スライビングロード
母母ロンドンブリッジ(1997年ファンタジーS)は1998年桜花賞2着馬で、母ダイワエルシエーロは2004年オークス馬。母の半弟妹にはビッグプラネット、ダイワディライト、グレーターロンドンといった重賞級の活躍馬も数多くおり、本馬はレイデオロ産駒の牝馬に出ています。ただ、牝系の活力は申し分ありませんが、牡馬に活躍馬が偏っている父の産駒傾向を考慮すると、重賞では評価しづらいところです。
適性評価:★★ 素質評価:★★★
ティラトーレ
母母エアデジャヴーは桜花賞3着、オークス2着、秋華賞3着と1998年の牝馬クラシック戦線を牽引した活躍馬で、母エアシンフォニーの半兄姉には有馬記念で2度の3着があるエアシェイディや2005年秋華賞馬エアメサイアなどがいます。リアルスティール×ルーラーシップはオールパルフェ(2022年デイリー杯2歳S)と同じ組み合わせで、Monevassia=Kingmamboの3×4が特徴的。3/4同血の兄オールセインツ(父キズナ)は芝2000m以上で3勝を挙げており、中距離への対応力も高そうです。ただ、現状は気性面での課題が多く、道中のコントロールが課題でしょう。
適性評価:★★★★ 素質評価:★★★★
マディソンガール
母母CondesaarはMonroe≒Sex Appealの2×3という名牝系の相似クロスを持ち、母ヤンキーローズは2016年スプリングチャンピオンSなど豪GⅠ2勝の名牝。繁殖牝馬としても三冠牝馬リバティアイランド(2022年阪神JF、2023年桜花賞、オークス、秋華賞)を輩出し、繁殖牝馬としての資質は相当高いでしょう。本馬はキズナ産駒の牝馬に出ましたが、Gone West持ちのキズナ産駒からはマルターズディオサやステラリアなどが出ており、特に牝馬の活躍馬が目立つ配合形でもあります。父母の組み合わせは文句なしで、芝のマイラーとしてビッグタイトルを手にしてほしい好配合馬です。
適性評価:★★★★★ 素質評価:★★★★★
マピュース
母フィルムフランセの半弟に2021年JBCスプリント優勝馬レッドルゼルがおり、母自身もダート路線で4勝。マインドユアビスケッツ産駒の本馬はDeputy Minister4・5×4+フジキセキの配合形かつ立ち繋の馬体で、ダートのマイル前後が適条件ではないでしょうか。芝1600mの直線勝負でも素晴らしいパフォーマンスを披露していますが、将来的にはダート路線での活躍に期待したい素質馬です。
適性評価:★★★ 素質評価:★★★★
ミラーダカリエンテ
母マイネアルデュールは芝1200mで3勝を挙げたスプリンター。スクリーンヒーロー産駒の本馬はノーザンテーストの4×4やHis Majestyの5×4などを併せ持ち、芝マイル~中距離でのハイペース戦には滅法強い血統馬です。反対に東京芝1600mでの直線勝負では分が悪いでしょうか。
適性評価:★★ 素質評価:★★★
レイユール
母レイカーラは2014年マイルCS優勝馬ダノンシャークの半妹で、本馬は同馬と同じディープインパクト系のキズナ産駒。また、3/4同血の姉にはシンリョクカ(2024年新潟記念)がおり、ディープインパクト+フランス牝系らしいしなやかな末脚が持ち味の主流血統馬です。マイルから中距離の大箱コース向きで、東京芝1600mは得意コースのひとつでしょう。
適性評価:★★★★★ 素質評価:★★★
ロートホルン
母マイミスリリーはダート9Fの北米GⅡ・ガゼルS勝ち馬。サトノダイヤモンド×Tapitの本馬は胴長脚長の長距離馬体型に出ており、1800m以上でストライドを伸ばして走る競馬がベストでしょう。均整の取れた好馬体で素質面ではヒケを取りませんが、今回は1600mへの距離短縮が課題となりそうです。
適性評価:★★★ 素質評価:★★★★
ロンドボス
3代母ゴールドティアラ(2000年マイルCS南部杯)に遡る牝系に属し、母フィニフティはステファノス(2014年富士S)の全妹。母自身も2018年クイーンC2着などの実績があり、本馬はモーリス産駒の母の初仔です。現状は幼さが目立つ馬体ですが、しなやかな身のこなしからは良血馬らしい牝の良さが感じられます。モーリス×ディープインパクトの牝馬でDanzigのクロスを持つ点はジェラルディーナと共通。本質的には晩成型の芝中距離馬といった印象です。
適性評価:★★★ 素質評価:★★★
ヴィヴァラリス
母ペプチドリリーはノーザンテストの3×3を中心にHyperion血脈を豊富に詰め込んだ配合形で、母自身は芝1200mで1勝。デクラレーションオブウォー産駒の本馬も芝1200mの新馬戦を制しましたが、前走馬体重400kgの小柄な馬体から1600m以上でゆったり運ぶ競馬の方が合いそう。牝系の活力は今ひとつですが、1600mへの距離延長はプラスに働きそうです。
適性評価:★★★ 素質評価:★★★
★適性評価★
血統を中心に馬体や走法などから今回の条件との適性マッチ度を評価
★素質評価★
血統、馬体、走法などから素質の高さを相対的に評価