見出し画像

第15歩目 夏草や・・・ (唐島有輝)/週刊トレセン通信

東京オリンピック、パラリンピックの馬術競技のために2017年から改修工事、休苑していた馬事公苑が、11月3日についにリニューアルオープンしました。

私は2012年から4年間、大学の馬術部に所属していまして、当時はたびたび訪れていましたが、引退して以来は行く機会がありませんでした。ただ、せっかく新しくなったことですし、どんな感じになったのかなぁと興味もあったので、この間の月曜日に久しぶりに行ってみました。今回はそんな新馬事公苑の様子を紹介したいと思います。

ちなみに、馬事公苑の地図は以下のURL(PDFファイル)からご覧になれます。

https://jra.jp/news/202307/pdf/072501.pdf

(JRAのホームページより)



こちらが正門です。最寄の桜新町駅から徒歩約20分です。以前にはなかった花壇があってとても華やかですし、入り口が広々としていて開放感も増したような印象を受けました。中に入るとすぐに、なかよしこよしのお馬の親子の像があって癒されます。

正門を入って右手に子供の遊び場があり、ワクワクするような遊具がたくさん。当日はいい気候だったこともあって、多くの子供達が遊んでいました。一瞬、仲間に入れてもらおうかと思いましたが、人見知りなので寸前で断念しました。

正門からまっすぐ進むと左手にメインアリーナがあります。主にここで競技が行われます。柵の感じが綺麗になりましたし、何より以前よりも観客席がかなり増えていました。

そして最も驚いたのがメインアリーナの正面にあるメインオフィスです。以前は市民会館のような素っ気無い感じの印象がありましたが、施設の中に入ってみると……。

おしゃれなカフェにすっかり様変わりしてました。私の脳内はすっかり混乱状態です。え?今まで馬事公苑にいたよね?さっきの扉って青山とつながってるの?もしかしてどこでもドア?

道を挟んでメインアリーナの反対側には「はらっぱ広場」があります。

以前はここにグラスアリーナという芝生の競技場があって、障害競技を行ったり、ホースショーを行ったり、確か大会の閉会式とかも行われていた記憶がありますが、完全にピクニック場と化していました。そこは少し残念だったかもしれません。

更に奥の方へ進むとナチュラルアリーナがあります。一見するとただの広場のように見えますが、ところどころにクロスカントリーで使用するための障害が置いてあります。隅の方に日本庭園のような小さな池があり、ホッとひと息するにはちょうどいいイスもあります。

当然ですが、厩舎もかなり新しくなっていました。以前は確か緑の屋根に壁は白だったと思うのですが、かなりシックな感じのデザインになっています。本当は中に入りたかったのですが、立ち入り禁止のようなので、諦めて外から撮影しました。

引き返してくる途中に武蔵野自然林があり、木陰を歩くのもなかなか気持ちが良かったです。中には写真のようなツリーハウスがあります。ディズニーランドで一番好きな「トムソーヤのツリーハウス」を思い出しました。

とりあえず、これで一周です。いかがでしたか?

馬術競技場というと、一般の方には馴染みにくい場所のように感じるかもしれませんが、自然が豊かでただ散歩するだけでも楽しめますし、老若男女問わずにおすすめできます。気軽にフラッと立ち寄れるところなので、馬術を見たことがないという方でも、このコラムで興味を持った方はぜひ遊びに行ってみてください。もちろん、馬が驚かないように大きな音は立てないようにしましょう。

以上、馬事公苑とサザエさんの街、世田谷からのレポートでした!

次回もまた見てくださいね!

じゃんけんポン!(パー!)


唐島有輝
1993年7月11日生まれ。調教取材班、美浦坂路担当。
旧馬事公苑は血と汗と涙と馬臭さが混じったような雰囲気でしたが、それがすっかりと消え去っていました。当時のことを思い出すとつらい記憶ばかりですが、それが無くなったと思うとちょっぴり寂しい気持ちもあります。
ここで一句
「馬事公苑 唐島どもが 夢の跡」(唐)

本稿は2023年11月8日に「競馬ブックweb」「競馬ブックsmart」に掲載されたコラムです。下記URLからもご覧いただくことができます。


いいなと思ったら応援しよう!