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G1フェブラリーS特別号       フェブラリーS~JRA・NAR全面戦争~

2/23(日)東京競馬場にて開催されるG1フェブラリーS(1600m ダート)が開催されます。

2020年最初の中央競馬最初のG1レースは例年とは大きく異なる様相。

近年ドバイ遠征を見据えてここを回避する傾向にあったがそれに加えて一週間後に新しく新設されたサウジカップへ日本馬の有力どころが参戦を決定したことでメンバーが大きく弱体化。更にエアアルマスやコパノキッキングといった馬たちが怪我や距離適性の面から回避を決定。

実力馬が不在で何とも言えない形になったが今年はそれ以上に盛り上がる出来事が。

それは南関東の有力馬達の参戦。

現在の南関東を代表する馬たちが一同に中央競馬に殴り込みをかけてきた。例年地方馬の参戦というと「レベルが低い」、「2軍メンバー」というレッテルを張られてしまうが今年のメンバーは一味違う。

あのゴールドドリームと接戦、先着を果たした南関東のエース・モジアナフレイバー、2年前のこのレースの勝ち馬・ノンコノユメ、天才御神本との黄金コンビ末脚一閃・ミューチャリー、南関東スプリントのエース・ブルドックボスと現在の南関東を代表する馬たちが一同に揃った。

このメンバーが果たしてどこまでやれるのか?とはいえ非常に未知なる戦いでまさしくJRA対NARの全面戦争の様相となったのは間違いない。

※地方馬に関してはこちらのコラムにて詳しく紹介をしておりますのでチェック。

枠順

Screenshot_2020-02-21 フェブラリーS(G1) 出馬表 2020 02 23 東京11R レース情報(JRA) - netkeiba com


フェブラリーS傾向・特徴(過去10年)

種牡馬別傾向

Screenshot_2020-02-17 フェブラリーS 産駒別データのまとめ|競馬リスト - KeibaList

ゴールドアリュール産駒が最多の4勝を記録。tpid、トワイニング、ヘニーヒューズといったアメリカ系種牡馬の勝ち傾向も見える。この条件では最も相性の良いキングカメハメハ産駒は馬券内には絡むが勝つまではたどり着かない。

ゴールドアリュール産駒の該当としてサンライズノヴァが挙がる。

騎手別傾向

Screenshot_2020-02-17 フェブラリーステークスデータ分析のまとめ|競馬リスト - KeibaList

あまりこれといった大きな傾向はない。デムーロ騎手は元々東京の1600mのアベレージが高い騎手なので好走傾向は納得がいく。

ルメール騎手も同じようにアベレージが高いのだが意外と勝ちに繋がらない。

デムーロ騎手はデルマルーヴル、ルメール騎手はモズアスコットに騎乗予定。

Screenshot_2020-02-17 検索条件別レース一覧| mark フェブラリーステークス mark 武豊騎乗

また気になるのは武騎インティ、コパノリッキーの勝利はあるがそれ以外は馬券外という点。インティは昨年ほどの勢いが欠けるが果たして1年ぶりの勝利がここになるのだろうか?

人気別傾向

Screenshot_2020-02-17 フェブラリーS 人気別データのまとめ|競馬リスト - KeibaList

Screenshot_2020-02-17 フェブラリーステークスの過去レース一覧|競馬リスト - KeibaList

1番人気が非常に信頼できるレース。現在6年連続馬券内と軸にするのに申し分ない成績。さらに2番人気も60%の複勝率とG1レースにしては高めで馬券内に絡んでいる。この10年を見ても1.2番人気が同時に来たの5回ありなかなか荒れにくい傾向にある。

ところが問題はここから。3~4番人気が複勝率30%と非常に相性が悪い。更に5番人気以下も同じような数字を残していることから馬券の組み方としては1.2番人気から3~8番人気辺りの馬への総流しが一番馬券への近道となる。

