高打率を叩き出すオルフェーヴル×キングカメハメハ
2022年フェアリーSを制したのはオルフェーヴル産駒のライラック。私自身本命に推した馬ではあるため推奨理由については動画等で話した通りだが、新馬戦後の短評は以下の通り。
ノーザンテーストの4×4・5を中心としたタフなマイラーで、緩急の小さい中山マイル戦は得意条件の1つだろう。牝系から受け継ぐパワー血脈も魅力の一つだ。
これは、3/4同血の兄ブラックホールが3F別ラップ36.0-37.1-37.3という2歳馬としては非常にタフな2019年札幌2歳Sを制したことも同様だ。
ノーザンテーストは1982~88、90~92年と10度のリーディングサイアーに輝いた大種牡馬。Lady Angelaの3×2という野心的な名牝のインブリードが最大の特徴であり、小柄な馬体はHyperionの影響を多分に受けた証といえるだろう。自身はマイラーであったが、種牡馬としてダービー馬やオークス馬を複数輩出したことはHyperion由来のスタミナがその根拠となっている。Northen Dancerの筋肉量とHyperionの底力や成長力を受け継いだのが本馬であり、インブリードのきつさから主張の強い種牡馬ともいえるだろう。ダイワメジャー≒ダイワスカーレットやドリームジャーニー=オルフェーヴルの走りにはその影響を強く感じる。
ちなみに、ブラックホールはゴールドシップ産駒であるからノーザンテーストについては4×5でインブリードする形だ。
また、ライラックについてはオルフェーヴル×キングカメハメハのニックスについても触れなければならない。同組み合わせの成績は以下の通り。
アベレージの高くないオルフェーヴル産駒において、母父キングカメハメハの産駒はJRA勝ち上がり率53.1%という高打率をマークしており、代表産駒にはショウリュウイクゾ(2021年日経新春杯)、タガノディアマンテ(2020年ステイヤーズS2着)、ホウオウピースフル(2020年フローラS2着)などがいる。
もともとステイゴールド系とキングカメハメハとの相性は良く、父の産駒ではインディチャンプやステイフーリッシュが出ている。これは、馬格のカバーとHyperion+Nasrullahの増強がカギとなっているが、オルフェーヴルにおいてはLt. Stevens=Thongという名牝系のインブリードも大きく貢献しており、ステイゴールド系全体よりもさらに高い効果が見込める。
そのため、同血脈を持たないゴールドシップではキングカメハメハ肌との相性の良さはやや落ちるといえるだろう。唯一の勝ち馬がブラックホールであり、同馬はノーザンテーストのインブリードにより父のネジを締めたと考えるほうが自然か。
ライラックは今回も身体を減らして万全のデキだったとは言い難い。心身ともに幼い馬だけに、今後の成長力に期待だ。
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