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競馬の時計(タイム)を知る

今日は、競走馬が競馬場を走る際のラップタイムについて学んでいこう。

競馬では、走るのにかかった時間を時計と呼ぶ。
時計用語も多くあるので初心者には分かりにくい。

よく使う時計は5種類


・走破時計
スタートからゴールまでのタイムのこと。

・Fラップ(ハロンラップ)
ハロンごとのタイム。

・通過時計(ラップタイム、途中時計とも言う)
ハロンごとのタイムを加算したもの。

・5Fラップ
先頭馬が5ハロンを通過した時点のタイム。

・上がり3F
ゴールまでの3ハロンタイム

時計の役割を知る

どうしてこんなにタイムがあるのかというと、レースを分析するとき、このように細かく計測してあると便利だからだ。順に説明していこう。

まず走破時計は一番分かりやすい。レースを何分何秒で走ったのか、ということだ。
しかし走破時計は、予想ではあまり使わない。私もほとんど見ない。何故なら競馬はスピードを競うスポーツではなく、一着を競う格闘技のようなものだ。タイムはその結果に過ぎず、あくまでも展開を見なければいけないからだ。

Fラップ、通過時計は、スタートしてから200メートルごとに区切って計測される。タイムは常に先頭の馬だけが公開されるので注意。

通過時計はレースの流れを知るタイムだ。
よく見て欲しい。競馬のタイムは、同じ200メートルなのに、かかるタイムはバラバラなのだ。それだけ駆け引きをしているというわけだ。
繰り返すが、競走馬が一位を取るには、脚の速さだけではなく前半の駆け引きにも両方勝たないといけない。
だから、前半の駆け引きに失敗すると、最後で伸びずに一気に追い抜かれ、終わってみれば6着でした、8着でした、ということがある。

5Fラップは1000メートル通過した際のラップで、大雑把にレース前半の展開を想像するためのもの。馬場や状態等、レースは千差万別なので、このタイムだけを注目してはいけない。ほんの参考程度。

そして最後は、有名な「上がり3F」だ。
ゴールから逆の600mのタイムのことを指す。騎手がムチを一杯に使って、栄光のゴールまで駆け抜けた数字だ。

最近の傾向

ここで、令和競馬の傾向に触れておこう。
昔は、やはり最後の3ハロンでどれだけ伸びたか?ということが評価されていたが、現代競馬ではスタートが物凄く重要視されている
年配の競馬予想者と、新進気鋭の競馬予想者とでは着眼点が違うのだ。
一般的にスタートを重要だと位置づけているのは平成以降の予想師。
ゴール付近を重要だと思っているのは昭和の馬券師だ。

スタートに成功した上で最後の1ハロンで伸びる馬は「買い」。
スタートに失敗する馬は不安定なので本命視できないと切って捨てるのも最近のトレンドだ。駆け引き以前に、最初どうだったのか?という所を現代競馬では重視する。つまり最初と最後が肝心だということだ。




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