16番人気の勝利は2014年のコパノリッキーで後のスターホースではあるが例外のため基本的には二桁人気は馬券外対象。

枠番別傾向

Screenshot_2020-02-17 フェブラリーS 枠番別データのまとめ|競馬リスト - KeibaList

ここも通常の東京1600mと異なり8枠が勝ちにくい。そして東京の1600mの傾向通り最内は厳しい。これは外に行けば行くほど芝の長さが伸びることでスタートしてから加速をつけて内へすんなり切り込まれてしまうため。こうなってしまうとスタートが上手くテンをものすごく速く走って先頭に立てない限り厳しいレースをさせらえる形になるため。

1枠8枠の勝ち馬はグレープブランデー、テスタマッタとそれぞれ差し、追い込み馬ゆえこの枠でもよかったがやはり先行勢には厳しいレースとなりそう。

ところがその隣の2枠や7枠は過去10年で相性が良い。2枠の3勝の内2勝はコパノリッキー、エスポワールシチーと逃げ先行馬、7枠の2勝はコパノリッキー、モーニンとこちらも逃げ先行馬というのも特徴的。

たかだが1つの枠が勝負の命運を分けることになりそう。

地方馬実績

最後にいつもと違い地方馬がこのレースにてどれくらい活躍をしているのか?について確認していきたい。

まず近10年では2011年2着のフリオーソが挙がる。そして時代を戻すと2002年3着のトーシンブリザード、そして今なお語り継がれる1999年の勝ち馬メイセイオペラの名前が挙がる。


この3頭にいずれも共通するのは過去に交流重賞を制した上で中央競馬への挑戦をしているという点。今回のメンバーでは中央時代にG1勝利歴のあるノンコノユメ、JBCスプリントの勝ち馬ブルドックボスが挙がるが当時と現在では競馬が大きく異なるので好走歴のある他の2頭にも充分チャンスはあると見てよい。

傾向まとめ

① 米国種牡馬、ゴールドアリュール産駒から勝ち馬が誕生する

② 1番人気、2番人気が信頼できる。紐あれ注意。

③ 最内×大外×。ただしその隣はそれぞれ◎

④ 地方馬軽視禁物

以上の4点を元に予想をしてまいります。よろしくお願います。

推奨馬

本命

7 ミッキーワイルド(北村友一)予想 8番人気

当初本命はインティでした。

しかし、調教具合があまりよろしくないという声も多くこの馬が馬券になる見込みは高くても勝ちきれるか少し怪しいところもあると再考。そしてここを完全に目指した使い方をしてきた馬から本命を選ぶことにしました。

前走根岸Sは北村騎手の騎乗停止もありデムーロ騎手が騎乗し2番人気に推されるも大敗。とはいえ師は最初から今回は仕上げていないと断言しており大敗覚悟あくまで叩きという姿勢のレースでした。

そして最終追切では坂路にて4F52秒の時計を記録。一週前の52.9秒をマークからさらに時計を詰めていよいよ準備が整った今回は人気薄も兼ねての狙い目となりそう。

確かにこれまでのレース内容を見ても1400mがベストであり血統面でも父ロードカナロアに母父ファルブラヴはマイルCSを制覇したスティルヴィオと同じ組み合わせ。そのスティルヴィオも年齢と共にマイルをこなす力が無くなり来週の阪急杯からそのあとは短距離路線を睨んだローテーションを予定している。この馬の例外ではなく師は1400mがベストで残り1ハロンをどう競馬をするかを課題に置いている。しかし父系には東京のダートで好走するストームキャットの血も内包する血統なだけに期待はできる。

東京のダートコースでは前走の根岸Sを除けば3.2.1.0と好走しており1600mでの勝利実績もあるため芝スタートはもちろん芝からダートへ切り替わる部分への対応力もしっかりと備えている。芝からダートへの転向という点でいえばモズアスコットよりもすでにその課題を乗り越えている素質馬だけに今回ここまで軽視されるのは少し意外でもある。

競馬ファンというのは不思議で前走完璧に仕上げて勝っていれば3番人気くらいにはなるのに前走仕上がってないのに過剰人気で大敗すると今度は人気薄になる(もちろん絶対に馬券になるとは限らないが)

鞍上の北村友一騎手は先週の土日に京都のオープン、重賞と見事にメイン総取りに成功。ようやくエンジンのかかってきたこの騎手の一発に期待したい。昨年3着のユラノト枠1番手。

対抗

5 インティ(武豊) 予想 1番人気

全員が想定している通りこの馬を競れる相手が皆無という点が一番大きい。アルクトスは最内に入ったことでよほど初速が良くない限りは外から内に切れ込まれて位置取りが決まらなくなる。ケイティブレイブの暴走が懸念されたが大外に追放されて回ってくるだけ濃厚となればこの馬が単騎で逃げスローペースで直線を迎える去年と変わらぬ展開になる見込みが予想される。

馬自体は去年と今年どちらが強いか意見が分かれるが個人的には去年より勢いがないように感じる。昨年のこのレースを最後に勝利が出来ておらず3着に敗れたチャンピオンズCは理想的な展開ながら最後は脚が無くなり3着まで。年明け初戦は負けてなお強しの内容ではあるがエアアルマスどころかヴェンジェンスにすら太刀打ち出来なかったことを考えても今回も馬券にはなったとしても勝ちきれるかは疑問が残った。

調教自体はタイムこそ出ているがどうも走り方にも違和感があるのが気がかり(自分は調教派ではないのでそこまで詳しくないがここまで右に刺さるような走り方はしてなかったはず)

https://www.tokyo-sports.co.jp/horse/movie/1753359/

実力どころもいないので中央競馬の大将格としての競馬をしてほしいところだが果たして?

3番手

11 モジアナフレイバー(繁田) 予想6番人気

現在の地方競馬の大将はこの馬。

地方競馬のコラムでも紹介した通り南部杯ではゴールドドリームと接戦の4着、東京大賞典ではG1馬たちを抑えて3着と好走を見せた。「馬のピークが過ぎている」、「終わった馬に先着しても意味はない」という人もいるが以前であればその馬たちにすら先着出来ていなかったことを考えれば現在の南関東競馬のレベルの高さはよくわかる。

距離適性としては1600~1800m辺りがこの馬の強さを一番引き出せるところにあり今回くらいのメンバーであれば何が起きてもおかしくはない。

半弟のゴルドマイスターは昨年末にオープン入りを決めている実力馬で血統面でも決して中央の砂が合わないということもなさそうだが課題面はいくつかある。

① 芝コースへの対応

スタートが芝のコースは初めてなのでそこでスタートが決まらず位置取りが決まらないと厳しい点。

② 尾持ちが出来ない

デビュー以来この形でのスタートが一貫されている馬なのでスタートにどれだけ影響を与えるのか未知数なところがある。

※尾持ちとはゲート内でイレ込みやすい馬に対し、関係者が裏から尾を引っ張ったり、持ち上げるなどして、スムーズにスタートできるようにアシストする行為で地方競馬や海外競馬では許されているルール。

③左回りの克服

南部杯では手前を変えれず走り続けて最後伸び悩むシーンがあった。それでも4着に来るのだから凄い馬なのだが右回りの大井競馬場を中心に使われ続けている馬なのでそこの課題が克服されているかどうかがカギになる。

これ以外にも慣れない環境への輸送や繁田騎手の東京コースへの対応力など課題はあるがこればかりはどうしようもないので後は馬の力を信じるのみ。

この馬がもし勝利してもおかしくないですし、大負けしてもおかしくはない。ある意味それだけの可能性は1番秘めている馬。

4番手

12 モズアスコット(ルメール) 予想 2番人気

前走根岸Sでは初ダートながら出遅れてかつ完勝という高いパフォーマンスを見せた。今回も外枠という事で長い芝コースでしっかりとスタートからスピード乗りながら砂を被ることのない良い枠を引けたのは大きい。

鞍上のルメール騎手は東京の1600mでは非常に高い数字を誇っている騎手ということでこの舞台に一番いい騎手が配置されている馬を切るというわけにはいかない。

Screenshot_2020-02-22 C ルメール 東京ダート1600mの成績まとめ|競馬リスト

特に今年の数字を見てもらうとわかる通り今のコース状態ならどこが伸びるのか?どこで仕掛けたら勝てるのかを完全に熟知しているのがわかる。

とはいえ東京のダート1600mはこれが初めてということでやってみないとわからない要素が多いことやこの馬は一度圧倒的1番人気に支持されながら当日になり突然パドックで大量の発汗とイレ込みを発症してその後不振に陥った経験もあることから大きなレースで強めの印を当日まで打てない点がある。

当日の状態が良ければ印が上に来るだけにぎりぎりまで見極めが必要。

根岸Sほど完璧に今回はハマらないのではないかと個人的には予感している。大負けしても納得はいく。

5番手

3 ワイドファラオ(福永)予想 5番人気

死枠の1枠を避けて一番先行勢が競馬をしやすい2枠をとれたのは大きい。スタート決めてインティの後ろをついていきながら先行勢の一角として抜け出すタイミングさえ間違わなければ着拾いまでは充分に可能。

ヘニーヒューズ産駒のこの条件の適性の高さと福永騎手の昨年~今年の数字の良さが際立つだけに穴演出は充分に秘めている。

Screenshot_2020-02-22 種牡馬ヘニーヒューズ東京ダート1600mの産駒成績まとめ|競馬リスト

Screenshot_2020-02-22 福永祐一 東京ダート1600mの成績まとめ|競馬リスト

しかし3歳限定戦勝利後は堅実に走ってはいるが勝ちきれておらずヘニーヒューズ産駒という事を考えても成長面は限界が来ている可能性が高い。その場合このメンバー相手では能力が足りない可能性も。ユラノト枠第2候補。


14 ミューチャリー(御神本)予想12番人気

羽田盃で見せた上り3F36.9の強烈な末脚やJCCであのクリソベリルやデルマルーヴルよりも速い上りタイムを使える実力馬なだけに一発はある。

無論展開がハマる可能性は低いしどうなるかはやってみないとわからないところはあるが芝のレースの経験も3歳時よりもスタートで行かせる競馬も昨年の秋から今年にかけて積んできただけにこの舞台へ向けて一番準備を重ねてきたのは地方組ではこの馬なのではないだろうか?

地方のダートコースに限った話だがJDD、川崎記念いずれもデルマルーヴルと接戦を演じていることを考えてもこの馬くらいの力は備わっているのは確か。御神本騎手も東京コースの経験も過去にいくつかあるので後はどこまで対応できるかのみ。

課題は書き始めると長くなるので省略します。可能性に賭ける馬です。

ただこれだけ言わせてほしい・・・御神本騎手はこのメンバーの中で誰よりも差しの競馬をやらせたら天才的に上手い。それは大井競馬場などで是非一度見てもらいたい。

印を再確認

Screenshot_2020-02-21 フェブラリーS(G1) 出馬表 2020 02 23 東京11R レース情報(JRA) - netkeiba com(1)

買い目

馬連

5.6-3.6.11.12

ワイド

6-11.14

3連複

5-3.6.11.12-3.6.11.12

※これと別に個人的な応援でモジアナフレイバーとミューチャリーの単複を購入。

最後に

地方馬が最後にどこまで来れるのか楽しみなレース。

もちろん負けても仕方ありません。ただしこの挑戦を応援するその気持ちだけは大切にしてほしいと思います。

概要欄

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